2023年度/1BPA123001 (公大)
【集中講義】精神看護学援助特論4 <後期>
精神科救急・急性期医療を利用する患者に卓越した看護を行うための実践力育成に向け、必要な知識と技能を修得する。精神科救急・急性期医療を利用する患者と家族の特徴と現在行われている治療・看護・多職種チーム医療について学び、速やかな精神症状の改善を支えるための看護、再入院を防止して地域生活の質の向上を支援する看護と多職種チーム医療におけるリーダーシップの取り方について検討する。これらを通じて精神科救急・急性期医療における精神看護専門看護師としての直接ケア、コンサルテーション、調整、倫理調整、教育を用いた介入について検討する。
- 科目ナンバリング
- BPYNUR67009-J1 (公大)
- 授業管轄部署
- 看護学研究科
- 授業形態
- 講義
- 開講キャンパス
- 羽曳野
- 開講区分
- 集中講義
- 配当年次
- 1年 (公大)
注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。
- 単位数
- 2単位 (公大)
注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。
- 到達目標
- 1.精神科救急・急性期医療の現状について説明できる。 2.患者の状態に合わせた看護ケアの方法と症状再燃を予防する看護ケアについて説明できる。 3.再入院を防止して地域生活を促進するための退院支援について説明できる。 4.精神科救急・急性期医療における精神看護専門看護師として活動する際に看護師から相談の多い事例のアセスメントと看護ケアについて説明できる。 5.精神科救急・急性期医療における精神看護専門看護師として活動する際の自分の考える役割開発について説明できる。
- 各授業回の説明
- 成績評価方法
- 各講義でのディスカッションへの貢献(40%)プレゼンテーションの発表(60%)における目標の達成度で評価する。 合格の最低の基準 1.精神科救急・急性期医療の現状について説明できる。 2.患者の状態に合わせた看護ケアの方法と症状再燃を予防する看護ケアを3つ説明できる。 3.再入院を防止して地域生活を促進するための退院支援についてモデル事例のケアを説明できる。 4.精神科救急・急性期医療における精神看護専門看護師として活動する際に看護師から相談の多い事例のアセスメントと看護ケアから1つ説明できる。 5.精神科救急・急性期医療における精神看護専門看護師として活動する際の自分の考える役割開発について説明できる。
- 履修上の注意
- (関連科目)精神看護学特論,精神看護学援助特論1~3・5~7,精神看護学演習1B・2B,精神看護学実習1~5,実践看護科学課題研究 *精神看護学実習4ではA.救急・急性期精神看護実習を選択すること
- 教科書
- 毎回の講義前に提示する。
- 参考文献
- 毎回の講義前に提示する。提示された図書以外に,テーマに沿って適切と考える図書と文献を自分で検討すること。 ・Jorge・R・Petit著,深津亮・松本秀幸監訳,山内俊雄監修(2011):精神科救急医療のすべて,新興医学出版社. ・阿保順子(2011):回復のプロセスに沿った精神科救急・急性期ケア,精神看護出版. ・井上新平他(2011):精神科退院支援ハンドブック ガイドラインと実践的アプローチ、医学書院. ・遠藤淑美他(2017):精神科ナースのアセスメント&プランニングbooks 統合失調症の看護ケア、中央法規. ・C.D.Webstar他(2007):HCR-20 暴力のリスク・アセスメント、星和書店. ・K.S.Douglas他(2007):HCR-20 コンパニオン・ガイド、星和書店.
- オフィスアワー
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- 教員への連絡方法(メールアドレス等)
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
授業 | 授業内容 | 事前・事後の学習内容 |
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第1回 | 精神科医療における機能分化の変遷,救急・急性期病棟の現状,課題(冨川):日本の精神科病院の病棟機能の分化の変遷、救急・急性期病棟の現状(患者、入院日数、医療、スタッフ、隔離室平均使用日数)、患者の地域包括医療において救急・急性期病棟での医療が果たしている役割、救急・急性期病棟を利用する患者の体験について学ぶ。 | 事前学習 日本の精神科病院の病棟機能の分化の変遷、救急・急性期病棟の現状(患者、入院日数、医療、スタッフ)、救急・急性期病棟を利用する患者の体について、医学中央雑誌検索他文献やインターネット等で調べる。 事後学習 不足と考えた点について資料に追加する。 |
第2回 | 精神科救急・急性期医療を受ける患者の治療経過に合わせた看護(冨川・柱谷):急性期、臨界期、回復期にある患者の特徴と体験、その時期の看護ケアについて学ぶ。 | 事前学習 精神科救急入院料病棟・急性期治療病棟における、急性期、臨界期、回復期の患者の体験あるいは看護ケアについて書かれた文献を探し、その時期の患者の特徴あるいは看護ケアについて資料を作成する。 事後学習 急性期、臨界期、回復期の患者の体験あるいは看護ケアのポイントについてまとめる。 |
第3回 | 急性期状態の患者の状態観察と判断、症状の再燃予防(冨川・柱谷):隔離室を使用する急性期状態の患者の状態観察、症状の再燃予防に行われているケアについて学び、患者の状態の判断と症状の再燃を予防する看護ケアについて検討する。 | 事前学習 精神科救急入院料病棟・急性期治療病棟の事例報告あるいは看護研究から急性期状態の刺激のコントロール方法、臨界期の再燃事例への看護ケアについて書かれた文献を探し、資料を作成する。 事後学習 症状の再燃を防ぐための看護ケアのポイントについてまとめる。 |
