2023年度/2B10143001 (府大)
【水2】共生の思想 <前期>
人間は集団を形成して生きる生物である。それゆえ、われわれはそうした集団をさまざまな角度から分析してきた。そうした集団の例として、歴史的には、たとえば社団、都市、共和国などがある。国家も近代に入って注目されるようになったそうした集団のひとつである。ここではおおよそ規模の小さいものから順番に挙げたが、いずれの場合も、それぞれの水準で利害の対立の調停が必要となる。それはフェイス・ツー・フェイスで行われる場合もあれば、規模が大きくなると制度的なかたちでその利害の調整が行われるようになる。そのもっとも近代的な姿は法制度ということになる。さらにはその裏側、つまり犯罪と戦争もまた検討の対象となる。 * 本年度は、刑事司法がどのようにして内務行政を備えた政治組織、つまり国家の成立に至ったか、それがどのように主体の成立に関与したかについてMichel Foucault のテクストの読解を進めながら考えてゆく。
- 担当教員氏名
- 前川 真行
- 科目ナンバリング
- AESCS2435-J1 (府大)
- 授業管轄部署
- 現代システム科学域
- 開講キャンパス
- 中百舌鳥
- 開講区分
- 週間授業
- 配当年次
- カリキュラムにより異なります。 (府大)
注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。学年指定なしの表記は、要覧等を確認してください。
- 単位数
- 2単位 (府大)
注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。
- 到達目標
- さまざまな異質な要素からなる社会において、異なる価値、文化を有する個人および集団が、共存してゆくうえで解決すべき問題について、そうした問題がどのような思想背景をもっているのか、「基本的なテクストの読解を通じて」把握することを目標とする。 注意 資料の配布等、連絡は基本的に「授業支援システム」を通じて行う。コロナの感染拡大等での授業形態の変更の場合も同様に、支援システムへの動画の投稿などを行うので、参加者はそちらも参照すること。
- 授業内容
- 1 ガイダンス(授業全般についての注意) 2-5 ミシェル・フーコーの仕事について 6-13 テクストの読解(Penal Theories and Institutions からのいくつかのテクストの抜粋) 14-15 まとめ:国家と権力の理論について
- 事前・事後学習の内容
- たんに授業に出ているだけでは無意味だという当たり前のことに立ち戻りたくなったために、この講義では予習、および復習をとても重視します。 * まずは重要なテクストについて数回にわたって、イントロダクションを行うが、その後、授業中に必読文献(論文もしくは書物の一章)を指定し、次週(あるいは翌々週等)まで読んでくるよう指示する場合があります。その場合は、「必ず」読んで、疑問点などをみずから把握しておくことが必須となります。予習がなされていないことが判明した場合、事実上、出席が無駄となるので注意されたし。 * さらにイントロダクションにおいて注意しますが、復習は予習以上に重要です。もちろん人によって違うことは当然ですが、専門課程の授業であるので、一度聞けばあっさり理解できるというようなものではありません(そのはずです)。最近はやりのアクティヴ・ラーニングなるものを取り入れてみようという野心をいまのところ少し持っているので、授業中に随時質問が飛んでくる可能性があります。復習もまた適切になされていないと判断されればやはり出席が無意味となるので注意されたし。
- 成績評価方法
- 成績評価については、予習と復習で述べたように、授業中の質問等にたいするリアクション(対面)や、小テスト(遠隔)によって評価を行う。 そのさい以下の項目の達成度によって評価を行う。 1. 毎回の講義の内容(主に英文)がおおよそ理解できている。 2. それを日本語で表現できる(いちばん単純なレベルでは英文和訳ができる)。 以上が最低基準である。さらに 3. 内容について具体的な事例に敷衍して説明ができる。 4. 自身の見解を根拠をもとに説明ができる。 以上の基準で評価を行う。
- 履修上の注意
- 出席点は存在しないために、発言等がなければその回の評価は0となる。
- 教科書
- 昨年に続いて、M. Foucault のコレージュ・ド・フランス講義、 Théories et Institutions pénalesの英訳(Michel Foucault, Penal Theories and Institutions. Lectures at the Collège de France 1971-72, Palgrave/Macmillan, 2019)を用いる。仏語原文を参照したい人は申し出てください。
- 参考文献
- フレデリック・グロ『ミシェル・フーコー』文庫クセジュ(白水社)1998。
- オフィスアワー
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- 教員への連絡方法(メールアドレス等)
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- その他
- (関連科目)政治社会学
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Updated on 2024/2/27 6:31:05