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2024年度/1ACA526010

【月4】専門演習1(政治学史) <前期、後期>

(公大) / 専門演習(政治学史) (市大)

近世・近代の政治思想を当時の「寛容」思想から考察します。 24年度は、16世紀のプロテスタント宗教改革をめぐる寛容と不寛容の諸相とその政治思想を考察します。

担当教員氏名
宇羽野 明子
科目ナンバリング
ACAPOL32027-J2 (公大) / JASEM3303 (市大)
授業管轄部署
法学部
授業形態
演習
開講キャンパス
杉本
開講区分
週間授業
配当年次
3年 (公大) / 学年指定なし (市大)

注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。学年指定なしの表記は、要覧等を確認してください。

単位数
4単位 (公大) / 4単位 (市大)

注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。

到達目標
西洋政治思想の古典、とりわけ「寛容」の歴史を考察するうえで重要な古典的作品を精読し論評することを通じて、ゼミ参加者が、古典への読解に必要な諸能力(読解力はもちろんのこと、たとえばその作品を理解するために、その歴史的背景や関連する思想などを調べ考察するといった能力)や、自らの考察を論理的に表現しかつ他者の考察を的確に論評する能力を身につけ、「寛容」をめぐる歴史とその諸問題を精確に理解できることを目標にします。
各授業回の説明
授業授業内容事前・事後の学習内容
第1回ガイダンス各回の事前学習:次回の文献講読範囲を読み、事前課題を作成して期限までに提出する。また、他の参加者の事前課題を読み、論評の準備をする。 (なお、毎回の事前課題などについては別途指示する。) 各回の事後学習:前回の文献講読への理解を確認し、個別の論評を準備する。 (なお、文献講読や論評を通じて、参照すべき文献などは適宜指示する。)
第2回(提出レポートをもとに)参加者の問題関心の共有と下記「教科書」欄であげた図書選定等についての話し合い
第3回文献講読・討論
第4回文献講読・討論
第5回文献講読・討論
第6回上記講読範囲への個別論評・討論
第7回文献講読・討論
第8回文献講読・討論
第9回文献講読・討論
第10回上記講読範囲への個別論評・討論
第11回文献講読・討論
第12回文献講読・討論
第13回文献講読・討論
第14回上記講読範囲への個別論評・討論
第15回前期のまとめ
第16回後期にかんする運営方針等についての話し合い
第17回文献講読・討論
第18回文献講読・討論
第19回文献講読・討論
第20回上記講読範囲への個別論評・討論
第21回文献講読・討論
第22回文献講読・討論
第23回文献講読・討論
第24回上記講読範囲への個別論評・討論
第25回文献再講読と個別論評・討論
第26回文献再講読と個別論評・討論
第27回文献再講読と個別論評・討論
第28回文献再講読と個別論評・討論
第29回後期のまとめ
第30回全体のまとめ
第31回※なお、以上の「文献講読・討論」、「上記講読範囲への個別論評・討論」、「文献再講読と個別論評・討論」の配分については一応の目安です(各テキストのボリュームに応じて配分する予定)。
授業内容
まず、下記「教科書」欄にあげたルターの3作品を手がかりに、当時の寛容と不寛容の諸相とそこにみられる政治思想を理解します。そのうえで、下記「教科書」欄にあげたルター以外の作品―カトリックのみならず、体制側にあるプロテスタントからも不寛容の対象となった徹底宗教改革派(宗教改革急進派)と呼ばれる人びと(再洗礼派、心霊主義、福音的合理主義)による、あるいは、に対する寛容の主張と、それへの反論ーのうち、参加者の興味に応じて選定した作品のいくつかを読み、当時の寛容と不寛容をめぐる政治思想を考察していきます。
事前・事後学習の内容
ゼミの参加者は、全員、毎回、ゼミの2・3日前までに、次のゼミで読むテキストに関する「事前課題」を作成し、Moodle上に提出します。ゼミ当日はそれら事前課題をもとに全員で議論・検討します。 したがって、毎回の事前課題を通じて、テキストを熟読し自ら解釈を試みるとともに、他者の見解を検討したうえで演習に参加することが求められます。 なお、この事前課題についてはガイダンスで詳細説明します。
成績評価方法
各回提出する事前課題の内容(50%)と毎回の議論への参加内容(50%)によって評価する。 事前課題の内容ならびに毎回の議論への参加内容において、到達目標の①〜③の達成度により評価を行う。 ①授業でとりあげたテクストの大半を、正確に読解できる。 ②授業でとりあげたテクストを理解するために、その歴史的背景や関連する思想などを調べたうえで考察できる。 ③授業でとりあげたテクストについて、自らの考察を論理的に表現しかつ他者の考察を的確に論評することができる。 以上の達成度が、毎回の事前課題の内容と議論への参加内容から総合的に6割以上と評価できるものを合格とする。
履修上の注意
特になし。
教科書
マルティン・ルター『この世の権威について、人はどの程度までこれに対し服従の義務があるのか』の第2部、『暴動を起こす霊の持ち主について』(いずれも『ルター著作集 第1集 第5巻』聖文舎に所収)、『盗み殺す農民暴徒に対して』(『世界の名著 ルター23』中央公論社に所収)。トーマス・ミュンツァー『きわめてやむをえざる弁護論 』(『宗教改革著作集7』教文館に所収)、ヨハン・ブレンツ(カステリヨ訳)『世俗の権力は再洗礼派を死刑に処する正当な権限を有するや否や』(『宗教改革著作集10』教文館に所収)、 バルタザール・フープマイアー『ツヴィングリの洗礼論を駁す』、セバスチャン・フランク『異端列伝序文』(いずれも『宗教改革急進派 ラディカル・リフォメーションの思想と行動』ヨルダン社に所収)、レーオポルト・シャルンシュラーガー『寛容の求め』、メノ・シモンズ『行政官への嘆願』(いずれも『宗教改革著作集8』教文館に所収)、カステリヨ『異端は迫害さるべきか』(抄訳)(『宗教改革著作集10』教文館に所収)、テオドール・ド・ベーズ『行政官の権威を論ず』(抄訳と要約)(カステリヨン『異端者を処罰すべからざるを論ず』中央大学出版部に所収)、ハインリヒ・ブリンガー『再洗礼派反論(抄)』(『宗教改革著作集6』教文館に所収)。

