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2024年度/1AJB032001 (公大) / (府大)

【火2】船舶工学特殊講義 <後期>

船舶工学の中でも他の講義では深く取り扱うことの少ない舶用機関プラントの構成ならびに運用,および舶用機関と船舶推進装置の関係など,舶用機関プラントを総合的に理解する科目である.力学や化学などの基礎的知識を応用した船舶や実機での実用例を取り上げて概説・詳述する.また神戸大学大学院海事科学研究科附属練習船「海神丸」による航海を通して,舶用機関の安全かつ経済的な構造と運転方法を理解することを目的とする.海神丸を使用する授業は,神戸大学大学院海事科学研究科教員の協力の下に実施する.

担当教員氏名
三輪 誠有馬 正和
科目ナンバリング
AJBMSE32014-J1 (公大) / BMMSE3A28-J1 (府大)
授業管轄部署
工学部
授業形態
講義
開講キャンパス
中百舌鳥
開講区分
週間授業
配当年次
3年 (公大) / 3年 (府大)

注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。

単位数
2単位 (公大) / 2単位 (府大)

注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。

到達目標
舶用機関を理解するうえで必要な熱力学について説明ができるようになることを目標とする。ディーゼル機関プラントや蒸気タービン機関プラントについて説明ができるようになることを目標とする。神戸大学大学院海事科学研究科附属練習船「海神丸」を使用する授業を通して、舶用プラントや舶用推進装置について深く理解し、これらを詳しく説明できるようになることを目標とする。
各授業回の説明
授業授業内容事前・事後の学習内容
第1回第1回目として,授業ガイダンス,本授業の特徴ならびに学習方法を説明します.また神戸大学大学院海事科学研究科附属練習船「海神丸」を使用する授業に関して,実施予定ならびに参加条件を概説します.実習準備ならびに参加のための手続き等の詳細は,追って授業にて説明します.大阪公立大学授業支援システムを用いて,授業資料を配付します.受講前までに一読し,不明な点や疑問を整理しておくこと.
第2回舶用機関概説:舶用主機関の特徴と種類 舶用機関の種類と特徴を概説します.船舶では推進力を生み出す機関を主機関といいます.大型船では主にディーゼル機関が用いられています.LNG船(liquefi ed natural gascarrier)では蒸気タービン機関が用いられています. (事後のレポート課題・復習小テストの提示)大阪公立大学授業支援システムを用いて,授業資料を配付します.受講前までに一読し,不明な点や疑問を整理しておくこと.
第3回舶用機関を学ぶための熱力学(1):熱力学の第1法則、機関出力 熱力学の基礎を復習して,熱と仕事(動力)の関係を整理します.授業では,熱力学に関する法則によって身の回りの物理現象を理解することを目的としています. (事後のレポート課題・復習小テストの提示)大阪公立大学授業支援システムを用いて,授業資料を配付します.受講前までに一読し,不明な点や疑問を整理しておくこと.
第4回舶用機関を学ぶための熱力学(2):熱力学の第2法則、熱サイクル 前回に続いて,熱力学の基本法則を復習します.熱サイクルにおける熱の出入りと取り出す動力から効率を考えることができます.ここでは,船舶で用いられる熱機関の特徴を理解することを目的としています. (事後のレポート課題・復習小テストの提示)大阪公立大学授業支援システムを用いて,授業資料を配付します.受講前までに一読し,不明な点や疑問を整理しておくこと.
第5回ディーゼル機関プラント(1):舶用機関の燃料油供給 舶用ディーゼル機関プラントで構成される配管装置について,燃料油系統を概説します.配管上に配置される機器の役割を理解することを目的としています.機器名称や専門用語も含みますので,必要に応じて読み返し,理解を深めて下さい. (事後のレポート課題・復習小テストの提示)大阪公立大学授業支援システムを用いて,授業資料を配付します.受講前までに一読し,不明な点や疑問を整理しておくこと.
