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2023年度/1AKB004001

【木1】微生物学2 <後期>

(公大) / 微生物学I (府大)

微生物学の歴史的背景,微生物取り扱い技術,微生物の分類の仕方,微生物の性状と細胞構造,微生物増殖の基本的な原理と人為的培養法,微生物による有性生殖および関連する因子(プラスミド・バクテリオファージなど)について論じる。 また最新の微生物の産業利用についても紹介する。 1.講義の概要説明 2.微生物取り扱い技術(歴史的背景) 3.微生物取り扱い技術(実験法と関連法令) 4.微生物の種類(細菌類、真菌類とラン藻等その他の微生物) 5.細菌・放線菌の細胞構造と性質 6.細菌の交雑と性プラスミド 7.細菌増殖阻害剤と薬剤抵抗性プラスミド 8.真菌類の細胞構造と性質(糸状菌と担子菌) 9.真菌類の細胞構造と性質(酵母) 10.真菌類の交雑と生活環 11.微生物の増殖(細胞分裂周期と増殖曲線) 12.微生物の増殖に影響を与える環境因子(温度と塩濃度) 13.微生物の増殖に影響を与える環境因子(酸素要求性と代謝反応) 14.産業利用される微生物(利用法の紹介) 15.講義の総括

担当教員氏名
岸田 正夫
科目ナンバリング
AKBAGC21004-J1 (公大) / CAAGC2201-J1 (府大)
授業管轄部署
農学部
授業形態
講義
開講キャンパス
中百舌鳥
開講区分
週間授業
科目分類
選択科目
配当年次
2年 (公大) / カリキュラムにより異なります。 (府大)

注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。学年指定なしの表記は、要覧等を確認してください。

単位数
2単位 (公大) / 2単位 (府大)