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参考文献
下記「その他」欄で書きましたように、演習参加にあたっては、つぎの参考文献から当時の宗教改革の概要と寛容をめぐる諸問題を把握しておいてください。 当時の宗教改革の概要として、新井・出村監修『総説キリスト教史 2 宗教改革篇 』日本キリスト教団出版局、ベイントン『宗教改革史』新教出版社、倉塚平『異端と殉教』筑摩書房、中村賢二郎他編訳『原典宗教改革史』 ヨルダン社。また「寛容」を考える視座として、森本あんり『不寛容論』新潮社。そのほか参考文献については、期間中、適宜指示します。
オフィスアワー
- 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
教員への連絡方法(メールアドレス等)
- 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
その他
本演習では政治学史の学部講義の未修・既修は問いませんが、次の事前課題3点を参加条件とします。 課題1、演習初回日までに、政治学史のいわゆる教科書レベルの知識を一通り理解しておくこと。 課題2、上記「教科書」欄に挙げた作品すべてを簡単に目を通したうえで、そのなかでルターの3作品の読了後、あなたがこの演習で読んでみたいと思った作品を一つ選ぶこと。その際、上記「参考文献」から宗教改革内部の論争のなかでのその作品の位置や背景などを調べたうえで、なぜその作品を推薦するのかその理由を説明したレポート(2000字程度、横書き)を作成すること。 課題3、上記「参考文献」の森本あんり『不寛容論』新潮社を読み、寛容をめぐる諸問題を把握したうえで、あなたがこのゼミで考察・議論したい点を論点にしたレポート(1000字程度、横書き)を作成すること。 課題2・3のレポートについては、ワードで作成し、演習初回日にかならず持参すること(当日配布できるよう参加人数分を用意してください。なお演習第1・2回では、このレポートをもとに参加者の問題関心を共有するために議論します)。

Updated on 2025/4/5 6:18:40

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