第6回ディーゼル機関プラント(2):舶用機関の潤滑油供給 ディーゼル機関プラントにおける潤滑油の役割は多種多様です.摩擦部の潤滑油や冷却のほか,制御装置の動作流体としての採用もあります.ここではディーゼル機関へ潤滑油や冷却の目的として供給される潤滑油について概説します. (事後のレポート課題・復習小テストの提示)大阪公立大学授業支援システムを用いて,授業資料を配付します.受講前までに一読し,不明な点や疑問を整理しておくこと.
第7回ディーゼル機関プラント(3):舶用機関の冷却水供給 ディーゼル機関に供給される冷却水は,機関の運転に伴って発生する熱を除去(冷却)するほかに,冷却水は暖機(着火性向上・熱応力の軽減)の目的で利用する事があります.機関プラントにおける冷却水系統の概要を説明します. (事後のレポート課題・復習小テスト)大阪公立大学授業支援システムを用いて,授業資料を配付します.受講前までに一読し,不明な点や疑問を整理しておくこと.
第8回ディーゼル機関プラント(4):舶用機関の冷却水管理 ディーゼル機関の運転に伴い発生する熱を除去(冷却)する目的の他に,冷却水には暖機(着火性向上・熱応力の軽減)の目的で利用 される事があります.機関プラントにおける冷却水系統の概要を説明します. (事後のレポート課題・復習小テストの提示)大阪公立大学授業支援システムを用いて,授業資料を配付します.受講前までに一読し,不明な点や疑問を整理しておくこと.
第9回舶用機関と舶用推進装置(1):推力の発生、舶用特性(プロペラ法則) 船舶の推進力は推進器により生み出されます.推進器としてスクリュープロペラが一般的です.プロペラ周辺の水の動きと合わせて,推力発生について概説します.ここではプロペラ特性の理解,実船における機関の運転特性の理解を目的としています. (事後のレポート課題・復習小テストの提示)大阪公立大学授業支援システムを用いて,授業資料を配付します.受講前までに一読し,不明な点や疑問を整理しておくこと.
第10回舶用機関と舶用推進装置(2):プロペラ損傷、振動防止策 プロペラを回転させるのに規定出力以上に力 を要する場合は,プロペラピッチによるトルクの大きいことが考えられます.プロペラの設計不良のほかに,プロペラや船体の汚損,海面状態の悪化などによりプロペラ回転に要するトルクは増加します.プロペラの損傷原因と対策について概説します。 (事後のレポート課題・復習小テストの提示)大阪公立大学授業支援システムを用いて,授業資料を配付します.受講前までに一読し,不明な点や疑問を整理しておくこと.
第11回蒸気タービンプラント(1):蒸気タービンサイクル 蒸気の性質から始め,蒸気線図上におけるそれぞれの蒸気状態,蒸気タービンの熱サイクルについて概説します.実船では液化天然ガス運搬船の推進機関にて蒸気タービン機関が利用されています。ここではサイクルを構成する機器や構造を理解できることを目的としています。 (事後のレポート課題・復習小テストの提示)大阪公立大学授業支援システムを用いて,授業資料を配付します.受講前までに一読し,不明な点や疑問を整理しておくこと.
第12回蒸気タービンプラント(2):蒸気タービンの効率、各種損失 蒸気タービンの種類と構成機器について概説します.舶用と産業用とでは,若干,構成が異なりますが,蒸気タービンの特性を把握して,熱効率の向上や損傷防止の対策等が理解できることを目的としています. (事後のレポート課題・復習小テストの提示)大阪公立大学授業支援システムを用いて,授業資料を配付します.受講前までに一読し,不明な点や疑問を整理しておくこと.
第13回舶用機関プラントを構成する熱機関や主要な補助機械,これらの関連について総合的なプラント理解を確認します.船舶だけでなく,授業知識を応用 して,熱機関プラントの理解を目的としています. (事後のレポート課題・復習小テストの提示)大阪公立大学授業支援システムを用いて,授業資料を配付します.受講前までに一読し,不明な点や疑問を整理しておくこと.
