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2024年度/1AHA005100

【月2】代数学1 <前期>

(公大) / 代数学Ⅰ (市大)

線形代数学の醍醐味の一つは、その汎用性にある。数ベクトル空間において列ベクトルや基本変形による変形等の「型」動作は、無味無臭な味気ないものに思えるかもしれない。しかし、一度、線形差分方程式の空間、線形微分方程式の空間等への線形代数学の応用を見ると、その汎用性の威力に驚く。この授業では、汎用性に焦点を絞り「抽象ベクトル空間の理論」の範疇で解説する。また、線形代数1 および2A で扱わなかった行列の標準形の理論( ジョルダン標準形)を 解説する。

担当教員氏名
佐野 昂迪
科目ナンバリング
AHAMAT31005-J1 (公大) / SAALG3201 (市大)
授業管轄部署
理学部
授業形態
講義
開講キャンパス
杉本
開講区分
週間授業
配当年次
2年 (公大) / カリキュラムにより異なります。 (市大)

注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。学年指定なしの表記は、要覧等を確認してください。

単位数
2単位 (公大) / 2単位 (市大)

注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。

到達目標
ベクトル空間の基底の概念、および線形写像とその表現行列に関する基本事項を説明できる。 行列のジョルダン標準形とその変換行列が求められる。ケーリー・ハミルトンの定理、最小多項式等の線形写像の基本的性質を説明できる。
各授業回の説明
授業授業内容事前・事後の学習内容
第1回 概略と動機付け ジョルダンブロックのような都合の良い形の行列のべき乗計算の演習問題を解く。
第2回 ベクトル空間 線形代数2Aの内容 を復習する。ベクトル空間の公理とそれを満たす実例の復習をする。
第3回 部分空間 部分空間の定義と解空間等の例の復習をする。
第4回 基底・次元 線形代数2Aの内容 を復習する。抽象化されても同じ議論で良いことを納得する。
第5回 部分空間の和と直和 和空間では、 一般に表示が一意でないことを納得する。直和である場合の一意性や別の特徴づけを理解する。
第6回 線形写像と行列 基底を取ることができるとき、 線形写像を与えることとその表現行列を与えることは等価であることを理解する。また、 与えられた線形写像に対して具体的に表現行列を求めることができるようにする。
第7回 基底変換 基底変換は、 正則変換行列により行うことができることを理解する。
第8回 線形写像の標準形 ブロック化や三角化等により、 より易しい表現行列に変換できるよう復習する。
第9回 線形変換の標準形 正方行列の場合に特化した演習問題を解く。
第10回 固有値・固有ベクトル・固有多項式 具体的な線形変換の固有値、 固有ベクトルを求める演習問題を解く。
第11回 ケイリー・ハミルトンの定理 ケイリー・ハミルトンの定理の理解と行列のべき乗計算への応用を復習する。
第12回 広義固有空間分解解空間のパラメータ表示からその基底を求める演習問題を解く。線形変換に付随し、その作用で閉じる部分空間の直和となることを理解し、演習問題を解くことにより各直和因子を把握できるようにする。
第13回 べき零線形変換の標準形 固有値0 のみの線形変換のジョルダン標準形を求めるための基底の取り方の復習をする。
第14回 最小多項式 具体的な線形変換とその固有多項式から具体的にその最小多項式を求める演習問題を解く。
第15回 ジョルダン標準形 具体的な線形変換の表現行列のジョルダン標準形を求める演習問題を解く。
第16回 期末試験
成績評価方法
達成目標の達成度によって成績評価を行う。試験60%、小テスト・レポートなど40%で評価する。合格(単位修得)となるためには、到達目標の項目のうちの6割について、基礎的な問題を解くことができることが必要である。
履修上の注意
線形代数1、2Aの知識を仮定する。 与えられた課題がある場合にはそれを解いておくこと。復習に十分に時間をかけて、講義内容を完全に理解すること
教科書
教科書は使用しない。学習内容は講義内で解説し、必要に応じて資料を配付する。

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参考文献
三宅 敏恒「線形代数学ー初歩からジョルダン標準形へ」(培風館)
斎藤 毅「線形代数の世界:抽象数学の入り口」(東京大学出版会)
オフィスアワー
- 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
教員への連絡方法(メールアドレス等)
- 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -

Updated on 2025/4/5 6:18:53

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