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2023年度/2B20118001 (府大)

【火3】結晶物理工学 <前期>

結晶は原子の基本単位構造の3次元的な周期構造として記述される。分子の対称性から出発して,結晶構造のもとになる基本単位構造に含まれる点対称性を考察する。次に,抽象的な点の3次元周期構造としての結晶格子を点対称性により分類する。これらの抽象的な格子点に実物の基本単位構造を配置した場合の空間対称性により,結晶を分類する。結晶構造はX線回折などにより実験的に決定される。その実験手法の概略を学ぶ。また、結晶の対称性によりその結晶の物理的性質が決まる様子を学ぶ。 講義はスライド、配付資料を用いて行う。また、課題演習を行う。

担当教員氏名
戸川 欣彦
科目ナンバリング
BEAPP2512-J1 (府大)
授業管轄部署
工学部
開講キャンパス
中百舌鳥
開講区分
週間授業
配当年次
3年 (府大)

注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。

単位数
2単位 (府大)

注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。

到達目標
・結晶の対称性による分類 ・結晶格子と逆格子 ・結晶点群と巨視的な物理的性質の関係 の概念を把握し説明できることを目標とする。
各授業回の説明
授業授業内容事前・事後の学習内容
第1回講義の概要と受講上の注意事項。 結晶について概論する。簡単な分子の構造と対称操作のアニメーション解説により、対称操作の基本概念を理解する。またシェーンフリース記号と国際記号について学ぶ。配付資料。及び、例えば、参考書1の 緒言(iii-vページ), 第1章の序文, 1.1節(p.1-p.3)
第2回様々な対称操作を学ぶ。また簡単な分子について対称操作の積表を作成する。その上で、点群の定義、ならびに点群の性質について理解する。配付資料。及び、例えば、参考書1の 1.2節のa-d(p.3-p.7)
第3回ステレオ投影図の投影記号を学び、ステレオ投影図から対称操作を読み取ることと、特定の分子のステレオ投影図の作成方法を習得する。配付資料。及び、例えば、参考書1の 1.2節のe(p.7-p.9), 図1.2, 表1.1
第4回点群の具体例(Cn, Dn, D3h, Sn, Td, Oh、など)の解説により、それらの持つ対称操作について理解する。配付資料。及び、例えば、参考書1の 1.3節のa(p.9-p.15)
第5回分子の点群の判別方法を理解する。その上でいくつかの分子についてその点群判定の演習を行う。配付資料。及び、例えば、参考書1の 1.3節のb(p.15, 図1.6)
第6回空間格子と単位格子を学ぶ。特に結晶の原子の配列と格子点の配列(空間格子)の区別をしっかりと認識する。また、結晶の方位、面の表記法について学ぶ。配付資料。及び、例えば、参考書1の 2.1節と2.2節(p.23-p.25), 2.7節(p.44-p.46)
第7回結晶に特有の対称操作(並進操作、らせん操作、映進操作)について、またその表記法であるザイツ記号を学ぶ。さらに具体的な結晶を例としてこれらの操作の演習を行う。配付資料。及び、例えば、参考書1の 1.4節(p.15-p.19)
第8回7つの結晶系について学ぶ。さらにそれらに格子の中心を加えることによって生じる新しい格子について考え、14のブラベー格子を理解する。また基本単位格子を求める方法としてウィグナー・ザイツ格子を理解する。簡単な2次元空間格子においてウィグナー・ザイツ格子の作図を演習する。配付資料。及び、例えば、参考書1の 2.3節と2.4節(p.25-p.35)
第9回まず32の結晶点群について、次に空間群について学ぶ。さらにシンモルフィックな空間群とシンモルフィックでない空間群について学ぶ。また一般等価位置と特別点について理解する。配付資料。及び、例えば、参考書1の 2.5節と2.6節(p.36-p.44)
第10回簡単な結晶構造(単純立方格子、体心立方格子)とそれらの結晶学国際表について学ぶ。配付資料。及び、例えば、参考書1の 3.1節と3.2節(p.49-p.57)
第11回ダイアモンド構造について学び、それをもとにジンクブレンド構造を理解する。また面心稠密構造と六方稠密構造の違いを理解する。さらにウルツァイト構造について学ぶ。配付資料。及び、例えば、参考書1の 3.3節と3.6節-3.9節(p.57-p.67), 3.4節, 3.5節
第12回逆格子を理解する準備として、波の周期と周波数、波長と波数の関係を整理する。またこれらの相互変換をフーリエ級数展開と関連づけて理解する。配付資料
第13回格子の周期性と逆格子点について学び、逆格子を理解する。また実格子ベクトルから逆格子ベクトルを求める計算式の意味を理解する。配付資料。及び、例えば、参考書1の 4.3節b(p.77-p.78)
第14回逆格子空間の応用を学ぶ。特に電子線回折とX線回折を逆格子空間で考え、理解する。配付資料。及び、例えば、参考書1の 4.1節-4.3節
第15回結晶の対称性と巨視的な物理的性質の関係を、誘電率、分極率、などを例に理解する。また非線形光学現象の簡単な例を学ぶ。配付資料。及び、例えば、参考書1の 5章
第16回期末試験
事前・事後学習の内容
効率的に学習を進めるために、適宜、復習と予習を行ってください。資料にしっかり目を通してください。抽象的な概念を学びます。慎重に言葉の意味を確認しながら読み進めてください。
成績評価方法
成績は演習課題、小クイズ、レポート、期末テストなどによって、上記に記載した講義目標の達成度を総合的に評価します。加えて、講義全般において積極的に学ぶ姿勢を示す必要があります。これらの観点を満たすことが合格(C 以上)の水準となります。
履修上の注意
効率的に学習を進めるために、適宜、復習と予習を行ってください。資料にしっかり目を通してください。抽象的な概念を学びます。慎重に言葉の意味を確認しながら読み進めてください。概念を掴むことで、例えば、電子構造の理解が促進されます。
教科書
資料を配布します

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参考文献
1.Gerald Burns 著 「バーンズ固体物理学1 結晶としての固体」 東海大学出版会 (1989) 2.小川智哉 著 「結晶物理工学」 裳華房 (1996) 3.Charles Kittel 著 「固体物理学入門(第8版)」 丸善 (2005)
オフィスアワー
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Updated on 2024/2/27 6:25:11

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