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2023年度/1GGB024202

【水4、水5】応用物理学実験 /必:工<情報>N <前期>

(公大) / 応用物理実験 /必:工<情報>N (府大)

実験を通して物理学の原理の理解を深めるとともに,複合的かつ応用的な物理実験の方法を習得させる。さらにコンピュータを利用した機器の使用法に慣れ,将来におけるより高度な各専門分野の実験に対処できる能力を養うことを目的とする。また,与えられた実験条件のもとで最良の結果を獲得し,報告書としてまとめる能力を養うことを目的とする。

担当教員氏名
安齋 太陽
科目ナンバリング
XXXPHY2M024-J3 (公大) / FLPHY2935-J3 (府大)
授業管轄部署
国際基幹教育機構(学部)
授業形態
実験
開講キャンパス
中百舌鳥
開講区分
週間授業
配当年次
2年 (公大) / 2年 (府大)

注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。

単位数
2単位 (公大) / 2単位 (府大)

注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。

到達目標
物理学の原理に関する理解を深め,物理工学研究に用いられる基礎的な実験テクニックを習得する。また,実験結果の解析や考察,報告書 (レポート) の作成に関する実践的な方法を身につける。後述する 6 つの実験テーマにおける原理の理解,技術の習得に加えて,授業全体を通して以下の能力を身につけることを達成目標とする。 1. 実験開始前に実験内容を理解し,作業の実施手順を考え,準備をした上で実験に臨むことができる。 2. 実験中は共同実験者と協力して作業を分担し,意見交換しながら実験を進めることができる。 3. 実験の内容を確認できるよう実験ノートを記録することができる。 4. 測定値の精度を最大限に活用し,正しく有効数字を取り扱うことができる。 5. 文献値と比較できる実験結果がある場合には誤差を評価し,その妥当性や実験精度を検討することができる。 6. 見やすく丁寧で正確なグラフを描くことができる。 7. 他の人に読んでもらうことを第一に考えつつ,一般的な作成ルールに従って報告書をまとめることできる。 8. 読む人に自分の考えを理解してもらえるよう,論理的,具体的に考察を記述することができる。 9. 考察で他の人の考えを参考にした場合は,参考文献として報告書に明記できる。
授業内容

新型コロナウィルス感染症の拡大を防止し,現有の教室・設備において三密を避ける手段として,この授業は対面とオンラインの混合授業として実施する。初回の授業ガイダンスで授業の進め方,実験の内容,授業スケジュール,報告書 (レポート) を作成する際の注意事項,成績の評価方法について説明する。

以下に示す 6 つの実験テーマを 2 ~ 3 人 1 組のグループに分かれて行う。1 つの実験テーマを 2 週にわたって実施する。1 週目は対面形式での実験,2 週目はオンライン形式での授業となる。なお,オンライン授業は非同期型にて行う。各テーマの実施順序,使用する装置番号,使用する座席は,授業支援システム・ポータルを用いて周知する。 1. 放射線計測 (目標)

ガイガー・ミュラー計数管の動作原理を理解し,最適使用電圧を決めることができる。放射線計測の統計的性質を理解し,2 線源法を用いて計測装置の分解時間を求めることができる。誤差波及の法則を使って,個別の測定値の誤差の影響を調べることができる。吸収測定から鉛の吸収係数を求めることができる。 2. コンピュータを用いた金属の熱分析 (目標)

熱電対の原理を理解し,熱起電力を温度に変換できる。溶融させた Sn 金属の冷却曲線から融点を求めることができる。Pn-Sn 合金の状態図を理解し,溶融した合金の冷却曲線から共晶点を求める。合金の冷却曲線の数値微分から初晶点を求め,合金の組成を推定できる。 3. X線回折 (目標)

Si および Ge 粉末 X 線回折の実験を行い,ブラッグの法則,ミラー指数の定義を理解し,観測された回折ピークに対応する結晶面のミラー指数と原子面間隔を求めることができる。 4. 真空蒸着 (目標)

蒸着を行うために容器内を排気する過程を記録し,装置の排気特性を調べることができる。蒸着するアルミニウムの体積とガラス基板までの距離から,蒸着膜の厚さを計算できる。蒸着中の様子の観察記録から,蒸着中の容器内の圧力変化に対する原因を推定することができる。 5. レーザーによる光の干渉・回折実験 (目標)

格子定数が既知の透過回折格子による回折スポットを観測し,レーザー光の波長を求めることができる。間隔が未知の金属製メッシュおよび単スリットの回折パターンを観測し,それぞれの間隔を求めることができる。 6. 電気伝導 (目標)

四端子法の原理を理解し,半導体の抵抗率を測定することができる。ホール効果の原理および正孔の概念を理解し,半導体のホール係数および担体数を求めることができる。測定結果から p 型,n 型を判別することができる。
事前・事後学習の内容
実験を行う前に必ずテキストの該当部分をよく読み,何を調べるためにどのような手順で実験を進めていくか把握しましょう。予習を怠ると実験の成功率が下がり,実験時間が延びてしまいます。測定や観察結果の記録に必要となる表をあらかじめ用意しておくように。 実験終了後は,指示に従って計算するだけではなく,実験目的や測定精度に沿った結果が得られているかどうかを検討します。当初の予測から外れている場合はその原因を考察します。文献や資料を参考とするのを推奨しますが,それらの内容を理解した上で引用するようにしましょう。 新型コロナウイルス感染症の拡大を防止する目的として,実験の報告書 (レポート) は授業支援システム・ポータルを用いて提出してもらいます。他人のレポートの書き写しや,デジタルファイルのコピー・アンド・ペースト,実験データの捏造は,試験におけるカンニング (不正行為) と等しい行為をしたものとみなし,不合格とします。
成績評価方法
授業目標の達成目標 1 ~ 9 および各実験テーマの目標の達成度で成績を評価する。 全ての授業に参加し,全ての報告書 (レポート) を提出することを原則とする。 成績評価は「全レポートの平均点」×「参加態度」で行う。 参加態度は,実験の予習状況,実験態度,授業への参加状況などを総合的に判断し,減点法により評価する。 合格となるための目安は,やむを得ない場合を除いた欠席が 3 回の場合 報告書 (レポート) の平均点が 78 点以上である。
履修上の注意
新型コロナウイルス感染症の対策として,授業の際に体温が 37.5 ℃ を上回り,発熱の症状のある人の受講は認めません。補講の機会を与えます。体調管理に努めるように。 実験の授業を正当な理由なく休んだ場合,補講はありません。その際は,実験データを共同実験者から受け取り,そのデータをもとに報告書を作成するように。 実験の授業を休むことで,報告書の課題提出が免除されることはありません。全ての実験の報告書を提出する必要があります。
教科書
応用物理学実験 (大阪公立大学工学部編 2023 第 30 改訂版)

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参考文献

1年次に使用した「物理学実験」 (学術図書出版社)

個別の実験テーマに関する参考文献はテキスト該当部分の末尾に記載

「実験実習における安全のための手引き」 (大阪公立大学大学院工学研究科災害予防委員会編)

「アカデミック・ライティング入門編:レポートの書き方」 (大阪府立大学「アカデミック・ライティング入門編」編集委員会)

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Updated on 2024/2/27 6:30:59

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