注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。

到達目標
地球環境や自然生態系を理解する上で,またバイオテクノロジーを有効活用する上で,微生物についての知識は欠かせないものである。本講義では主として細菌,酵母,カビ,放線菌および微生物の核外遺伝子(プラスミド・ファージ)について,その形態や機能の特徴を学習し,微生物をうまくコントロールすれば人間社会に大変有用であることを理解し、その概要を説明できるようになること。 より具体的には,以下の能力を身につけることが達成目標である。 1. 微生物をその形状や性質を元に正しく分類できる能力を習得する。 2. 1の分類能力に基づいて、微生物の形態的な特徴および生理学的かつ生化学的な特徴を正しく説明(記述、口述)できる能力を習熟する。 3. 微生物の生育について細胞分裂や菌体増殖のメカニズムの弁士レベルでの条件を説明できる能力を習得する。 4. 微生物増殖における量的変化を増殖曲線の形で数学的にグラフ化できる能力を習得する。 5. 微生物の生存環境が生育に与える影響を開設できる能力を習得する。 6. 微生物の有性生殖について、その必要性や意義について説明できる能力を習得する。 7. 微生物の核外因子(プラスミドDNA)の構造と存在意義を説明できる能力を習得する。 最終的に上記1-7の微生物に関する知見を元に産業利用できる微生物や病気の原因となる微生物など、微生物と人間生活との関係性を解説できる能力を習得し、概説できることを目標とする。
各授業回の説明
授業授業内容事前・事後の学習内容
第1回講義の概要説明 (目標)微生物学2の全般的な講義内容の流れを概説するので、微生物学2の講義全般をイメージできるようになることを目標とする。微生物についての最新情報をWeb等で検索しておく。
第2回微生物取り扱い技術(歴史的背景) (目標)微生物学の発展は微生物の発見や生化学知見の集約によるところが大きい。そのためそれらに関連する著名人について、関係する事案(伝染病、発酵・醸造などに関する事案)を概説できることを目標とする。微生物学の発展は微生物の発見や生化学知見の集約によるところが大きい。そのためそれらに関連する著名人について、関係する事案(伝染病、発酵・醸造などに関する事案)をWeb等で検索、予習する。
第3回微生物取り扱い技術(実験法と関連法令) (目標)微生物取り扱いについて現在行われている取り扱い技術や実験方法(殺菌滅菌法など)についての理論的実証性を概説できること、またそのために使用される微生物取り扱いに関する規制、法令についても概説できることを目標とする。微生物の種類とその生化学性質を元に、微生物取り扱いに関連する法令、規則についてをWeb等で検索、予習する。
第4回微生物の種類(細菌類、真菌類とラン藻等その他の微生物) (目標)微生物の種類とその取り扱いの違いに基づく大まかな分類について、現在用いられている分類法(分子同定法等)を含めて概説できることを目標とする。実用的な微生物や病原性微生物についての性質や、現在よく用いられる分類法(分子同定法)などをWeb等で検索、予習する。
第5回細菌・放線菌の細胞構造と性質 (目標)細菌や放線菌について細胞構造上の特徴(細胞内構造体)や菌学的性質(分裂増殖方法や走性に関連する因子)等を概説できることを目標とする。日常生活における細菌類や放線菌類とのかかわりかた、病原性や殺菌活性などをWeb等で検索、予習する。
第6回細菌の交雑と性プラスミド (目標)細菌類の交雑時におこる有性生殖過程について関係する性プラスミドの意義や性プラスミドの増殖時の挙動について概説できることを目標とする。プラスミドの概念や細菌がそれを必要とする理由などをWeb等で検索、予習する。
第7回細菌増殖阻害剤と薬剤抵抗性プラスミド (目標)抗菌薬剤と細菌類の薬剤抵抗性獲得に対するプラスミドの役割について概説できること。また薬剤耐性菌の問題点も概説できることを目標とする。薬剤抵抗性細菌と薬剤耐性プラスミドの関係をのWeb等で検索、予習する。また薬剤耐性菌が与える社会生活に対するの影響ついてもWeb等で検索、予習する。
第8回真菌類の細胞構造と性質(糸状菌と担子菌) (目標)真菌類(真核微生物)の中で糸状菌類(カビ)と担子菌類(キノコ)について細胞構造上の特徴(菌糸形成やオルガネラの構造)や菌学的性質(胞子形成方法の差異)等を概説できることを目標とする。日常生活におけるカビやキノコとのかかわりかた、特に食品加工や醸造への使用と殺菌法などをWeb等で検索、予習する。
第9回真菌類の細胞構造と性質(酵母) (目標)真菌類(真核微生物)の中で特に酵母についての定義(カビ、キノコとの差異)と細胞構造上の特徴(オルガネラ構造など)や菌学的性質(胞子形成方法の差異)等を概説できることを目標とする。日常生活における酵母とのかかわりかた、特に食品加工や醸造への使用などをWeb等で検索、予習する。
第10回真菌類の交雑と生活環 (目標)真菌類の交雑に関連して行われる性格間の変遷と有性生殖過程の進行および減数分裂による配偶子(有性胞子)形成ついて形態変化を含めて概説できることを目標とする。微生物に限らず有性生殖と生活環との関連性や細胞の倍数性と減数分裂についてWeb等で検索、予習する。
