2024年度/1GAJ004301
【水5】大学でどう学ぶか /[杉本]全S <前期>
(公大) / 現代社会と大学 /[杉本]全S (市大)
明治中期に成立した諸学校を淵源とする本学の沿革を基軸とした、近代日本における大学成立史の俯瞰を通して、初等・中等教育機関とは異なる学びの場としての「大学」の意味と、その大学において学術研究を行うという「学ぶ」あり方そのものの意味についての理解を目指す。 「高等教育機関」としての大学の位置とその意味について、また、本学において展開されている諸研究を例に、近代学知の継承と展開を担う「研究機関」としての大学の位置とその意味に関して、基本的な知識を修得させる。 杉本キャンパス開講のこの授業では、大阪市立大学の歴史を中心に、大阪公立大学に連なる本学の成り立ちや日本の大学の歴史的変遷をたどりながら、現在の大学というものを客観的に捉え、その中で学んでいる学生としての自分たちおよび大学での学びや大学教育のあり方について考えていくことを目指す。
- 担当教員氏名
- 飯吉 弘子
- 科目ナンバリング
- XXXCOA19004-J1 (公大) / GECAR0105 (市大)
- 授業管轄部署
- 国際基幹教育機構(学部)
- 授業形態
- 講義
- 開講キャンパス
- 杉本
- 開講区分
- 週間授業
- 配当年次
- 1年 (公大) / 学年指定なし (市大)
注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。学年指定なしの表記は、要覧等を確認してください。
- 単位数
- 2単位 (公大) / 2単位 (市大)
注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。
- 到達目標
- 「高等教育機関」としての大学の位置とその意味や「研究機関」としての大学の位置とその意味に関して、基本的な知識を修得し説明できること。 「高等教育機関」としての「大学」の意味と、その中において学術研究を行う学という「学ぶ」あり方そのものの意味について理解して説明できること。
- 各授業回の説明
- 授業内容
- 「⼤学」というテーマは、学⽣にとって、学部を超えた共通の⾝近なテーマであるとともに、⾃らの⾜もとから社会や世界に広がるテーマでもある。本授業の講義や多様な学部学年の受講生同士のグループワークを通して、幅広い視点から、高等教育・研究機関としての「⼤学」とは何かについて改めて⾃分なりに考え、⾃分の⼤学の歴史的背景や特⾊を実感して、学⽣としての⾃分を相対化して捉え直すことや、これからの自らの⼤学での学びのあり⽅を各自が考察すること⽬指す。 講義のほかに、グループワーク・発表等も組み合わせ、毎回の小レポート課題やグループワーク等における多様な学生の意見のフィードバックもできる限り行う予定。
- 事前・事後学習の内容
- 毎回の授業は、前回の授業内容と関連付きながら展開するため、前回の授業内容の復習や、前回授業で提⽰された参考⽂献の参照、前回の授業内⼩レポート課題(授業の中⼼となる問題点について考える課題)についての考えをさらに深めておくこと。 また、現在の⼤学をめぐる動向・⼤学や学⽣への社会の眼差しを実感するために、毎回、⼤学に関する記事・ニュース等を探すことを課外課題として課し、その要約と意⾒を毎回の⼩レポートに記⼊することも求める。
- 成績評価方法
- (1)本科目は、上記到達目標における以下3点―①「⼤学」という教育研究機関の歴史や現状についての基本的知識を理解し説明出来ること、②それを通して高等教育・研究機関としての「大学」の位置づけ・意味・意義や、⾃大学の位置付けと自らの学びの意味・意義についての、理解・考察結果を根拠を踏まえて示せること、③今後の「⼤学」の位置づけやあり⽅、⾃らの大学での学びのあり⽅や学⽣としての関わり⽅について自分なりに考察した結果を示すせること―について、達成度を評価する。 (2)評価の方法と割合は、①毎時間提出の小レポート課題と授業内活動参加度合いや課外課題が60%、②期末レポートが40%とする。 ※ただしこれに加えて、全体回数の3分の2以上の出席が最低限求められる。これは、本授業が、知識伝達のみではなく、授業における思考や論理的意⾒表明、各種授業内活動への積極参加を通した思考・学習プロセスやその成果を重視する授業だからである。 (3)合格(C評価)の最低基準は、①授業を通して理解したことや考えたことをレポートやグループワーク・発表等で自分なりに説明できること、②授業時間内・外の課題や活動等に積極的に取り組むことの2点である。 理想的な達成度は、授業時間内・外の課題や活動等すべてに積極的に取り組み、講義内容や自分で調べた内容等を十分理解し、それらを踏まえつつ、自らの考察結果を十分な根拠を示しつつ他者にわかりやすく示すことができることである。
- 履修上の注意