第14回船舶実習(神戸大学大学院海事科学研究科附属練習船「海神丸」教育関係共同利用による):体験乗船ならびに機関室見学を通して,舶用機関プラントの実務的な取り扱いを学びます.これまでの授業知識の理解を促進させることを目的としています.なお,海神丸を使用する授業は,神戸大学大学院海事科学研究科教員の協力の下に実施します.大阪公立大学授業支援システムを用いて,授業資料を配付します.受講前までに一読し,不明な点や疑問を整理しておくこと.
第15回最新トピックの紹介:機関室シミュレータと船員教育 船舶職員養成に利用される機関室シミュレータに関して,概説します.機関室シミュレータでは,一般的な舶用推進プラントのシステムを再現します.プラントの運用について,これまでの授業知識を応用して理解できることを目的としています. (事後のレポート課題・復習小テストの提示)大阪公立大学授業支援システムを用いて,授業資料を配付します.受講前までに一読し,不明な点や疑問を整理しておくこと.
第16回定期試験の実施
授業内容
次に示す内容にて授業を行います. 神戸大学大学院海事科学研究科附属練習船「海神丸」による船舶実習(11月初旬)を計画しています. (授業計画) 第1回:授業ガイダンス,(事後のレポート課題・復習小テスト) 第2回:舶用機関概説,(事後のレポート課題・復習小テスト) 第3回:舶用機関を学ぶための熱力学(1) ,(事後のレポート課題・復習小テスト) 第4回:舶用機関を学ぶための熱力学(1) ,(事後のレポート課題・復習小テスト) 第5回:ディーゼル機関プラント(1) ,(事後のレポート課題・復習小テスト) 第6回:ディーゼル機関プラント(2) ,(事後のレポート課題・復習小テスト) 第7回:ディーゼル機関プラント(3) ,(事後のレポート課題・復習小テスト) 第8回:ディーゼル機関プラント(4) ,(事後のレポート課題・復習小テスト) 第9回:舶用機関と舶用推進装置(1) ,(事後のレポート課題・復習小テスト) 第10回:舶用機関と舶用推進装置(2) ,(事後のレポート課題・復習小テスト) 第11回:蒸気タービンプラント(1) ,(事後のレポート課題・復習小テスト) 第12回:蒸気タービンプラント(2) ,(事後のレポート課題・復習小テスト) 第13回:船舶を使用する授業(神戸大学海事科学研究科附属練習船「海神丸」教育関係共同利用による) 第14回:講義まとめ,(事後のレポート課題・復習小テスト) 第15回:最新トピックの紹介,(事後のレポート課題・復習小テスト) 第16回:定期試験 ※()内の数字は授業回数を示します.
事前・事後学習の内容
配付資料をもとに,次回の授業範囲を予習し,特に専門用語の意味等を理解しておくこと.
成績評価方法
舶用機関を理解するうえで必要な熱力学,ディーゼル機関プラントや蒸気タービン機関プラントなど主要な熱機関プラント,また船舶を使用する授業を通して,舶用プラントや舶用推進装置について説明できること,これらの到達目標に対して,期末試験70%とレポート課題・小テスト等30%に基づき,達成度を総合的に評価する.総合評価60点以上を合格(C以上)とする.
履修上の注意
特になし.
教科書
必要に応じて、授業資料を配付する.

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参考文献
熱力学 日本機械学会編(丸善) ディーゼル機関プラントは「長谷川静音著,内燃機関教範,成山堂」蒸気タービンプラントは「古川・杉田共著,詳説舶用蒸気タービン,成山堂」などを参考とします.
オフィスアワー
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その他
(関連科目)熱力学C,船舶流体力学

Updated on 2025/4/5 6:22:48

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