2023年度/2B20106001 (府大)
【水1】数理生態学 <前期>
毎回の授業内容は授業計画の通りである。生態学における基礎的な数理モデルを取り上げ、その解析手法について数学的な基礎とともに概説する。生態学的要因がどのような定式化によって数理モデルに組み込まれるか、また、それによって数理モデルの結果がどのように変化するのかを説明する。数理モデルの成果と実証研究の関連に関しても解説する。
- 担当教員氏名
- 江副 日出夫
- 授業管轄部署
- 工学部
- 授業形態
- 講義
- 開講キャンパス
- 中百舌鳥
- 開講区分
- 週間授業
- 配当年次
- 3年 (府大)
注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。
- 単位数
- 2単位 (府大)
注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。
- 到達目標
- 複雑な現実の生物の有様から抽出された最小限の仮定に基づいて記述された簡潔な数理モデルを用いて、生物の個体群および群集の動態、さらに進化動態について予測する方法について概説する。代表的な数理モデルの解析手法の基礎を身につけ、数理モデルから得られる予測を実証研究の結果とも比較しながら、生態学の基本法則について理解することを目標にする。 より具体的には、以下の能力を身につけることが達成目標である。 1.微分方程式による個体群動態モデルを理解し、平衡点を求め、安定性の解析ができること。 2.差分方程式による個体群動態モデルを理解し、平衡点を求め、安定性の解析ができること。 3.適応戦略モデルを理解し、最適戦略や進化的に安定な戦略を求めることができること。
- 各授業回の説明
- 事前・事後学習の内容
- 数理生態学を習得するためには、数学と生態学の両方に対する理解が必要である。特に数学の能力の習得には、紙と鉛筆を使って自分の手で計算してみることが大事である。復習においては、授業各回に出てくる数式を理解し解析できるようになること、また、複数回課すレポートを提出することが必要である。
- 成績評価方法
- 授業目標(達成目標)の1-3の達成度で成績評価を行う。 授業期間中に課題レポートを課して授業内容に関する受講生の理解度を自ら確認させると共に、定期試験によって最終的な理解度を判定する。 C(合格)となるためには1-3の項目に関して基本的な解析技法を身につけ、基本的な問題が解けることが必要である。 合格の基準は、課題レポート(20%)と定期試験(80%)の成績の総合で6割以上の評価を得ることである。
- 履修上の注意
- 受講には大学の基礎教育科目程度の数学の知識が必要である。また、なるべく事前に他の生態学関連の授業を受講しておくことが望ましい。
- 教科書
- 配布プリント(PDF版も授業支援システムにて公開)
- 参考文献
- 「数理生物学入門」巌佐庸著、共立出版
- オフィスアワー
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- 教員への連絡方法(メールアドレス等)
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- その他
- (関連科目)生態学Ⅰ、生態学Ⅱ、生物科学課題演習
授業 | 授業内容 | 事前・事後の学習内容 |
---|---|---|
第1回 | 微分方程式モデル(1) 指数成長/ロジスティック成長 | |
第2回 | 微分方程式モデル(2) 平衡点と安定性 | 事前に配布プリントを読んでおくこと(以下同じ) |
第3回 | 微分方程式モデル(3) Allee効果/捕獲圧のある個体群 | |
第4回 | 微分方程式モデル(4) 平衡点の分岐とカタストロフ | |
第5回 | 差分方程式モデル クモの巣法 | |
第6回 | Lotka-Volterra競争方程式 | |
第7回 | Lotka-Volterra被食者-捕食者方程式(1) Lyapunov関数 | |
第8回 | Lotka-Volterra被食者-捕食者方程式(2) 線形化と平衡点の安定性 | |
第9回 | McArthur-Rosenzweig被食者-捕食者方程式 ホップ分岐 | |
第10回 | Nicolson-Baileyモデル | |
第11回 | 齢構成モデル 安定齢分布 | |
第12回 | 最適戦略モデル | |
第13回 | 進化的に安定な戦略 レプリケータ方程式 | |
第14回 | 感染症の動態 | |
第15回 | 演習 | |
第16回 | 期末試験 |
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Updated on 2024/2/27 6:31:11