2024年度/1GAF041201

【火2】現代の部落問題 /[中百舌鳥]全N <前期>

部落差別の現状と歴史を調査データや研究成果をもとに紹介するとともに、差別の解消をめざした教育面の働きかけである同和教育・人権教育について取り上げる。部落問題に限らず、さまざまな差別問題が存在し人権が脅かされている状況についての感受性と差別のない社会に向けた構想力を高める手掛かりを示す。差別の実態と差別をなくすための取り組みを具体的に伝えるために、文献資料に加え、映像資料等を提示していく。 部落差別に関わる基本的な知識を概説した後、差別の現れ、生活実態、市民の差別意識のそれぞれについて現状を紹介する。さらに、部落問題の理解のために必須と考えられる部落の歴史に関する研究成果を紹介し、後半では同和教育・人権教育の取り組みについて取り上げる。

担当教員氏名

西田 芳正

科目ナンバリング

XXXCHU16041-J1 (公大) / FLCHU1246-J1 (府大)

授業管轄部署

国際基幹教育機構（学部）

授業形態

講義

開講キャンパス

中百舌鳥

開講区分

週間授業

科目分類

総合教養科目

配当年次

1年 (公大) / 1年 (府大)

注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。

単位数

2単位 (公大) / 2単位 (府大)

注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。

到達目標

日本社会の代表的な差別問題である部落差別を取り上げ、その現状と歴史、差別解消をはかる教育の取り組みについて理解を深める。部落問題に限らず、さまざまな差別問題や人権が侵されている状況についての感受性を高め、差別のない社会に向けての構想力を身につけることを目標とする。具体的には、以下の能力を身に付けることを達成目標とする。 １．過去・現在の部落差別の実態について概説できること。 ２．部落差別の歴史について説明できること。 ３．同和教育・人権教育の歴史と今日的課題について説明できること。 ４．自身に関わりのある人権課題について認識し取り組みの方向を構想できること。

各授業回の説明

授業	授業内容	事前・事後の学習内容
第1回	部落差別とは何か；授業全体の概要を紹介するとともに、部落差別の具体的な事例を紹介する。
第2回	部落とは何か；基本的な用語について解説し、部落問題に関する理解の基礎とする。	紹介、指示した文献を読んでおく。
第3回	部落の生活と差別の現状（１）；実態調査のデータをもとに、部落と差別の現状を紹介する。	紹介、指示した文献を読んでおく。
第4回	部落の生活と差別の現状（２）；実態調査のデータをもとに、部落の生活実態について紹介する。	紹介、指示した文献を読んでおく。
第5回	差別意識の構造と背景；人権意識調査の結果等をもとに、差別する側の意識の構造と背景を整理する。	紹介、指示した文献を読んでおく。
第6回	部落の歴史（１）部落の起源；部落の起源とその後の経過を紹介する。	紹介、指示した文献を読んでおく。
第7回	部落の歴史（２）江戸期の部落；江戸時代における差別の制度化と変容を紹介する。	紹介、指示した文献を読んでおく。
第8回	部落の歴史（３）第2次世界大戦まで；明治維新から第2次世界大戦までの部落の変化と反差別運動の流れを紹介する。	紹介、指示した文献を読んでおく。
第9回	部落の歴史（４）戦後の部落と現代；大戦後の解放運動と同和対策について紹介する。	紹介、指示した文献を読んでおく。
第10回	同和教育・人権教育（１）戦前の同和教育実践；第2次世界大戦までの同和教育の先駆的実践を紹介する。	紹介、指示した文献を読んでおく。
第11回	同和教育・人権教育（２）戦後の同和教育の出発；「差別の現実に学ぶ」という同和教育の原則が確立された経緯を紹介する。	紹介、指示した文献を読んでおく。
第12回	同和教育・人権教育（３）同和教育の多様な実践；各時代の子どもたちの課題と教育実践の特徴を紹介する。	紹介、指示した文献を読んでおく。
第13回	同和教育・人権教育（４）人権教育としての展開；内容と方法において多様に展開している人権教育実践を紹介する。	紹介、指示した文献を読んでおく。
第14回	同和教育・人権教育（５）識字運動；教育を奪われた人々の自主教育運動とその特徴を紹介する。	紹介、指示した文献を読んでおく。
第15回	部落差別解消の取り組み；差別解消を目指す多様な取り組みを紹介し、差別のない社会を構想する。	紹介、指示した文献を読んでおく。

事前・事後学習の内容

授業中に紹介する参考文献について授業の前後に精読し理解しておくこと。

成績評価方法

授業目標（達成目標）の１～４の達成度で成績評価を行う。単位を修得するためには、 ・過去・現在の部落差別の実態について概説できること。 ・部落差別の歴史について説明できること。 ・同和教育・人権教育の歴史と今日的課題について説明できること。 ・自身に関わりのある人権課題について認識し取り組みの方向を構想できること。 これら諸点に関する設問に対して講義内容を踏まえた回答が求められる。 成績評価に占める割合は、各回に提出するミニレポートを30％、期末試験の結果を70％として評価する。 合格（単位修得）のための最低基準は、到達目標を60％の水準で達成することである。

履修上の注意

特になし

教科書

特に指定しない

Loading...

参考文献

上杉聰2004『これでわかった！部落の歴史』解放出版社 上杉聰2010『これでなっとく！部落の歴史』解放出版社 神村早織・森実2019『人権教育への招待』解放出版社 寺木伸明・野口道彦2006『部落問題論への招待』解放出版社 齋藤直子2017『結婚差別の社会学』勁草書房

オフィスアワー

- 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -

教員への連絡方法（メールアドレス等）

- 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -