2024年度/1ACA057010
【月3、水1】刑法第2部(各論) <前期>
(公大) / 刑法第2部 (市大)
刑法第二編「罪」に定められる主要な犯罪類型の解釈論を学習する。
- 担当教員氏名
- 徳永 元
- 科目ナンバリング
- ACALAW21014-J1 (公大) / JAPUB2207 (市大)
- 授業管轄部署
- 法学部
- 授業形態
- 講義
- 開講キャンパス
- 杉本
- 開講区分
- 週間授業
- 配当年次
- 2年 (公大) / 学年指定なし (市大)
注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。学年指定なしの表記は、要覧等を確認してください。
- 単位数
- 4単位 (公大) / 4単位 (市大)
注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。
- 到達目標
- 刑法第二編総則のうち、刑法の基本原理および犯罪体系をふまえて、主要な犯罪類型を定める条文の解釈ができる。 各犯罪類型の保護法益や成立要件、犯罪類型間の関係について、法律学の専門知識のない者にも説明できる。
- 各授業回の説明
- 授業内容
- 上記の授業計画に従い、刑法各論の理解に必要な事項を説明する。 授業内容は、大まかに分けると、各則に定められる犯罪の成立要件に関する、①基本的な語句・概念、問題の所在の説明、②当該問題に関する基本的な学説の説明、③当該問題に関する代表的な判例の説明、④さらなる発展問題の説明である。 講義においては、各回の学習事項をごく簡潔に示したレジュメを配布したうえで、スライドを用いて説明を行う。レジュメ・スライドともにデータファイルを提供する予定であるものの、授業時間中のノートテイキングが重要である。
- 事前・事後学習の内容
- 事前学習としては、各授業回該当箇所について、教科書・体系書を熟読することで学習事項をあらかじめ整理しておくことが重要である。特に、刑法各論の学習では、各犯罪類型の成立要件を、具体的な事例のイメージのもとで理解することが求められる。各授業回において、何が問題となるのか、なぜそのような問題を論じる必要があるのかを意識する。また、判例について詳しく扱うことができないため、各授業回で登場する判例の概観および特に重要な代表的判例の事実関係・判旨を確認しておく。 事後学習についても、基本的には事前学習と同じことが求められる。 授業では、各犯罪類型の基本的な問題を中心に説明することにならざるを得ないため、印象としては広く浅い内容となる。したがって、学問として刑法を楽しむためには、各自が、興味を持ったトピックについて、自分なりに狭く深く勉強することが重要である。特に、論点や判例について、授業では扱いきれなかった内容にも能動的に取り組む姿勢が求められる。 また、事前・事後学習のために、2022年度以前の定期試験問題および模範解答(ただし刑法第1部/刑法第1部(総論)が多い)や、応用問題として論述問題および事例問題を設定する予定である。
- 成績評価方法
- 上記の到達目標を念頭に、①語句や論点の基本的理解と、②複合的な問題の的確な分析という観点から、成績を評価する。成績評価は、期末試験による(100%)。単位認定は、下記の最低条件を満たしたものについて、相対評価により行う。 期末試験においては、配布したレジュメおよびスライド資料の持込みを認める予定である。詳細については、初回の授業で説明する。なお、事前・事後学習を目的とする応用問題への解答は、成績評価において考慮されない。 語句や論点を文章により説明できることと、学習した内容を複合的な問題の分析のために活用できることが、単位習得のための最低条件である。たとえば、基本的な語句の定義または論点における問題の所在を示すことができない、論述問題について述べるべき事項の理解が著しく不足している、事例問題について検討すべき事項を多く見落としているといった場合には、この条件を満たさない。
- 履修上の注意
- 特になし。六法は必ず持参すること。
- 教科書
- 教科書は特に指定しない(授業開始前に勉強しておきたい人には、平易な教科書として、大塚裕史=十河太朗=塩谷毅=豊田兼彦『基本刑法Ⅱ各論[第3版]』(日本評論社、2023)をとりあえず推奨しておく)。毎回講義レジュメを配布する。 判例教材として、佐伯仁志=橋爪隆編『刑法判例百選Ⅱ各論[第8版]』(有斐閣、2020)。 また、授業で言及する事例および応用問題として設定する事例問題は、井田良=大塚裕史=城下裕二=髙橋直哉編著『刑法演習サブノート210問』(弘文堂、2022)を参考にすることが多い。
- 参考文献
- 推奨する参考書(教科書を含む)については、初回の授業で説明する。 主に刑法総論に関する内容であるが、春季休業期間中または大型連休期間中に、山口厚『刑法入門』(岩波書店、2008)を通読しておくことを強く推奨する。
- オフィスアワー
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- 教員への連絡方法(メールアドレス等)
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
授業 | 授業内容 | 事前・事後の学習内容 |
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第1回 | ガイダンス | シラバスの熟読 |
第2回 | 刑法の基礎知識①:刑法の機能(目的)、近代刑法の基本原理、犯罪体系 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読 |
第3回 | 刑法の基礎知識②:構成要件要素と犯罪の分類、刑法各論の構成 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読 |
第4回 | 生命に対する罪:殺人罪、自殺関与罪・同意殺人罪 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第5回 | 生命・身体に対する罪:遺棄罪 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第6回 | 身体に対する罪:傷害罪 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第7回 | 身体に対する罪:過失致死傷罪、自動車運転関連致死傷罪 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第8回 | 自由に対する罪:脅迫・強要罪、逮捕・監禁罪 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第9回 | 自由に対する罪:略取・誘拐罪 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第10回 | 自由に対する罪:性犯罪 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第11回 | 自由に対する罪:住居侵入罪 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第12回 | 人格的法益に対する罪:名誉毀損罪、侮辱罪 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第13回 | 信用および業務に対する罪:信用毀損罪、業務妨害罪 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第14回 | 財産に対する罪:財産犯総論、窃盗罪① | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第15回 | 財産に対する罪:窃盗罪② | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第16回 | 財産に対する罪:強盗罪① | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第17回 | 財産に対する罪:強盗罪② | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第18回 | 財産に対する罪:詐欺罪・恐喝罪① | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第19回 | 財産に対する罪:詐欺罪・恐喝罪② | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第20回 | 財産に対する罪:横領罪 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第21回 | 財産に対する罪:背任罪 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第22回 | 財産に対する罪:盗品関与罪、毀棄・隠匿罪 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第23回 | 財産に対する罪:財産犯の発展的問題 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第24回 | 公共危険罪:放火罪 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第25回 | 取引等の安全に対する罪:文書偽造罪 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第26回 | 風俗に対する罪:わいせつ物頒布罪、死体遺棄罪 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第27回 | 国家作用に対する罪:汚職の罪、公務執行妨害罪 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第28回 | 国家作用に対する罪:犯人蔵匿罪、証拠隠滅罪 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第29回 | 刑法各論の重要問題① | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第30回 | 刑法各論の重要問題② | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第31回 | 定期試験 | なし |
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Updated on 2025/4/5 6:18:36