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2023年度/1AQB011010

【木2】住文化史1 <前期>

(公大) / 住文化史Ⅰ (市大)

建築や都市に対する歴史的理解は,住宅を含む建築一般,都市の設計・施工のあらゆる段階で必要となる。それは,ゆるぎない規範を提示する場合もあれば,新たな可能性を示唆する場合もある。本講義の内容は,設計関連授業はもちろん,広範な領域の授業の基礎的知識としても重要である。日本において展開された建築と都市の歴史について,住宅を中心に古代から近代までを時代順に取り上げ,その変遷を社会的条件と住文化史的背景から捉えて考察,検討する。

担当教員氏名
福田 美穂
科目ナンバリング
AQBHUS21011-J1 (公大) / HBPLA2201 (市大)
授業管轄部署
生活科学部
授業形態
講義
開講キャンパス
杉本
開講区分
週間授業
配当年次
2年 (公大) / カリキュラムにより異なります。 (市大)

注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。学年指定なしの表記は、要覧等を確認してください。

単位数
2単位 (公大) / 2単位 (市大)

注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。

到達目標
到達目標は以下の通り。 1)日本の住文化、代表的な建築および都市などについて、基礎的な知識を持ち、説明ができること。 2)基本的な日本建築用語を理解し、説明ができること。 3)日本の住文化史における課題や疑問点を初歩的に調べることができること。 4)日本の住文化史における先行研究を理解し説明できること。
授業内容
第1回 日本建築の空間:日本建築空間と特色と言われる開放性、非対称性、自然との調和は、日本だけに特有のものではなく、多角的にその特質を検討すべきことついて解説する。 構成要素: 開放性、閉鎖的な日本建築、非対称性、対称性を有する建築、自然との調和、庭園、方池 第2回 造営技術体系の導入以前: 漢族造営技術体系導入以前の建築空間について解説する。構成要素:先史時代の住居遺構、竪穴住居、平地住居、高床建物、焼失住居跡、復元住居、家形埴輪、家屋文鏡 第3回 漢族造営技術体系の導入1:漢族造営技術体系導入による建築、とくに寺院および日本建築の等級と類型について解説する。 構成要素:伽藍、大極殿に代表される宮殿、庭園、建築の等級と類型 第4回 漢族造営技術体系の導入2:東アジアからみた、漢族造営技術体系導入による建築空間、および日本 の建築の等級と類型について解説する。構成要素:古代日本をとりまく情勢、日本の計画都市、宮の変遷 第5回 東アジアの都城と日本への影響:中国の影響を受けて古代日本では都城を造営してきた。中国都城理念である『考工記』および日本を含めた中国周辺の都城の構成を概観し、東アジアの中の日本について解説する。構成要素:日本・中国以外の東アジア計画都市、漢族の都城理念『考工記』、中国の都城とその影響 第6回 寝殿造と貴族の儀式:貴族の邸宅であった寝殿造の構成および宮廷儀式との関わりについて解説 する。構成要素:寝殿造の基本構成、寝殿造の成立、寝殿造における儀式 第7回 中世仏堂の成立:中世仏堂と呼ばれる、中世に現れた新しい建築空間について解説する。 構成要素:中世仏堂の基本構成と成立過程、内陣、礼堂、後戸、間面記法 第8回 和様と宋代様式の導入:日本建築の様式である、和様、中世に新たに宋代様式を受容して成立した 禅宗様、大仏様について解説する。構成要素:宋代様式、組物、和様、禅宗様、大仏様 第9回 中世の公家と武家の住まい:平安時代の寝殿造から発展した中世公家の住まいと武家の住まいについて解説する。構成要素:鎌倉幕府と院御所の空間、室町幕府の空間、空間機能の分化と室内 第10回 近世の住まい:近世を代表する天主、大広間、茶室について解説する。構成要素:天主、『匠明』、ルイス・フロイス『日本史』、大広間、座敷飾り、茶室 第11回 近代の住まい:代日本の住まいをアメリカ人モースの記述を通じて理解し、あわせて民家の類型と変化について解説する。構成要素:エドワード・モース、Japanese Homes and their Surroundings、借景、民家の間取り、類型 第12回 日本の近代建築:鎖国体制から西洋近代を受け入れる過程で、日本の建築にいかなる変遷があったかについて解説する。 構成要素:近代以前――鎖国と開国、近代技術の獲得と実践に――工場、擬洋風建築、お雇い外国人建築家、日本人建築家の近代化(西洋化)に対する考え方 第13回 近世、近代の大坂/大阪の住まい:近世から近代までの大阪の住まいについて解説する。構成要素:近世大坂の様子、借家と長屋の町大坂、借家の裸貸、近代大阪の住まい─大阪市豊崎の事例 第14回 建築見学会1:日本の民家を見学し、その構造や内部空間の作り方について理解する。(現地見学会)構成要素:歴史的建造物の見方、民家の基礎的な現地調査法 第15回 建築見学会2:関西特有の形式と言われる民家を見学し、その構造や内部空間の作り方について理解する。(現地見学会)構成要素:歴史的建造物の見方、民家の基礎的な現地調査法
事前・事後学習の内容
毎回配布する資料により学習内容を事前に確認できる。 受講後には、授業メモを毎回Moodleにて提出する(Moodleでの提出方法については、初回の授業で説明)。 授業メモの内容は以下の通り。 1)ことば調べ:授業にでてきた言葉でわからないものについて、辞書を調べて書く。(3語以上) 2)論文調べ:受講して興味をもったことがらについて、研究論文を読み、要約し、気づいたところ、気になったところをメモする。 (研究論文の探し方は初回の授業で説明) 3)考えたこと:授業、あるいは調べたことに対して疑問点や納得した点を記述する。(2点以上) なお、最初の内は、1)と3)について授業メモを作成、後半以降適切な時期から2)にも取り組む。(時期は授業でアナウンスする) 授業メモを作成することにより、文献調査能力、研究理解力および発想力を鍛えることに注力されたい。
成績評価方法
建築見学会に出席することを単位取得の条件とするので、かならず参加すること。 成績は、授業の後に提出する授業メモをすべて提出することが合格する最低限の条件である。なお、授業メモについては、1)何を授業メモに書くか、2)どの授業から毎回提出するのか、を授業で説明する。
履修上の注意
質問がある場合、随時Moodleを通してするか、授業メモに書くようにすること。いずれの場合もMoodleを通して返信する。 日常生活で空間やその構成を注意ぶかく観察し、信頼できる情報を自分で収集、考察することを心がけてほしい。
教科書
配布資料をMoodleにアップロードする。

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参考文献
日本建築学会編『日本建築史図集』新訂第3版、彰国社、2011年1月。 中村達太郎著、太田博太郎、稲垣栄三編『日本建築辞彙〔新訂〕』中央公論美術出版、2011年10月。
オフィスアワー
- 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
教員への連絡方法(メールアドレス等)
- 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -

Updated on 2024/2/27 6:37:50

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