2023年度/1GAG036001 (公大) / (府大)
【金4】西洋宗教文化史 /[中百舌鳥]全N <前期>
ヨーロッパの宗教文化を裏面から把握するために、ヨーロッパ中世社会の最大のマイノリティであったユダヤ人の歴史を紹介する。特に黒死病期ドイツのユダヤ人迫害(1348/9年)について詳述する。各都市でユダヤ人に対する虐殺が連鎖式に広がった。迫害の原因は黒死病下の民心の動揺に求められたが、さまざまな状況証拠はこの理解の不備を示唆している。ユダヤ人虐殺の真相を突き止め、この事件と第三帝国下のホロコーストの歴史的な関連を考えるために、迫害の記憶・伝承について詳述する。
- 担当教員氏名
- 佐々木 博光
- 科目ナンバリング
- XXXCHU17036-J1 (公大) / FLCAC2421-J1 (府大)
- 授業管轄部署
- 国際基幹教育機構(学部)
- 授業形態
- 講義
- 開講キャンパス
- 中百舌鳥
- 開講区分
- 週間授業
- 配当年次
- 1年 (公大) / 2年 (府大)
注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。
- 単位数
- 2単位 (公大) / 2単位 (府大)
注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。
- 到達目標
- ドイツ・ユダヤ人の歴史について解説する。今年は特に黒死病(1347-51年)の時期に起ったユダヤ人迫害について詳述する。ヨーロッパ・ユダヤ人史に関する基礎知識を身につけることを目標とする。同時にヨーロッパ中近世史に関する学習や研究のノウハウを身につけることを目標とする。具体的には以下の能力を身につけることを達成目標とする。 1.迫害という微妙な事象に関する研究・記述のスタンスを説得的に説明できること。 2.ヨーロッパ・ユダヤ人史との関連で、ドイツ・ユダヤ人史の流れが概説できること。 3.ヨーロッパ中世史に関する基礎事項の解説ができること。
- 各授業回の説明
- 事前・事後学習の内容
- 前回授業の内容を必ず前日に見直しておくこと。参考図書を利用して、専門用語の理解を深めておくこと。
- 成績評価方法
- 授業目標(達成目標)の1~3の達成度で成績評価を行う。C(合格)となるためには、 ・迫害研究に関する問題提起ができる。 ・ドイツ・ユダヤ人史の流れが概説できる。 ・迫害記述を言説論的に解剖できる。 上記の3点を達成することが求められる。成績を評価する手段として、授業への参加度と期末試験を用いる。成績評価に占める比重は、参加度が50%、期末試験が50%とする。期末試験が実施できない場合は、別途検討する。
- 履修上の注意
- 関連科目として、新西洋事情、フィランソロピー学入門、西洋社会文化史、西洋教育文化史
- 教科書
- 特に指定しない。
- 参考文献
- ロニー・ポチャ・シャー著(佐々木博光訳)『トレント 1475年ーあるユダヤ人儀礼殺人の裁判記録ー』昭和堂、2007年。それ以外は授業の折に指示する。
- オフィスアワー
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- 教員への連絡方法(メールアドレス等)
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- その他
- (関連科目)新西洋事情、フィランソロピー学入門、西洋社会文化史、西洋教育文化史
授業 | 授業内容 | 事前・事後の学習内容 |
---|---|---|
第1回 | ガイダンス | ユダヤ人迫害という言葉で連想できる内容を総点検する。世界の津々浦々で起こっている迫害について知っている内容を再点検する。 |
第2回 | 二度のユダヤ人迫害 ―黒死病期とナチ期― | ユダヤ教とキリスト教の違いについて知っていることを総点検する。 |
第3回 | 記憶と伝承 | 歴史修正主義という概念について、知っている内容を総点検する。 |
第4回 | 事件の前後関係 | 中世の黒死病について、知っている内容を総点検する。 |
第5回 | ユダヤ人迫害、黒死病の被害 | ヨーロッパ中世について、知っている内容を総点検する。 |
第6回 | 迫害の経緯 | ヨーロッパ中世都市について、知っている内容を総点検する。 |
第7回 | 犯行の計画性 | 神聖ローマ皇帝カール4世(在位1346-1378年)について、知っている内容を総点検 |
第8回 | 迫害の原因 | 金印勅書という概念について、知っている内容を点検する。 |
第9回 | 避雷針説 | スケープゴートという概念について、知っている内容を総点検する。 |
第10回 | ドミニコ会士の歴史叙述 | 托鉢修道会という概念について調べておく。 |
第11回 | 迫害伝承の無害化 | あらかじめ配布されている資料中の迫害伝承(ハインリヒ・フォン・ヘルフォルトとコンラート・フォン・ハルバーシュタットの迫害記述)の比較検討を行っておく。 |
第12回 | シュトラスブルク市史 | あらかじめ配布されている資料中の迫害伝承(マティアス・フォン・ノイエンブルクとケーニヒスシュタイン年代記の迫害記述)の比較検討を行っておく。 |
第13回 | 歴史叙述と体裁 | あらかじめ配布されている資料中の迫害伝承(フリッチェ・クローゼナーとケーニヒスシュタイン年代記の迫害記述)の比較検討を行っておく。 |
第14回 | ニュルンベルク市史 | ニュルンベルクについて知っていることを総点検する。 |
第15回 | 黒死病の捏造 「教材の学習、課題提出、自習等を含め、単位取得に必要な学修時間を確保する計画である。」 | 人文主義者という概念をあらかじめ調べておく。 |
Loading...
Updated on 2024/2/27 6:41:43