2024年度/1AJF014002
【月1】統計物理学1 (2組・電子物性) <後期>
(公大) / 統計物理学IA (2組・電子物性) (府大)
電子デバイスをはじめ、我々の日常を取りまく物質は、10の23乗個といった膨大な数の原子、電子によって構成されている。電子物理工学を学び活用するには、そのような多粒子系が示す電気的、磁気的、光学的性質を熱的効果も含めて定量的に扱う必要がある。統計物理学は、電磁気学や量子力学などとならんで電子物理工学の基礎を構成する学問体系のひとつである。数学的側面にも注意しながら熱力学の基本法則と状態量の取り扱い方法を確認した上で、統計物理学の基礎である小正準集団の方法を学ぶ。さらに、古典理想気体や、古典および量子調和振動子などの典型的な系の取り扱いを通じて、より実践的な正準集団の方法を学び、具体系への応用力を養う。
- 担当教員氏名
- 魚住 孝幸
- 科目ナンバリング
- AJFOIS21014-J1 (公大) / BEOIS2508-J1 (府大)
- 授業管轄部署
- 工学部
- 授業形態
- 講義
- 開講キャンパス
- 中百舌鳥
- 開講区分
- 週間授業
- 配当年次
- 2年 (公大) / 2年 (府大)
注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。
- 単位数
- 2単位 (公大) / 2単位 (府大)
注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。
- 到達目標
- 電子物理工学を学ぶための基礎として、統計物理学の基本事項に習熟し、具体的問題への応用ができるようになることを目標とする。以下の能力を身につけることを達成目標とする。 1. 熱平衡状態、エントロピーなど熱力学の基本事項に習熟すること。 2. 多変数関数の取扱いを理解し、熱力学の基礎方程式から様々な熱的関係式を導出・活用できること。 3. 等確率の原理に基づく統計力学の基本枠組みを理解し、活用できること。 4. 小正準,正準集団の方法に習熟し、種々の系について統計物理量が計算できること。 5. 格子比熱などに現れる量子効果について準位構造をもとに説明できること。
- 各授業回の説明
- 成績評価方法
- 授業目標(達成目標)の1~5の達成度で成績評価を行う。C(合格)となるためには、 1~5のすべての項目に関する基本的な問題が解けることが必要である。 成績を評価する手段として、レポート(1回)と期末試験を用いる。 成績評価に占める割合は、レポート40%,期末試験60%である。
- 履修上の注意
- 授業時間だけでは、講義内容をよく理解し、授業目標を達成することは困難です。そのため、授業テーマにあわせて適宜まとめプリントを配布し、関連する演習問題を予習・復習用に出題します。授業時間外の学習では講義内容の整理・復習はもちろんの事、問題演習を通じて理解を深めてください。
- 教科書
- なし。適宜、学習事項のまとめと予習・復習用の演習問題のプリントを配布します。
- 参考文献
- ・熱力学・統計力学 グライナー,ナイゼ,シュテッカー共著(シュプリンガー東京) ・統計力学 長岡洋介著(岩波書店) ・大学演習 熱学・統計力学 久保亮五著(裳華房)
- オフィスアワー
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- 教員への連絡方法(メールアドレス等)
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
授業 | 授業内容 | 事前・事後の学習内容 |
---|---|---|
第1回 | 熱力学と統計力学の立場:共通点と相違点,学習のポイント・方向性 | 問題演習など |
第2回 | 熱力学の復習(1):熱平衡状態と状態変数,状態量,熱力学基本法則 | 問題演習など |
第3回 | 熱力学の復習(2):エントロピー,状態量の変化と状態変数,マクスウェルの関係 | 問題演習など |
第4回 | 熱力学の復習(3):自由エネルギーと状態変数の変更 | 問題演習など |
第5回 | 小正準集団の方法(1):統計力学の考え方,等確率の原理とボルツマンの関係 | 問題演習など |
第6回 | 小正準集団の方法(2):二準位系の取り扱い | 問題演習など |
第7回 | 小正準集団の方法(3):数学的準備(ガウス積分,ガンマ関数,スターリングの公式など)と量子補正 | 問題演習など |
第8回 | 小正準集団の方法による古典理想気体の取り扱い | 問題演習など |
第9回 | ボルツマンの関係の妥当性に関する考察:示量性,情報エントロピーなど | 問題演習など |
第10回 | 正準集団の方法:正準分布の導出と状態量の計算公式 | 問題演習など |
第11回 | 正準集団の方法:自由エネルギーとその諸性質 | 問題演習など |
第12回 | 正準集団の方法による古典調和振動子系の取り扱い | 問題演習など |
第13回 | 正準集団の方法による量子調和振動子系の取り扱い | 問題演習など |
第14回 | 格子比熱:アインシュタイン模型とデバイ模型 | 問題演習など |
第15回 | 二準位系と分子場理論 | 問題演習など |
第16回 | 定期試験 |
Loading...
Updated on 2025/4/5 6:16:03