大阪公立大学 授業カタログのロゴ

Project TryAngleは学生スタッフによる大学公認のシステム開発チームです。 利用者の観点からより便利になるよう、学生自身の手で新システムの開発などを行っています。

ios_share

2024年度/1AKA026001 (公大) / (府大)

【火2】土壌・植物栄養学 <前期>

植物の生育には様々な無機栄養が必須であり、栽培のためには肥料として無機栄養を与える. 本講義では、土壌を構成する粒子の種類と性質、土壌の保水・透水性と養分供給・保持のしくみ、そして畑土壌と水田土壌の特徴を解説する. 続いて,植物における水と無機栄養の輸送メカニズム、植物の必須元素の種類,それらの土壌中での存在状態と存在量,植物体中での無機栄養の生理機能,吸収・移行メカニズムを解説する.

担当教員氏名
高野 順平
科目ナンバリング
AKAABS32016-J1 (公大) / CAABS3406-J1 (府大)
授業管轄部署
農学部
授業形態
講義
開講キャンパス
中百舌鳥
開講区分
週間授業
配当年次
3年 (公大) / カリキュラムにより異なります。 (府大)

注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。学年指定なしの表記は、要覧等を確認してください。

単位数
2単位 (公大) / 2単位 (府大)

注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。

到達目標
本授業の達成目標は土壌と植物栄養(肥料)を科学的に考察する能力を身につけ,作物栽培における応用技術の理論的背景とすることである。 具体的には以下の事項を達成目標とする。 1, 土壌の形成過程から土壌を構成する粒子の種類と性質を説明できる。 2, 土壌の保水・透水性と養分供給・保肥力のしくみを説明できる。 3, 畑土壌と水田土壌の特徴を説明できる。
4, 水と養分の植物体中での吸収・移行メカニズムを説明できる。 5, 植物生育に必須の元素の種類,それらの土壌中での存在状態と存在量を説明できる。
6, 必須元素の植物体中での代謝と生理機能を説明できる。 7, 不良土壌への植物の応答メカニズムを説明できる。
各授業回の説明
授業授業内容事前・事後の学習内容
第1回
講義内容説明:土壌の機能、植物の必須元素の種類と生理機能,植物の栄養獲得メカニズムについて概要を理解する.
第2回
土壌の構成:土壌の成立ちを理解する.土壌の容積率,孔隙率,団粒モデル,透水性と保水性を学習する.
教科書1 第1章、第3章-1~5
第3回
土壌の養分供給能と保肥力:風化による無機元素の開放,粘土鉱物の生成と結晶構造,養分保持能を決定する土壌の荷電の種類とその成立,陽イオン交換容量を学習する.
(本項目については、教科書:図解 土壌の基礎知識 の内容では不十分です。参考書: 新版土壌学の基礎 第8章 の内容を中心に講義します。)
教科書1 第1章、第3章-6-10
参考書1 第8章

ヤンマー  土づくりのススメ - 深掘!土づくり考 https://www.yanmar.com/jp/agri/agri_plus/soil/articles/

第4回
土壌微生物と土壌有機物:微生物と有機物の土壌機能への寄与を理解する. 炭素の循環: 土壌-植物-大気の間の炭素の循環について理解する.
教科書1 第2章-1~2、第4、第5章
第5回
畑の土:土壌の酸性化のメカニズムと改良方法を理解する.
教科書1 第6章-2, 第7章-2
第6回
水田の土:水田の優位性を栄養供給と窒素循環の観点から理解する.
教科書1 第6章-1, 第2章-3~5, 第7章-1
第7回
水と植物細胞、植物における水収支、師部転流: 水の吸収と 植物体内での動きのメカニズムを理解する.
教科書2 第3, 4, 11章
第8回
膜輸送 (1): プロトンATPaseとチャネル、トランスポーターによる無機栄養素の膜輸送メカニズムを理解する.
膜輸送の駆動力となる電気化学的勾配について理解する.
教科書2 第6章
第9回
膜輸送 (2) : プロトンATPaseとチャネル、トランスポータ ーによる無機栄養素の膜輸送メカニズムを理解する.
教科書2 第6章
第10回
窒素(1):無機窒素の獲得と有機化のメカニズムを理解する. 土壌中の窒素の形態,窒素の生理機能,無機態窒素の吸収と同化を学習する.
教科書2 第5,13章
第11回
窒素(2):無機窒素の獲得と有機化のメカニズムを理解する. 窒素固定を学習する.
イオウ:植物必須元素であるイオウの獲得,代謝メカニズムと生理機能を理解する.
教科書2 第5,13章
第12回
リン:植物必須元素であるリンの獲得メカニズムと生理機能 を理解する.特に土壌からのリン獲得メカニズム,菌根菌と植物の共生関係を学習する.
教科書2 第5, 13章
第13回
カリウム, カルシウム, マグネシウム: 植物必須元素であるカリウム, カルシウム, マグネシウムの生理機能,吸収と輸送のメカニズムを理解する.
教科書2 第5, 13章 page1image65212352page1image65184960page1image65179808page1image65180368page1image65185184page1image65182384
第14回
植物の微量必須元素・有用元素:必須微量元素である鉄,銅,マンガン,モリブデン,亜鉛,ホウ素,ニッケル,生育に必須ではないが有用効果を持つ塩素,ケイ素について,生理機能と獲得メカニズムを理解する.
教科書2 第5, 13章
第15回
不良土壌に対する植物の応答:酸性土壌,塩類集積土壌,重金属汚染土壌における植物の生存戦略を理解する.
教科書2 第24章 p748-749, 753-754
第16回
試験:学習した内容の総括として,期末試験を実施する.
事前・事後学習の内容
授業の理解には予習・復習が不可欠である. シラバスに毎回の授業内容に対応する教科書・参考書の章/節番号を 記載しているので, 予習として該当部分を読み, 授業で扱うトピックについて大まかなイメージをつかむよう心がけること.
復習では教科書・参考書を参照してノートを補足し、重要項目をしっかり理解するよう努めること.
また、講義終了時に問題を 提示した上での小テストを数回行うので、解答を熟考すること.
教科書・参考書を参照せずにノートだけから優れた解答を作ることはまずできない. 授業支援システムのMeaqsを利用して学生による問題作成と相互評価も行う予定である.
成績評価方法
期末試験 (90%) と小テスト・課題 (10%) の結果により達成目標の達成度を評価する。課題にはMeaqsによる問題作成と相互評価も含む。合格(C以上)となるには達成目標1-7のすべてにおいて基本を説明できる必要がある。
履修上の注意
【重要】レポート課題やMeaqs(問題作成)における盗用・剽窃は期末テスト・小テストにおける不正行為と同様に厳しく取り扱います。不正行為を行った場合,原則としてその試験実施日が属する学期に履修中の科目の成績が全て無効となります。
教科書
1, 新版 図解 土壌の基礎知識 農文協 1800円 (栽培管理学でも用いる) 2, テイツ/ザイガー 植物生理学・発生学 原著第6版 12000円 (日本語版と英語版があるが、日本語版を勧める。)

Loading...

参考文献
1, 新版 土壌学の基礎 農文協 農学基礎シリーズ 4200円
2, 新植物栄養・肥料学 改訂版 朝倉書店 3600円

ヤンマー  土づくりのススメ - 深掘!土づくり考 https://www.yanmar.com/jp/agri/agri_plus/soil/articles/

オフィスアワー
- 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
教員への連絡方法(メールアドレス等)
- 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
その他
植物生理学(2年時前期)の内容とは一部重複させて重要知識を定着させる.

Updated on 2025/4/5 6:23:03

ページ上部へ戻る