第11回微生物の増殖(細胞分裂周期・増殖曲線) (目標)微生物の増殖法は主に細胞分裂法であるため、真菌類や細菌類について増殖様式の違いを細胞分裂の様式(細胞周期)の違いを元に概説できること、また細胞分裂による増殖様式から数学的に導かれる増殖協苦戦についても、その概念を含めて概説できることを目標とする。真核生物と細菌類(原核生物)細胞分裂法の違いについてについてWeb等で検索、予習する。復習する。また増殖曲線の概念もWeb等で検索、予習する。
第12回微生物の増殖に影響を与える環境因子(温度、塩濃度) (目標)微生物の増殖環境(極限環境を含む)について培養温度の影響や培養基質塩濃度の影響に関して、これらの環境要因による微生物の分類も含めて概説できることを目標とする。様々な微生物の生育最適環境についてWeb等で検索、予習する。特に、発酵醸造時の最適条件(解糖系やTCA回路等の代謝反応系との関係)や病原体の加熱殺菌条件などについてもWeb等で検索、予習する。
第13回微生物の増殖に影響を与える環境因子(酸素要求性と代謝反応) 微生物の増殖環境(極限環境を含む)について酸素の要求性と菌体内の代謝反応について、微生物の分類も含めて概説できることを目標とする様々な微生物の酸素存在下、非存在下での生育についてWeb等で検索、予習する。特に、解糖系やTCA回路等の代謝反応系と酸素との関係について調べる。
第14回産業利用される微生物(利用法の紹介) (目標)微生物の産業利用について、発酵や醸造などの古典的な利用法から遺伝子組換え技術を用いた、有用微生物組換体の育種とその応用法等、最近の微生物学的知見について概説できることを目標とする。微生物の発酵代謝など性質についての生化学的知見、特に遺伝子組換え技術を用いて代謝改変された、有用微生物組換体に関する情報をWeb等で検索、予習する。
第15回期末試験答案返却および解説.最終演習 (目標)この授業で学んだことについて,苦手な箇所を克服する 期末試験問題をやり直しておく。
事前・事後学習の内容
授業の理解には予習・復習が不可欠です.シラバスに毎回の授業内容が記載されているので参考書やWeb ページの検索を通じて関連する事象を予習し、授業で扱うトピックについて大まかなイメージをつかむよう心がけること。さらに,独力で読んでわからないところを明確にしてくることが望ましい。また毎回講義した内容を表したスライドをプリントとして配布する、もしくは画像データのして掲示するので、復習として授業でやったところの情報を読み返して内容をしっかり理解するよう努めるとともに,授業中に指定した課題(3~4課題)を課した時には家庭での図書の参照や、Web(インターネット)の検索等を通じて課題に対する情報を収集させ、内容の充実したレポートを作成すること。その場合に文献の引用に関しても注意すること。
成績評価方法
授業目標(達成目標)の1~7 の達成度で成績評価を行う。 授業目標の達成には授業目標の1~7の項目について講義で出されたアンケート形式の問いに答えることができること、また課題として出されたレポートや試験問題に対して適切に対応ができることを示すことが必要である。 成績を評価する手段として、講義に対するアンケートの提出および課題レポートの作製を含む平常時の学習態度の評価(平常点)と期末試験の成績を用いる。成績評価に占める割合は平常点が30%、期末試験が70%とする。尚、期末試験やレポートでは正しい日本語文章で記述できることも達成度の評価となるので、正確な記述が望ましい。 C(合格)となるためには平常点と期末試験の点数の合計を100点として60点以上が必要である。
履修上の注意
課題(3~4課題)レポートを提出を求めるので、レポートの内容や、家庭での図書およびウェブによる参照を通じて情報収集を学習させ、また文献の引用に関する指導も行うので注意すること。それらはどのようにレポートにまとめるかによって評価される。
教科書
講義資料(スライド)を印刷したプリントを配付する。

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参考文献
・微生物学第5版[上][下]、R.スタニエら (培風館2001年) ・バイオのための基礎微生物学 扇元敬司著 (講談社 2005年 第5刷) ・微生物学(基礎生物学テキストシリーズ4) 青木健次著 (化学同人 2007年) ・応用微生物学改訂版、村尾澤夫著 (培風館1995年) ・遺伝子から見た応用微生物学 熊谷英彦ら(朝倉書店 2007年) ・食品微生物学、児玉徹他編 (文永堂出版1997年) ・環境微生物学、大森俊雄編著 (昭晃堂2000年) ・新バイオテクノロジーシリーズ、微生物学〔第2版〕、坂口雅弘他著(講談社2013年) ・新バイオテクノロジーシリーズ、新・微生物学〔新装第2版〕、別所輝彦著(講談社2014年)
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Updated on 2024/2/27 6:35:15

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