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2023年度/2B20214001 (府大)

【水2】材料組織I <前期>

材料の組織とその形成機構は平衡熱力学(エネルギー平衡論)と非平衡熱力学(速度論)を総合して理解される。この科目ではまず前者を扱い、平衡状態図を統計熱力学的な基本概念から理解し、種々の二元系および三元系状態図に関する知識を得る。同時に、状態図と組織の関係を学ぶ。拡散現象と固相における相変化を主題とする「材料組織II」(後期開講)とあわせて受講することを想定している。

担当教員氏名
瀧川 順庸沼倉 宏金野 泰幸
科目ナンバリング
BCMAE3818-J1 (府大)
授業管轄部署
工学部
授業形態
講義
開講キャンパス
中百舌鳥
開講区分
週間授業
配当年次
カリキュラムにより異なります。 (府大)

注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。学年指定なしの表記は、要覧等を確認してください。

単位数
2単位 (府大)

注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。

到達目標
複数の成分元素から成る材料がある圧力・温度・組成においてどのような状態(相)をとるかは各相の自由エネルギーで決まり、平衡状態図で記述される。自由エネルギーにもとづいて相平衡を理解し、平衡状態図の科学的基礎とその実際に関する知識を身に付けることを目的とする。 まず平衡状態図に関して、以下を目標とする。 (1) 二成分系と三成分系の状態図を読み解くことができる。 (2) 二成分系合金の相平衡・相変化と、相変化に伴う組織変化を状態図にもとづいて説明できる。 (3) さまざまなパターンの状態図の成り立ちを構成相のギブズエネルギーと構成成分の化学ポテンシャルにもとづいて理解でき、説明できる。 次に、相変化の最も簡単な例である凝固現象に関して、以下を目標とする。 (4) 核生成・成長モデルと、均一核生成・不均一核生成モデルを理解し、その内容を説明できる。 (5) 合金の凝固現象の特徴と、その結果生じる固相内の組成不均一や微細組織の成り立ちを理解し、説明できる。
各授業回の説明
授業授業内容事前・事後の学習内容
第1回「材料組織学」概要 相平衡と自由エネルギー 一成分系のギブズエネルギー
第2回相と相平衡 ギブズの相律教科書 第1章 1.1
第3回二成分系状態図の表示法と読み方 実際の二成分系状態図1.2.1, 1.2.2, 1.2.9
第4回相変態(純物質の凝固)における均質核生成と不均質核生成 合金における凝固3.2.2, 3.2.3
第5回二成分系状態図と微細組織形成 (1):全率固溶系、共晶系1.2.2(+1.3.1), 1.2.3 (+1.3.2)
第6回二成分系状態図と微細組織 (2):共析反応、包晶反応、包析反応、偏晶反応、偏析反応,状態図と相変態1.2.4, 1.2.5 (+1.3.3), 1.2.6, 1.2.7
第7回二成分系状態図と微細組織 (3):その他の不変系反応、中間相を含む系、相分離と規則化1.2.8, 1.2.9
第8回中間試験
第9回二成分系溶体の熱力学 (1):理想溶体のギブズエネルギー、化学ポテンシャルと相平衡3.1.1, 3.1.2
第10回二成分系溶体の熱力学 (2):正則溶体のギブズエネルギー、相互作用パラメターと状態図3.1.3, 3.1.4
第11回二成分系溶体の熱力学 (3):相分離のモード、溶解度(固溶限曲線)3.2.1, 3.2.4
第12回三成分系状態図の表示法(スペースモデル、等温断面、等組成比断面) 三成分系状態図 (1):全率可溶型第4章 4.1, 4.2.1
第13回三成分系状態図 (2):共晶型4.2.2
第14回三成分系状態図 (3):包晶型4.2.3
第15回三成分系状態図 (4):三元共晶系、三元包共晶系4.3.1, 4.3.2, 4.3.3
第16回期末試験
事前・事後学習の内容
次回の授業で扱う事項を予習する。課題に取り組みレポートとして提出する。
成績評価方法
授業目標の達成目標 (1) ~ (5) の達成度を、課題レポート(20%),中間試験(40%)、期末試験(40%)によって評価する。合格の条件は、「授業目標」に掲げた5項目に関する基本的な問題が解けること。
履修上の注意
(関連科目) 物理学C、化学A、常微分方程式、偏微分方程式、物理化学序論、物質の構造・組織、材料設計・制御、材料組織II、構造材料科学
教科書
坂 公恭 著「材料系の状態図入門」朝倉書店 (2012).

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参考文献
松原英一郎 他 著「金属材料組織学」朝倉書店 (2011). D. V. ラゴーニ 著, 寺尾光身 訳「材料の物理化学 I」丸善 (1996). D. V. ラゴーニ 著, 寺尾光身 訳「材料の物理化学 II」丸善 (1996). 横山亨 著「図解 合金状態図読本」オーム社 (1974). 三浦憲司 他 著「見方・考え方 合金状態図」オーム社 (2003). 日本金属学会 編「講座・現代の金属学 材料編 2:ミクロ組織の熱力学」日本金属学会 (2005). 新山英輔 著「金属の凝固を知る」丸善 (1998). 大野篤美 著「金属の凝固:結晶の生れてゆく姿をみつけるまでとその後の記録」地人書館 (1984). A. Prince 著「Alloy phase equilibria」Elsevier (1966). D. A. Porter, K. E. Easterling 著「Phase transformations in metals and alloys」2nd edition, Chapman & Hall (1992). F. C. Campbell 編「Phase diagrams: Understanding the basics」ASM International (2012). D. R. F. West, N. Saunders 著「Ternary phase diagrams in materials science」3rd edition, CRC Press (2017).
オフィスアワー
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教員への連絡方法(メールアドレス等)
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Updated on 2024/2/27 6:31:14

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