- (1)幅広い学部学科・学域学類等の多様な受講生の意⾒交流も取り⼊れつつ進⾏するために、他の受講生とのグループワーク等の活動や、提出された課題(小レポートや課外課題等)の授業内での提示・共有やコピー配付等を行う予定。 (2)中百舌鳥キャンパスで同時間帯に開講されている同じ科目名の授業(山東功教授担当科目)と一部連携して授業を行う可能性があり、その関係で授業回の内容の順番等が入れ替わる可能性あり。
- 教科書
- 大阪市立大学大学史資料室編(2020)『大阪市立大学の歴史 1880年から現在へ -140年の軌跡-』(大阪公立大学大学史資料室HP内から閲覧やダウンロードが可能 http://www.media.osaka-cu.ac.jp/ocu_archives/history140th/html5.html#page=1)
- 参考文献
- 必要に応じて、授業内で紹介する。
- オフィスアワー
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- 教員への連絡方法(メールアドレス等)
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
授業 | 授業内容 | 事前・事後の学習内容 |
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第1回 | イントロダクション・大学で学ぶとは/今ある大学はどうやってできたのか。西欧の大学の起源と教育と研究の位置付け変化。 | 小レポート課題・初回アンケートの記入提出 |
第2回 | 今ある大学はどうやってできたのか。日本の大学制度や学生像の変化と大阪市立大・大阪公立大① 【大学黎明期~大学創設期】 | 小レポート課題の完成・提出 教科書の該当箇所の復習 |
第3回 | 今ある大学はどうやってできたのか。日本の大学制度や学生像の変化と大阪市立大・大阪公立大② 【大学昇格への道と戦時中の大学】 | 小レポート課題の完成・提出 教科書の該当箇所の復習 大学に関する記事の抽出とコメント提出 (以下の各回でも同様) |
第4回 | 今ある大学はどうやってできたのか。日本の大学制度や学生像の変化と大阪市立大・大阪公立大③ 【戦時中~戦後の新制大学創設】 | 小レポート課題の完成・提出 教科書の該当箇所の復習 配付資料の読み込み等の課題 |
第5回 | 今ある大学はどうやってできたのか。日本の大学制度や学生像の変化と大阪市立大・大阪公立大④ 【大阪公立大の前身としての大阪市立大の特色を考える】 | 小レポート課題の完成・提出 |
第6回 | 今ある大学はどうやってできたのか。日本の大学制度や学生像の変化と大阪市立大・大阪公立大⑤ 【戦後改革期】 | 小レポート課題の完成・提出 教科書の該当箇所の復習 |
第7回 | 今ある大学はどうやってできたのか。日本の大学制度や学生像の変化と大阪市立大・大阪公立大⑥ 【トロウのモデルと大学の大衆化】 | 小レポート課題の完成・提出 教科書の該当箇所の復習 配付資料の読み込み等の課題 |
第8回 | 今ある大学はどうやってできたのか。日本の大学制度や学生像の変化と大阪市立大・大阪公立大⑦ 【大学紛争期の学生像を考える】 | 小レポート課題の完成・提出 教科書の該当箇所の復習 |
第9回 | 今ある大学はどうやってできたのか。日本の大学制度や学生像の変化と大阪市立大・大阪公立大⑧ 【グローバル化時代と大学ユニバーサル化への道】 | 小レポート課題の完成・提出 教科書の該当箇所の復習 |
第10回 | 今ある大学はどうやってできたのか。日本の大学制度や学生像の変化と大阪市立大・大阪公立大⑨ 【社会の要求変化と大学のFD】 | 小レポート課題の完成・提出 教科書の該当箇所の復習 |
第11回 | 今ある大学はどうやってできたのか。日本の大学制度や学生像の変化と大阪市立大・大阪公立大⑩ 【大阪公立大の前身としての大阪府立大の特色を考える】 | 配付資料の読み込みと 小レポート課題の完成・提出 教科書の該当箇所の復習 |
第12回 | 大学の「教育機能」と「研究機能」① 【学士課程教育とは?学位の共通性とは?】 | 小レポート課題の完成・提出 最終レポートの執筆 |
第13回 | 大学の「教育機能」と「研究機能」② 【学士課程教育のあり方を考える】 | 小レポート課題の完成・提出 最終レポートの執筆 |
第14回 | 大学の「教育機能」と「研究機能」③ 【「研究機能」を持つ「教育機関」としての大学での学びの意味を考える】 | 小レポート課題の完成・提出 最終レポートの執筆完成提出 |
第15回 | 21世紀の社会における大学での学びの意味 【これからの大学の位置付けと自らの大学での学びについて考える】 | 小レポート課題と最終アンケートの完成・提出 |
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Updated on 2025/4/5 6:32:43