2024年度/1AJF002001
【木2】電子物理工学概論2 <後期>
(公大) / 電気電子系学類総論II (府大) / 電子・物理工学基礎 (市大)
学科教員が研究紹介と入門的な講話を行うことで、教養教育と専門教育の橋渡しを行うとともに、電子物理工学という学問体系を俯瞰し、学部卒業までに身に付けるべき事項を学ぶ。
- 科目ナンバリング
- AJFELE21002-J1 (公大) / BEOEN2202-J1 (府大) / TMEPL2102 (市大)
- 授業管轄部署
- 工学部
- 授業形態
- 講義
- 開講キャンパス
- 中百舌鳥
- 開講区分
- 週間授業
- 科目分類
- 学科共通科目
- 配当年次
- 1年 (公大) / 1年 (府大) / 1年 (市大)
注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。
- 単位数
- 2単位 (公大) / 2単位 (府大) / 2単位 (市大)
注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。
- 到達目標
- 電子物理工学分野における多方面の研究内容に触れることで専門教育の方向性を理解する。以下の能力を身に付けることを達成目標とする。
- 電子物理工学分野の研究内容について、背景や動向、目的について理解し、自身の言葉で説明できる。
- 講義内容に関する基本的な演習課題について解くことができる。
- 講義内容と電子物理工学科における専門基礎および専門教育での講義体系との関係が理解できる。
- 各授業回の説明
- 成績評価方法
- 授業目標(達成目標1~3)の達成度で成績評価を行う。レポート等の課題提出により単位認定する。毎回のレポートの平均点60点以上を合格とする(ただし本講義の全15回のうち、出席率が7割以上であること)。
- 履修上の注意
- レポート課題にしっかりと取り組むこと。
- 教科書
- 特になし。担当教員が資料を適宜配布する。
- 参考文献
- 担当教員が資料を適宜配布する。
- オフィスアワー
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- 教員への連絡方法(メールアドレス等)
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
授業 | 授業内容 | 事前・事後の学習内容 |
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第1回 | 講義ガイダンス(代表教員 呉 準席) 学年ガイダンス(学科長 東脇 正高) | |
第2回 | 真空に関わる科学と技術の発展と応用に関する総括的な講義 ( 電子材料コース 小林 中 ) 本講義では、真空とは何か?という問いを入り口にして、先ず、歴史的に人間は真空をどのようにとらえ、そして真空を作り・測るための技術を生み出して来たかの概略について紹介する。そして、最近の理論的・実験的なアプローチによって明らかにされて来た、私達の身の回りに存在する空間や物質との関係性の考え方を通して、自然の成り立ちについて理解する。 | 講義で提示する課題についてレポートにまとめる |
第3回 | 光物性工学に関する総括的な講義 ( 電子材料コース 竹内 日出雄 ) 太古より光は人類を魅了してきた。本講義では、光と人類とのかかわりについて歴史をさかのぼって解説する。そして近年低炭素化社会に貢献すると考えられている発光ダイオード(LED)についてその仕組みを紹介する。実際に白色LEDを用いた模擬実験を行い体験してもらうことにより、その発光原理について学修する。 | 講義で提示する課題についてレポートにまとめる |
第4回 | プラズマ医療に関する総括的な講義 ( 電子材料コース 呉 準席 ) 電離ガスであるプラズマは、半導体の製造工程の中で成膜やエッチングのプロセスで使われてきた。皆さんが生まれる前の1990年代半ば頃、プラズマを大気中で安定に生成する方法が開発された。このような大気圧プラズマは、生体に直接照射することが出来、医療分野への応用が可能となった。本講座では、大気圧プラズマの技術から最新の医療分野への応用を紹介する。 | 講義で提示する課題についてレポートにまとめる |
第5回 | 熱的現象に関する総括的な講義 ( 電子材料コース 杉田 歩 ) 18世紀から19世紀にかけて、蒸気機関の効率の研究と共に、熱的現象を理論的に扱う熱力学という学問体系が発展してきた。特にこの中で確立されたエントロピーという概念は、直観的には「乱雑さ」を表す量と考えられ、その後統計力学や情報科学等の様々な分野で用いられる重要な考え方へと発展した。この講義では、エネルギーとエントロピーを用いた様々な現象の捉え方を紹介する。 | 講義で提示する課題についてレポートにまとめる |
第6回 | ナノスケール光機能性材料に関する総括的な講義 ( 電子材料コース 渋田 昌 弘) ナノスケール光機能材料 (ナノマテリアル) を使ったディスプレイや太陽電池といった光電変換素子は、今世紀に入って飛躍的に発展した科学技術であり、現代の高度テクノロジー社会を支えている。本講話では、有機半導体、量子ドット、二次元原子層物質といった、現代そして未来のナノマテリアルの構成要素とその特徴的な機能について紹介する。さらにナノマテリアルの機能の起源を司る、フェムト秒(1000超分1秒)スケールの電子の振る舞いを精密に観測する超短パルスレーザーを用いた最先端の物性機能計測手法についても紹介する。 | 講義で提示する課題についてレポートにまとめる |
