2024年度/1AEB028000 (公大) / (市大)
【月4】大阪ビジネス論 <前期>
経済の地域性、特に大阪の産業と企業を理解するための科目である。 商都・大阪は問屋業で大きな役割を演じてきた。しかし、1960年代には「問屋無用論」が吹き荒れ、業態としての問屋は大きな変化を迫られた。問屋のメーカー化がその1つの答えであった。他方で、1970年代以降のアメリカで、そして90年代以降の日本で、メーカーが外部の生産機能を活用する生産委託が始まり、その担い手として中国を中心とするOEM企業が台頭した。メーカーは企画開発と販売に集中する方式に移行してきた。ここまでくると、現在のメーカーのあり方とかつての問屋のあり方には類似性がある事が分かる。それゆえ、「新問屋」の登場となる。このような発想で大阪のビジネスについて長い時間軸で考える。大阪の数ある問屋業のうち、ファッションに関連する問屋業の変遷を取り上げる。講義では、戦前の繊維関連問屋業の実態を明らかにした上で、まず、紳士服、ワンダラーブラウス、婦人・子供服・ニットに関連する企業の変遷を論じる。次いで、すべての衣服生産に関連する縫製業の変化を取り上げる。さらに今後のあり方を念頭に、イノベーション視点から論じ、最後にクリエーションに関わる背景の確認を行う。補章として現在進行中の第4の大転換期について点描する。 全体を通して「学習」と「ネットワーク」をキーワードに講義を進める。
- 担当教員氏名
- 富澤 修身
- 科目ナンバリング
- AEBMAN35004-J1 (公大) / CAREM3306 (市大)
- 授業管轄部署
- 商学部
- 授業形態
- 講義
- 開講キャンパス
- 杉本
- 開講区分
- 週間授業
- 配当年次
- 3年 (公大) / 学年指定なし (市大)
注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。学年指定なしの表記は、要覧等を確認してください。
- 単位数
- 2単位 (公大) / 2単位 (市大)
注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。
- 到達目標
- 受講により、学生は一見すると古くさく感じる問屋の変遷と今日的意義を理解することを通じて、大阪のビジネスへの認識を深め、その過去・現在を踏まえて未来を構想することができる。と同時に企業の長寿の秘訣も理解できる。
- 各授業回の説明
- 事前・事後学習の内容
- 毎回授業に関連する、教科書の指定ページ範囲を事前事後学習させる。
- 成績評価方法
- (1)上記の到達目標への達成度によって評価する。 (2)学期末レポート70%、小テスト30%。 (3)合格の最低基準は歴史と現状を踏まえて今後を構想できるか否かがポイントとなる。
- 履修上の注意
- たんに知識を得るだけでなく、自分ならどうするかを考えながら履修することが重要となる。必要な問い掛けは適宜教員から行う。
- 教科書
- 富澤修身著『都市型中小アパレル企業の過去・現在・未来――商都大阪の問屋ともの作り』(創風社、2018年)。
- 参考文献
- 上記の教科書に掲載されている参考文献一覧を参照のこと。
- オフィスアワー
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- 教員への連絡方法(メールアドレス等)
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
授業 | 授業内容 |
---|---|
第1回 | 戦前の繊維関連問屋業の実態(1) |
第2回 | 戦前の繊維関連問屋業の実態(2) |
第3回 | 紳士服企業の変遷(1) |
第4回 | 紳士服企業の変遷(2) |
第5回 | ワンダラーブラウスの展開(1) |
第6回 | ワンダラーブラウスの展開(2) |
第7回 | 婦人・子供服・ニット企業の変遷(1) |
第8回 | 婦人・子供服・ニット企業の変遷(2) |
第9回 | 縫製業の変遷(1) |
第10回 | 縫製業の変遷(2) |
第11回 | 企業のイノベーション指向の視点(1) |
第12回 | 企業のイノベーション指向の視点(2) |
第13回 | クリエーションの文化的背景分析(1) |
第14回 | クリエーションの文化的背景分析(2) |
第15回 | 第4の大転換期と関わって |
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Updated on 2025/4/5 6:18:50