2024年度/1BHA028200 (公大)
【月4】符号理論特論 <後期>
誤り訂正符号の基礎理論と関連するトピックスについて学習する。符号理論は離散数学の一分野であり、デザイン理論、組合せ論、線形代数、有限体、有限幾何、代数幾何、有限体上の代数曲線、群論といった他の分野とも密接に関連している。最もよく知られている応用は、ノイズの入る通信路を介した情報通信である。この授業では、数学的な符号理論の基礎とその主な応用について理解することを目標とする。
- 担当教員氏名
- 丸田 辰哉
- 科目ナンバリング
- BHAMAT52028-J1 (公大)
- 授業管轄部署
- 理学研究科
- 授業形態
- 講義
- 開講キャンパス
- 中百舌鳥
- 開講区分
- 週間授業
- 配当年次
- 1年 (公大)
注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。
- 単位数
- 2単位 (公大)
注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。
- 到達目標
- 本講義では、情報理論の主要な応用分野である符号理論に関する基本的な概念の習得を目標とする。 符号理論では、誤り訂正符号として広く応用されている有限体上の線形符号の基礎概念および、様々な符号の具体的な構成法や符号の限界について理解し、代数的符号理論を研究するために必要な基礎知識を身につけることを目標とする。具体的には、①符号理論の基礎概念と数学的な背景を説明できること、②有限体上の線形符号の理論を理解し、応用することができること、③既知の符号から別の符号を構成する方法を理解し、応用することができること、④巡回符号の構成やデザイン理論との関係を理解し、説明できること、⑤射影幾何の手法を用いた最適線形符号の構成を理解し、応用することができること、を目標とする。
- 各授業回の説明
- 事前・事後学習の内容
- 毎回授業時に次回授業のための予習資料を配付するので、次回授業までにその予習資料を読んで内容を理解してくること。初等整数論の初歩、代数系(群・環・体)の基礎などは既知として進めるので、復習しておくこと。
- 成績評価方法
- 成績は、授業内演習4割とレポート6割で評価する。レポートの課題や提出期限は授業内で指定する。単位取得のためには、授業目標において、①-⑤の項目のうち3項目ができるようになることが必要である。
- 履修上の注意
- 授業は中百舌鳥キャンパスで行います。授業時間の都合上、定理の細かい証明を省くことがありますが、適宜、参考書等で補って下さい。レポートの課題は、毎回、授業内で提示します。
- 教科書
- なし(必要に応じて資料を配付)
- 参考文献
- J. Bierbrauer,“Introduction to Coding Theory”(CHAPMAN&HALL/CRC)
- オフィスアワー
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- 教員への連絡方法(メールアドレス等)
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
授業 | 授業内容 | 事前・事後の学習内容 |
---|---|---|
第1回 | 2元系列と2元体の演算 | 通信システムのモデルや2元体上の演算について復習し、授業で出された課題を解く。 |
第2回 | 符号の基本的なパラメータ | 符号の最小距離や球詰め限界について復習し、授業で出された課題を解く。 |
第3回 | 2元線形符号 | 生成行列、検査行列、双対符号などについて復習し、授業で出された課題を解く。 |
第4回 | 有限体 | 素体上の原始多項式や有限体の構成について復習し、授業で出された課題を解く。 |
第5回 | 有限体上の線形符号 | 線形符号の基礎概念や Hamming 符号などについて復習し、授業で出された課題を解く。 |
第6回 | 重み分布 | MacWilliams 恒等式について復習し、授業で出された課題を解く。 |
第7回 | 3元線形符号、シンドローム復号 | SETゲームやリスト復号などについて復習し、授業で出された課題を解く。 |
第8回 | MDS 符号 | Reed-Solomon 符号の構成などについて復習し、授業で出された課題を解く。 |
第9回 | 再帰的構成方法(1) | 剰余符号などの構成やGriesmer限界について復習し、授業で出された課題を解く。 |
第10回 | 再帰的構成方法(2) | 複数の符号を組み合わせて作る符号の構成方法を復習し、授業で出された課題を解く。 |
第11回 | デザインと符号 | 2元Golay符号とデザインとの関係などについて復習し、授業で出された課題を解く。 |
第12回 | 3次元符号と射影平面 | 射影平面を用いた3次元符号の構成方法を復習し、授業で出された課題を解く。 |
第13回 | 巡回符号 | 巡回符号の定義集合やBCH限界について復習し、授業で出された課題を解く。 |
第14回 | 線形符号の幾何学的構成(1) | 射影空間の集合から符号を構成する方法などを復習し、授業で出された課題を解く。 |
第15回 | 線形符号の幾何学的構成(2) | arcやminihyperからの線形符号の構成方法などを復習し、授業で出された課題を解く。 |
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Updated on 2025/4/5 6:16:30