第7回 | パワーエレクトロニクスデバイスに関する総括的な講義 ( 電子材料コース 重川 直 輝) 我々の生活は電車、電気自動車からエアコンなどの家電、携帯電話、携帯用扇風機にいたる、電力を使った様々な機器の上に成り立っている。従って、電力の発生・伝達・消費のそれぞれにおいて、ロスを最小にするための手法が求められる。本講義では、電力を扱う回路の構成を説明したうえで、そのような回路の中で重要な役割を果たすダイオードやトランジスタ等のパワーエレクトロニクスデバイスの動作や使う側からの要求事項を紹介する。 | 講義で提示する課題についてレポートにまとめる |
第8回 | 波動物理工学に関する総括的な講義 ( 電子材料コース 菜 嶋 茂喜 ) 我々の身の回りには、波や振動に関係した現象が多く見られる。例えば、波紋や風、音、振り子等が身近な例で、人類の知恵によって水車や船、時計のように古くから利用されている。そして、電磁波もまたその類いであり、19世紀に発見されて以降それを学び知ることで様々な利用がされている。 本講座では、電磁波に関係する基本的な内容から始め、応用について紹介し、テラヘルツ波を含む最先端の電磁波技術について紹介する。 | 講義で提示する課題についてレポートにまとめる |
第9回 | ナノ光物性に関する総括的な講義 ( 電子物性コース 余 越 伸彦 ) 我々の世界は、物質が様々な色の光を吸収・散乱・発光することで彩られている。その一方で、光はそれ自体が運動量やエネルギーを持つため、我々も含め物質に対して常に力を加えている。この力は決して大きなものではないが、ナノスケールの世界では重要なファクターとなりうる。本講義では光が物質の運動や秩序形成に与える様々な事例について紹介する。 | 講義で提示する課題についてレポートにまとめる |
第10回 | 半導体エレクトロニクスに関する総括的な講義 ( 電子物性コース 東脇 正高 ) 半導体エレクトロニクスの根幹を成すのはトランジスタである。トランジスタは、1947年に発明され、その後実際に世に出始めて60年あまりという短い期間に、我々の生活に深く浸透すると共に、劇的な変化をもたらした。本講義では、半導体トランジスタについての基礎知識、最新技術等について紹介する。 | 講義で提示する課題についてレポートにまとめる |
第11回 | 計算量子物理学における電子物性研究に関する総括的な講義 ( 電子物性コース 播 木 敦 ) 量子力学と統計力学に基づく量子多体理論とスーパーコンピュータなどの大規模計算機を組み合わせることで、磁性や超伝導などの電子物性の起源を解明したり、より高い性能を持つ電子材料の候補を理論的に探索したりできます。計算量子物理学の分野で広く用いられている量子力学的な計算手法を概観した後、スピントロニクス分野の最近の研究や将来の展望について紹介します。 | 講義で提示する課題についてレポートにまとめる |
第12回 | Soc.5.0 社会を牽引し、安全・安心・環境・エネルギーを支える革新デバイスに関する総括的な講義 ( 電子物性コース 藤村 紀文 ) 毎年1兆個を上回るセンサを活用し、社会に膨大なセンサネットワークを張り巡らせることにより、地球規模で社会問題の解決に活用しようとするという構想が提唱されています。あらゆる情報がセンシングされ、それらの膨大なデータは、インターネット上で「もののインターネット」として医療・ヘルスケア/流通・物流/農業/社会インフラなど支えています。さらに進化した革新デバイスがどのように安全・安心・環境・エネルギーに貢献しているかについて概観します。 | 講義で提示する課題についてレポートにまとめる |
第13回 | X 線分光理論に関する総括的な講義 ( 電子物性コース 魚住 孝 幸) 電子材料には超伝導や磁性などの有用な性質(電子物性)を示すものがあり、私たちの生活を豊かにしています。このような性質は、極微の世界である原子、あるいは価電子の量子力学的性質にまでさかのぼることができます。量子力学の基本的性質と固体物性について概観した後、電子状態に関する研究手法の一つであるX線分光法の理論的側面について、実例を交えながら紹介します。 | 講義で提示する課題についてレポートにまとめる |
第14回 | シリコンフォトニクスに関する総括的な講義 ( 電子物性コース 高橋 和 ) 1962年に発明された半導体レーザーは、我々の日常生活に欠かせないサービスを数多く生み出し、日本の産業発展にも大きく貢献してきました。本講義では、100年に及ぶ半導体レーザー開発の歴史を説明したのち、半導体レーザーを用いた未来のサービスについて説明します。さらに、未来のサービスで重要な役割を担うシリコンを用いた光技術、シリコンフォトニクスの研究を紹介します。 | 講義で提示する課題についてレポートにまとめる |
第15回 | スピントロニクスに関する総括的な講義 ( 電子物性コース 安藤 裕一郎 ) 電子の電荷を情報とする「エレクトロニクス」に対し、電子の内部自由度である「スピン」を情報として利用する「スピントロニクス」の研究開発が進んでいます。スピントロニクスを利用すれば、今までにない演算方法、情報記録方法が実現できる可能性があり、電子機器の超省電力化、超高速化等が期待できます。スピントロニクスの歴史と最先端研究について紹介します。 | 講義で提示する課題についてレポートにまとめる |
第16回 | まとめ・コース分けについて希望調査 ( 電子材料コース 呉 準席 ) 授業アンケート及び2年後期に行われるコース分け(電子物性コース・電子材料コース)に関する説明と第1回目のコース分け希望調査を行います。 |
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Updated on 2025/4/5 6:34:55