2023年度/3J05243101 (市大)
【月4】専門演習(刑法・刑事訴訟法) <前期、後期>
本演習の主題は「刑事法を深く、また、精力的に学ぶ」。 これまで講義や演習を担当してきた経験からみて、本学に在籍するみなさんには高い潜在的な能力がそなわっていると思っています。しかし残念なことに、能力を十分に開発しないまま卒業してしまう学生がすくなくありません。そのような学生は、自分の能力を開発する方法がわからず、大学4年間をなんとなく過ごしてしまうのでしょう。大学は本来学力を伸ばす場であるのに、たいへんもったいない話です。 本演習は、刑事法を精力的に学ぶことをつうじて、刑事法的なセンスを磨くとともに、基礎的能力を伸ばすことを目標にしています。各種の受験予備校をたよりにせずに、能力の開発を「大学」という場でおこなおうとするものです。 まず刑事法の基本的な内容を記載した本を輪読し、その後刑法の判例や刑訴法に関する具体的な事案を検討します。そして最後に各自ゼミ論文の作成に取り組みます。
- 担当教員氏名
- 三島 聡
- 科目ナンバリング
- JASEM3303 (市大)
- 授業管轄部署
- 法学部
- 授業形態
- 演習
- 開講キャンパス
- 杉本
- 開講区分
- 週間授業
- 配当年次
- 学年指定なし (市大)
注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。学年指定なしの表記は、要覧等を確認してください。
- 単位数
- 4単位 (市大)
注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。
- 到達目標
- 上記授業概要にも記載したように、本演習は、刑事法を精力的に学ぶことをつうじて、刑事法的なセンスを磨くとともに、調査能力、読解力、分析能力、論理構成能力、文章作成力等の基礎的能力を最大限伸ばすことを目標とします。具体的には、ある刑事法の論点が与えられたときに何をどのように調べればよいか、その調べた結果をどのように分析し整理すればよいか、その整理した結果にてらし、その論点につき自分としてどのように考えるべきか、そしてそれをどのように論理的に構成して説明すればよいか、などの作業が、演習終了までにできるようにします。
- 授業内容
- 当然のことながら、能力を開発するためには、学習に時間をかける必要があります。正規の演習の時間は90分ですが、毎週大幅に延びることをあらかじめ了承しておいてください。また、演習は、2名が報告、その後全員で討論という形で進めますが、報告者以外のゼミ生も十分な予習が必要です。さらに、正規の時間以外に、少年院、刑務所等の見学や合宿(夏季休業期間)などもおこなう予定でいます。 具体的な進め方としては、まず、刑法の基本的な考え方に関する文献(「教材」の欄参照)を読み、各自議論したいと思う箇所を持ち寄り意見交換をします(第1回~第5回)。前期の後半は刑法の主要判例の検討をおこない(第6回~14回、第15回は前期のまとめ)、夏合宿は審理中の刑事事件(主として再審事件)の検討(弁護人からの聴き取りを含む)、後期前半は一橋大学の刑事法ゼミおよび金澤ゼミ等との討論会(三商大ゼミ討論会)の準備(第16回~第24回)、後期後半はゼミ論作成に向けての報告です(第25回~第30回)。 年度の最後には、総仕上げとして1万~2万字のゼミ論文を書いていただきます。論文を作成していく過程を大切にし、論文らしい論文が書けるよう指導します。演習に応募する時点では、そんなに長い論文が自分に書けるだろうかと不安に思うかもしれませんが、本演習にはいってしっかり学んでいけば、かならず書けます。なお、本演習の予定からみて論文提出が1月末にまにあわないため、残念ながら演習論文は開講しません。
- 事前・事後学習の内容
- <事前学習> ・第1回~第30回全体 報告者は事前にレジュメを作成し全員宛てに送付し、その他のゼミ生は、そのレジュメを読んで、質問や意見をメモにして全員宛てに送付します。このようにしてゼミに備えます。 ・第1回 第1回から「教科書」の欄に記載した本について議論します。事前に本書を精読し、質問や意見のあるところをチェックし、当日発言できるよう準備しておいてください。 ・第2回以降 何を準備しなければならないかを適宜演習のなかで示します。 <事後学習> ・第1回~第30回全体 演習の時間で学んだことを、基本書等で各自確認してください。
- 成績評価方法
- 前記達成目標にてらし、事前のレジュメやメモ、演習での報告・発言内容、ゼミ論文の内容等を総合的に考慮して評価します。評価のポイントは、調査が十分なされているか、調査結果の分析・整理・評価が十分なされているか、論理的に文章が構成できているかといった点です。1万字以上のゼミ論の提出が合格のための最低条件です。
- 履修上の注意
- 六法をかならずもってきてください。
- 教科書
- 最初に輪読する本として高橋則夫編『ブリッジブック刑法の考え方〔第3版〕』(信山社、2018年)
- 参考文献
- 演習のなかに指示します。
- オフィスアワー
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- 教員への連絡方法(メールアドレス等)
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- その他
- 上記の記載からは、担当教員主導による厳しい演習という印象を抱くかもしれません。しかし、みなさんが自由に発言できる雰囲気づくりに努める、みなさんとの話し合いで演習の内容等を決めていく、というのが私の基本方針です。各自が意見を出し合い、真剣に議論することをつうじて、お互いの能力を飛躍的に伸ばすことができればと考えています。 なお、志望動機書で本ゼミを第1希望にした人は、志望動機書の提出後「すみやかに」氏名と連絡先(とくにメールアドレス)を記載したメモを、a三島研究室(法学部棟8階)の戸の封筒に入れる、b電子メールで上記アドレス宛てに送る、電子掲示板のメッセージ機能を使う、のいずれかの方法で連絡してください。また、それ以外でゼミの選考により本ゼミの参加が決まった人は、その決まった段階ですみやかにa~cの方法で連絡をお願いします。2023年1月または2月に私のほうから電子メールで連絡します。
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Updated on 2024/2/27 6:22:42