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Project TryAngleは学生スタッフによる大学公認のシステム開発チームです。 利用者の観点からより便利になるよう、学生自身の手で新システムの開発などを行っています。

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2023年度/1BHB045200 (公大)

【月5】宇宙物理学特論2 <後期>

宇宙・惑星科学の分野における分光観測では、天体・物質から放射される微弱な電磁波を集光し、電子あるいは量子デバイスでこれを検出し、分光計/計算機でスペクトル解析する。これにより、その天体・物質の分布、速度構造、時間変化、温度・化学組成などを導出することができる。本講義では、望遠鏡を用いた観測の特徴(装置の原理や構成、強度校正など)や、関連の最新テクノロジー・エレクトロニクス、原子・分子のスペクトル解析によって得られる天体の物理・化学的情報等(銀河の構造、星間分子雲・ダスト、星形成、惑星大気など)について理解し、実際にこれら物理量を導出できることを目指す。電波の手法を中心に、光・赤外・紫外・X線などの波長域で見える天体現象や観測技術についても学ぶ。また、これまで培ってきた解析力学、電磁気学、量子力学、熱力学・統計力学、原子分子物理学、物性物理、物理化学、光学、真空技術、(電磁)流体力学、超伝導、プラズマ物理などについても再考/復習する。

担当教員氏名
前澤 裕之
科目ナンバリング
BHBPHY52037-J1 (公大)
授業管轄部署
理学研究科
開講キャンパス
中百舌鳥
開講区分
週間授業
配当年次
1年 (公大)

注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。

単位数
2単位 (公大)

注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。

到達目標
1)望遠鏡の仕組み、電磁波の伝搬、アンテナの特性 2)受信機の性質・性能(超伝導検出素子、局部発振器などを含む) 3)分光計の仕組み・性質 4)天文観測の実際の流れと強度校正手法 5)原子・分子・プラズマガスの線スペクトル、連続スペクトル 6)暗黒星雲・星形成領域、惑星の電波観測のデータと解析(温度などの物理量の導出) 7)放射輸送モデル について、電磁気学・量子力学・熱統計力学・光学・物性物理学の知識を駆使し、電波天文学の研究開発に関わるより実践的な問いを解くことができる。また、本テーマを通し、自然科学・先端技術開発に関する幅広い素養を獲得し、それらの背景にある物理を説明することができる。
各授業回の説明
授業授業内容事前・事後の学習内容
第1回全体のイントロダクション 電磁波でみる宇宙第1回の復習と次回の予習
第2回原子、分子の量子状態、電磁波の放射機構(熱的・非熱的電波、線スペクトル、再結合線)第2回の復習と次回の予習
第3回電磁波と物質の相互作用、放射輸送モデル、地球大気の影響第3回の復習と次回の予習
第4回放射・吸収スペクトル線と連続波の観測 I第4回の復習と次回の予習
第5回放射・吸収スペクトル線と連続波の観測 II第5回の復習と次回の予習
第6回星間物質の形成第6回の復習と次回の予習
第7回星間現象(銀河系内・銀河系外電波源) の観測第7回の復習と次回の予習
第8回太陽系内外の惑星の観測第8回の復習と次回の予習
第9回望遠鏡システムの概要第9回の復習と次回の予習
第10回光学系・電磁波伝搬 アンテナの特性第10回の復習と次回の予習
第11回検出器、発振器、増幅器、雑音の性質 I第11回の復習と次回の予習
第12回検出器、発振器、増幅器、雑音の性質 II第12回の復習と次回の予習
第13回分光の仕組みと性質第13回の復習と次回の予習
第14回望遠鏡を用いた実際の観測の流れ、強度校正第14回の復習と次回の予習
第15回干渉計の仕組みと観測第15回の復習
事前・事後学習の内容
授業の理解には予習・復習が不可欠です。適宜資料を配布するので、予習をしてくること。また、授業内で行った演習問題について、わからなかった個所は、資料・ノートを読み返して内容をしっかり復習すること。
成績評価方法
成績は、授業目標に関わる授業中の発表・対話形式による質疑応答で3割、小テストを3割,期末レポートを4割の比重で、理解度の内容と予習・復習による達成度によって評価を行い、総点が6-7割でC、7-8割でB、8-9割でA、9-10割でAAとする。
履修上の注意
特に無し
教科書
教科書は用いず、必要に応じて適宜配布する。

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参考文献
中井直正・坪井昌人・福井康雄編「シリーズ現代の天文学第16巻宇宙の観測II電波天文学」(日本評論社) 住吉吉英、尾関博之、高野秀路著 「分光測定入門シリーズ」9巻 電波を用いる分光 −地球(惑星)大気,宇宙を探る− (講談社サイエンティフィク) 赤羽賢司・海部宣男・田原博人著「宇宙電波天文学」(共立出版) 福江純、沢武文著「極・宇宙を解く-現代天文学演習」(恒星社厚生閣) T.L. Wilson, K. Rohlfs他 「Tools of Radio Astronomy」(Springer) Lyman, Jr. Spitzer著「Physical Processes in the Interstellar Medium (Wiley Classics Library)
オフィスアワー
- 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
教員への連絡方法(メールアドレス等)
- 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -

Updated on 2024/2/27 6:16:34

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