第4回 | 精神科救急・急性期医療における心理療法・集団精神療法(冨川・奥野):精神科救急・急性期医療で行われる心理療法と集団精神療法について学び、実施する際の留意点と自分の能力開発の課題について検討する。 | 事前学習 精神科救急入院料病棟・急性期治療病棟で行われている心理教育他集団精神療法についての実践報告あるいは看護研究を1つ探し、資料を作成する。 事後学習 心理教育あるいは集団精神療法を実施する上で今後必要な自分の能力開発についてまとめる。 |
第5回 | 初発の患者と家族への看護(冨川・奥野):精神科救急入院料病棟・急性期治療病棟に初回入院する患者と家族の体験と心理、統合失調症の場合の特徴について学び、必要な看護ケアについて検討する。 | 事前学習 精神科救急入院料病棟・急性期治療病棟に初回入院する患者の体験あるいは心理について書かれた文献を探し、資料を作成する。 事後学習 初回入院する患者の心理と重要な看護ケアについてまとめる。 |
第6回 | 精神科救急・急性期医療における家族面談と家族支援(冨川・奥野):再発をした患者を支える家族の心理と看護面談方法について学び、モデル事例の看護面談実施を通して、精神科救急・急性期医療で必要な家族ケアについて検討する。 | 事前学習 再発をした患者を支える家族の心理について探して自分なりにまとめておく。 事後学習 実際の面談体験を通した気づきを補足する。 |
第7回 | 再入院の防止と地域生活を促進する退院支援(冨川・柱谷):精神科救急病棟・急性期治療病棟で行なわれている退院支援について学び、モデル事例の再入院の防止と地域生活を促進するために必要な退院支援について検討する。 | 事前学習 精神科救急入院料病棟・急性期治療病棟における、退院支援について書かれた文献を探し、資料を作成する。 事後学習 不足と考えた点について資料に追加する。 |
第8回 | 精神症状が遷延する患者の看護(冨川):急性期症状が遷延する患者への看護について、事例を通して、薬物療法を含む生物・心理・社会的要因について検討し、症状が遷延する背景について検討し、看護ケアについて検討する。 | 事前学習 配付する事例を読んでくる。 事後学習 精神症状が遷延する患者へのアセスメント方法、ケアの検討方法について復習する。 |
第9回 | 精神科救急・急性期治療病棟における依存症疾患のある患者への看護(冨川):依存症疾患のある患者のモデル事例について検討を行い、必要なアセスメントと看護ケアについて検討する。 | 事前学習 配付する事例を読んでくる。アルコール疾患の離脱症状、基本のケアについては復習しておくこと。 事後学習 依存症の人の離脱時とその後のケア、退院支援について復習する。 |
第10回 | 精神科救急・急性期治療病棟におけるパーソナリティー障害、摂食障害のある患者への看護(冨川):パーソナリティー障害、摂食障害、依存症疾患のある患者のいずれかのモデル事例について検討を行い、必要なアセスメントと看護ケアについて検討する。 | 事前学習 配付する事例を読んでくる。パーソナリティー障害、摂食障害の人への基本のケアについては復習しておくこと。 事後学習 事例検討を行った事例へのケアについて復習する。 |
第11回 | 精神科救急・急性期医療における身体合併症看護,器質性精神疾患・認知症のある患者への看護(冨川・柱谷):身体合併症、器質性精神疾患、認知症疾患のある患者のいずれかのモデル事例について検討を行い、必要なアセスメントと看護ケアについて検討する。 | 事前学習 精神科救急・急性期治療病棟に入院する患者で、身体合併症、器質性精神疾患、認知症疾患のある患者のいずれか1つを選び、事例報告を探すあるいはモデル事例を1つ作成する。 事後学習 事例検討を行った事例へのケアについて復習する。 |
第12回 | 再入院・3ヶ月を超える入院患者の特徴と看護ケア(冨川・柱谷):再入院・3ヶ月を超える入院患者の特徴について学び、モデル事例の看護ケアと多職種調整について検討する。 | 事前学習 精神科救急入院料病棟・急性期治療病棟に入院する患者の事例報告あるいは研究文献から、再入院、3ヶ月を超える入院をする患者の特徴、行われた看護ケアについて抽出して資料を作成する。 事後学習 不足と考えた点について資料に追加する。 |
第13回 | 自傷他害のある患者への看護(冨川・柱谷):自傷のある患者と他害のある患者のアセスメント、対応について学び、モデル事例の看護ケアについて検討する。 | 事前学習 自傷のある患者と他害のある患者のアセスメント、基本的なケア方法についてまとめる。 事後学習 不足と考えた点について資料に追加する。 |
第14回 | 医療事故を体験する看護師の支援(冨川・柱谷):患者からの暴力事故の事例について、事故のアセスメント、看護師と看護チームに精神看護専門看護師として行う支援について検討する。 | 事前学習 精神科医療事故の報告例を1つ探し、その事例の背景と対応についてまとめる。 事後学習 医療事故を体験する看護師への支援として精神看護専門看護師ができる活動についてまとめる。 |
第15回 | 精神科救急・急性期治療病棟で活動する精神看護専門看護師の役割(冨川・柱谷):精神科救急・急性期治療病棟を1つ想定し、そこで自分の考える精神看護専門看護師の役割とその開発について発表し、役割開発と今後の課題についての検討を行う。 | 事前学習 精神看護専門看護師として精神科救急・急性期治療病棟で活動する場合を想定して、自分の考える役割とその開発について資料を作成する。 事後学習 発表を通した気づきをもとに修正加筆を行う。 |
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Updated on 2024/2/27 6:48:02