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2024年度/1AJL024001

【月1】材料物理化学2 <後期>

(公大) / 材料組織II (府大)

前半は、材料の相変化・組織変化を司るのは固体内の原子の拡散を学ぶ。まず科学的基礎として拡散の原子論を、次いで連続媒質における拡散の現象論を取り扱う。 フィックの法則 / 気体、液体、固体における拡散係数 / 固体における拡散の原子論 / フィックの第二法則(拡散方程式) / 定常拡散 / 擬定常拡散(表面相の成長、放物線則) / 非定常拡散(ガウス分布型、誤差関数型) / 相互拡散、固有拡散とカーケンドール効果 後半は、前半の拡散(速度論)の知識と材料物理化学1で学んだ相平衡論の知識を基礎として、拡散型の相変態を学ぶ。 相変態の分類、拡散変態の種類 / 凝固の駆動力と核生成 / 均一核生成、不均一核生成 / 拡散による析出物の成長、析出の速度論、析出粒子の粗大化 / マッシブ変態 / 共析変態 / 鉄鋼における拡散変態と析出 / 拡散と相変態・状態図、拡散における化学ポテンシャルの効果

担当教員氏名
鈴木 通人
科目ナンバリング
AJLMAE32021-J1 (公大) / BCMAE3822-J1 (府大)
授業管轄部署
工学部
授業形態
講義
開講キャンパス
中百舌鳥
開講区分
週間授業
配当年次
3年 (公大) / カリキュラムにより異なります。 (府大)

注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。学年指定なしの表記は、要覧等を確認してください。

単位数
2単位 (公大) / 2単位 (府大)

注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。

到達目標
[前半] (1) 拡散の経験則であるフィックの法則を説明できる。 (2) 固体における拡散係数の大きさと温度依存性が実際にどのようであるかを説明できる。 (3) 固体における拡散の代表的なメカニズムと、それぞれのメカニズムによる拡散の特徴を説明できる。(4) 拡散方程式とは何であるかを説明できる。 (5) いくつかの典型的な初期条件・境界条件に対する拡散方程式の解(濃度分布)を説明できる。 (6) 拡散に律速されて進行する現象の時間則を説明できる。 (7) 固有拡散の概念を理解し、説明できる。 [後半] (8) 拡散変態の種類を説明できる。 (9) 各種変態の駆動力を理解し、説明できる。 (10) 拡散律速の意味を理解し、説明できる。 (11) 界面律速の意味を理解し、説明できる。 (12) 実用合金における拡散変態を理解し、説明できる。
各授業回の説明
授業授業内容事前・事後の学習内容
第1回拡散概論、フィックの法則、固体における原子の動きと拡散係数教科書の該当箇所を予習する。与えられた課題に取り組む。
第2回固体における拡散のメカニズム、結晶中の点欠陥教科書の該当箇所を予習する。与えられた課題に取り組む。
第3回金属結晶における拡散 -- 経験則、欠陥を介した高速拡散教科書の該当箇所を予習する。与えられた課題に取り組む。
第4回非金属結晶、非晶質固体、液体における拡散教科書の該当箇所を予習する。与えられた課題に取り組む。
第5回拡散方程式(フィックの第二法則)、定常拡散と擬定常拡散教科書の該当箇所を予習する。与えられた課題に取り組む。
第6回非定常拡散:ガウス型の濃度分布、ランダムウォークモデル、誤差関数型の濃度分布、変数分離法による拡散方程式の解法教科書の該当箇所を予習する。与えられた課題に取り組む。
第7回相互拡散(ボルツマン-俣野の方法)、固有拡散とカーケンドール効果教科書の該当箇所を予習する。与えられた課題に取り組む。
第8回中間試験第1回から第7回までの内容を復習する。
第9回相変態の分類、拡散変態の種類、過飽和固溶体からの析出教科書の該当箇所を予習する。与えられた課題に取り組む。
第10回過飽和固溶体からの析出 (1) 均一核生成の駆動力、臨界核生成、核生成速度と潜伏期、不均一核生成教科書の該当箇所を予習する。与えられた課題に取り組む。
第11回過飽和固溶体からの析出 (2) 拡散による析出物の成長、析出の速度論、析出粒子の粗大化教科書の該当箇所を予習する。与えられた課題に取り組む。
第12回拡散と相変態・状態図、拡散における化学ポテンシャルの効果教科書の該当箇所を予習する。与えられた課題に取り組む。
第13回マッシブ変態 (1) 駆動力教科書の該当箇所を予習する。与えられた課題に取り組む。
第14回マッシブ変態 (2) 律速過程教科書の該当箇所を予習する。与えられた課題に取り組む。
第15回共析変態、鋼における拡散変態と析出教科書の該当箇所を予習する。与えられた課題に取り組む。
第16回期末試験第9回から第15回までの内容を復習する。
成績評価方法
達成度を、演習(20%)、中間試験(40%)、期末試験(40%)によって評価する。合格の条件は、到達目標の項目に関する基本的な問題が解けること。 授業中に随時与える演習問題は次回の授業の前日までにレポートとして提出すること。
履修上の注意
相平衡論を主題とする「材料物理化学1」、固相における相変化を扱う「構造材料科学」とあわせて受講することを想定している。
教科書
「アトキンス 物理化学(上)(下) 第10版」(東京化学同人)Peter Atkins・ Julio de Paula 著、中野元裕・植田貴洋・奥村光隆・北河康隆 訳 補助教材を配布する。

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参考文献
松原英一郎 他 著「金属材料組織学」朝倉書店 (2011). 小岩昌宏、中嶋英雄 著「材料における拡散格子上のランダムウォーク」内田老鶴圃 (2009). P. シュウモン 著「固体内の拡散」コロナ社 (1994). 日本金属学会 編「講座・現代の金属学材料編2:ミクロ組織の熱力学」日本金属学会 (2005).
オフィスアワー
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Updated on 2025/4/5 6:16:13

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