2024年度/2B30383001 (府大)
【木3】現代積分論 <前期>
ルベーグ積分について解説する。ルベーグ積分を定義するためには、可測集合、測度、可測関数の予備知識が必要となる。そのため、まず、これらの概念を説明し、さらに、それに付随する概念についても扱う。次に、積分の性質を述べ、最後に、解析学において応用上重要な収束定理などを述べる。
- 担当教員氏名
- 田村 隆志
- 科目ナンバリング
- CSMAT3317-J1 (府大)
- 授業管轄部署
- 理学部
- 授業形態
- 講義
- 開講キャンパス
- 中百舌鳥
- 開講区分
- 週間授業
- 配当年次
- 3年 (府大)
注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。
- 単位数
- 2単位 (府大)
注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。
- 到達目標
- ルベーグ積分は、金融工学、統計学などの応用分野だけでなく、微分方程式論、確率論、ポテンシャル論、超関数論などの現代解析学を学ぶために、不可欠な概念である。この授業では、ルベーグ積分の理論およびその扱い方を学習することによって、学生が上述の研究分野を理解するために必要な論理的思考能力を高めることを目標とする。具体的には、以下の能力を身につけることを達成目標とする。 1. σ-加法族の定義を理解し、与えられた集合族がσ-加法族かどうかを判定できる。 2. 測度の定義を理解し、非負性・可算加法性から有限加法性、有限劣加法性、単調性、増大列連続性、減少列連続性を導くことができる。 3. 零集合の定義を理解し、与えられた集合が零集合かどうかを判定できる。 4. 可測関数の定義を理解し、与えられた関数が可測かどうかを判定できる。 5. ルベーグ積分の定義を理解し、収束定理を運用することができる。
- 各授業回の説明
- 事前・事後学習の内容
- 授業内容を理解したかどうかを確認するため、レポート課題を出題する。レポート課題を通して、授業内容を復習すること。
- 成績評価方法
- 講義内で出すレポート課題により決定する(10割)。到達目標の1~5の達成度で総合的に評価する。基本的な内容に関して到達目標の1~5を正しくできていれば、C(合格)とする。
- 履修上の注意
- とくになし。
- 教科書
- 実解析入門 猪狩 惺 岩波書店 2019 ISBN: 9784007308567 (注) 大学生協の書店では売っていません。各自で買っておいて下さい。初回の講義までに必ず買っておいてください。2019年に復刊しました。 https://www.iwanami.co.jp/book/b440457.html
- 参考文献
- 大学のネットワークから以下のURLにアクセスすると電子版にアクセス可能です。 ルベーグ積分入門(新装版) 伊藤 清三 裳華房 2017 ISBN: 9784785313180 https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000108635 ルベーグ積分入門―使うための理論と演習,吉田 伸生,遊星社,2006, ISBN: 9784434078750 https://kinoden.kinokuniya.co.jp/omu/bookdetail/p/KP00049473/
- オフィスアワー
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- 教員への連絡方法(メールアドレス等)
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- その他
- (関連科目)微積分学I、微積分学II、幾何学入門、解析学入門、常微分方程式、偏微分方程式、複素解析、フーリエ解析、数理モデル解析I、応用解析概論、応用解析演習、数理モデル解析II、数理ファイナンスII、関数解析学
授業 | 授業内容 | 事前・事後の学習内容 |
---|---|---|
第1回 | 集合と位相の復習 | 教科書 1.3~1.5 の範囲の予習 |
第2回 | 区間の測度、外測度 | 教科書 2.1~2.2 の範囲の予習 |
第3回 | 可測集合とルベーグ測度 | 教科書 2.3 の範囲の予習 |
第4回 | 測度の基本的性質、可測集合とボレル集合 | 教科書 2.4~2.5 の範囲の予習 |
第5回 | 可測関数 | 教科書 3.1~3.2 の範囲の予習 |
第6回 | ルベーグ積分の定義 | 教科書 3.3 の範囲の予習 |
第7回 | 積分の基本的な性質 | 教科書 3.4 の範囲の予習 |
第8回 | 関数列の収束、収束定理 | 教科書 3.5 の範囲の予習 |
第9回 | 収束定理 | 教科書 3.6 の範囲の予習 |
第10回 | リーマン積分とルベーグ積分 | 教科書 3.7〜3.8 の範囲の予習 |
第11回 | リーマン積分とルベーグ積分 | 教科書 3.8 の範囲の予習 |
第12回 | 積測度 | 教科書 5.4〜5.5 の範囲の予習 |
第13回 | フビニの定理 | 教科書 5.5 の範囲の予習 |
第14回 | 分解定理 | 教科書 5.6〜5.7 の範囲の予習 |
第15回 | 可積分関数の空間 | 教科書 6.1〜6.3 の範囲の予習 |
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Updated on 2025/4/5 6:36:47