2023年度/1BJB023001 (公大) / (市大)
【月2】現代解析学 (杉本) <前期>
数値解析の数学的基礎および学部で学ぶ微分方程式の発展学習として工学に現れる種々の偏微分方程式の導出とその厳密解および数値解析への応用を講述する。 また、有限要素法の数学的基礎としての変分法を学ぶ。さらに、エネルギーが保存される系に関する高精度数値積分法(シンプレクティックインテグレーター)の数学的基礎とその応用を講述する。 これにより、工学分野で重要な熱方程式、波動方程式、弾性体の変形を記述する楕円型方程式等の性質と、解の差分化をはじめとする具体的な数値解析法の基礎が理解できる。
- 担当教員氏名
- 松岡 千博
- 科目ナンバリング
- BJBMAT62019-J1 (公大) / TAAML5501 (市大)
- 授業管轄部署
- 工学研究科
- 授業形態
- 講義
- 開講キャンパス
- 杉本
- 開講区分
- 週間授業
- 科目分類
- 専門科目
- 配当年次
- 1年 (公大) / 学年指定なし (市大)
注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。学年指定なしの表記は、要覧等を確認してください。
- 単位数
- 2単位 (公大) / 2単位 (市大)
注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。
- 到達目標
- 数値解析の数学的基礎理論及び工学分野で重要な数値計算法の具体的スキームを学ぶことにより、解析解の導出が難しい偏微分方程式の解が数値計算を用いて構成できるようになる。解析的な解き方とともに、数値的な解き方およびそのためのソースコードの作成ができるようになることを目標とする。
- 各授業回の説明
- 授業内容
- 授業の前半は差分法や離散フーリエ変換(スペクトル法)を用いて数値的に偏微分方程式を解く方法を学び、授業後半は有限要素法のような変分法を数値解析に応用して解を構成する方法およびシンプレクティックインテグレーターのような高精度数値積分法を学ぶ。
- 事前・事後学習の内容
- 講義だけでは数式の細かい部分を解説しきれないので,毎回式の導出や計算のチェック箇所を指定する。指定された箇所に関し,講義内容の理解のために次回講義までに各自手を動かして計算しておくことが望ましい。
- 成績評価方法
- 到達目標の達成度について評価を行う。 中間・期末レポートで評価する。各100点満点で60点以上合格。配点割合は各50%づつとする。
- 履修上の注意
- 工業数学Ⅰ, Ⅱ, Ⅲの履修を前提とする。この授業の内容はすべて偏微分方程式に関するものである。従って、学部の数学の授業で、少なくとも1つは偏微分方程式の授業を履修していることが望ましい。
- 教科書
- 教科書は特に使用しない。適宜,文献の紹介や資料の配布を行う。
- 参考文献
- (参考書)大宮眞弓 (著) 非線形波動の古典解析(森北出版)
- オフィスアワー
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- 教員への連絡方法(メールアドレス等)
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
授業 | 授業内容 |
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第1回 | 線形波動現象:線形波動方程式の復習とダランベールの解 |
第2回 | 数値解析の基礎I:有限差分法とノイマンの安定条件 |
第3回 | 数値解析の基礎II:ラックススキームとアダマールの定理 |
第4回 | 数値解析の基礎III:陽的スキームと陰的スキーム |
第5回 | 擬スペクトル法I :デルタ関数とフーリエ変換の復習 |
第6回 | 擬スペクトル法II:離散フーリエ変換と擬スペクトル法 |
第7回 | 有限要素法の基礎I:微分方程式と弱形式 |
第8回 | 有限要素法の基礎II :変分法と仮想仕事の原理 |
第9回 | 有限要素法の基礎III:高次元偏微分方程式と変分問題 |
第10回 | 変分原理と汎関数 |
第11回 | ガラーキン法と近似関数 |
第12回 | 数値積分法I:汎用数値積分法(Euler法とRunge-Kutta法) |
第13回 | 数値積分法II:保存量と数値積分 |
第14回 | 数値積分法III:高精度数値積分法(シンプレクティックインテグレータ) |
第15回 | まとめ |
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Updated on 2024/2/27 6:20:05