2025年度/1ACA056010
【月3、木2】刑法第1部(総論) <前期>
(公大) / 刑法第1部 (市大)
刑法総論(犯罪論)について、総論(近代刑法の基本原理、犯罪論体系)、構成要件論、違法性論、有責性論、未遂犯論、共犯論、罪数論を学習する。
- 担当教員氏名
- 徳永 元
- 科目ナンバリング
- ACALAW21013-J1 (公大) / JAPUB2206 (市大)
- 授業管轄部署
- 法学部
- 授業形態
- 講義
- 開講キャンパス
- 杉本
- 開講区分
- 週間授業
- 配当年次
- 2年 (公大) / 学年指定なし (市大)
注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。学年指定なしの表記は、要覧等を確認してください。
- 単位数
- 4単位 (公大) / 4単位 (市大)
注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。
- 到達目標
- 刑法第一編総則のうち、犯罪の成否または罪責の軽重について定める条文の解釈ができる。 法律学としての観点から、犯罪とは何か、犯罪の軽重は何によるかを説明できる。 正当防衛や心神喪失・心神耗弱といった事項について、法律学の専門知識のない者にも説明できる。
- 各授業回の説明
- 授業内容
- 上記の授業計画に従い、刑法総論の理解に必要な事項を説明する。 授業内容は、大まかに分けると、①基本的な語句・概念、問題の所在の説明、②当該問題に関する基本的な学説の説明、③当該問題に関する代表的な判例の説明、④さらなる発展問題の説明である。また、時間に余裕があれば、事前に論述問題や事例問題の回答を作成・提出させたうえで、授業内で解説を行う。 講義においては、各回の学習事項をごく簡潔に示したレジュメを配布したうえで、スライドを用いて説明を行う。レジュメ・スライドともにデータファイルを提供する予定であるものの、事業時間中のノートテイキングが重要であることは言うまでもない。
- 事前・事後学習の内容
- 事前学習としては、各授業回該当箇所について、教科書・体系書を熟読することで学習事項をあらかじめ整理しておくことが重要である。特に、各授業回において、何が問題となるのか、なぜそのような問題を論じる必要があるのかを意識する。その際には、教科書・体系書や授業で提示される具体的な事例を、まずはしっかりと読み込むことが重要である。 また、判例について詳しく扱うことができないため、各授業回で登場する判例の概観および特に重要な代表的判例の事実関係・判旨を確認しておく。 事後学習についても、基本的には事前学習と同じことが求められる。加えて、刑法総論は体系性が非常に重視されるため、各授業回の学習事項を相互に関連付けて理解することを心がけてほしい。特に、総論・基礎理論を説明する回(第2回~第5回、第10回、第16回、第24回、第26回)は、相互に深く結び付いており、また続く回を学習する際にも参照されることになるので、繰り返し復習する必要がある。 刑法総論は内容が多岐にわたり、また全体を体系的に理解することが求められる。しかし、学問として楽しむためには、特に興味を持ったトピックについて自分なりに狭く深く勉強することもまた重要である。事前・事後学習のために、応用問題として論述問題および事例問題を設定する予定であるので、積極的かつ主体的に取り組んでほしい。
- 成績評価方法
- 上記の到達目標を念頭に、①語句や論点の基本的理解と、②複合的な問題の的確な分析という観点から、成績を評価する。成績評価は、期末試験による(100%)。単位認定は、下記の最低条件を満たしたものについて、相対評価により行う。 期末試験においては、六法および配布資料(書込み可)の持込みを認める予定である。詳細については、初回の授業で説明する。なお、事前・事後学習を目的とする応用問題への解答は、成績評価において考慮されない。 語句や論点を文章により説明できることと、学習した内容を複合的な問題の分析のために活用できることが、単位習得のための最低条件である。たとえば、基本的な語句の定義または論点における問題の所在を示すことができない、論述問題について述べるべき事項の理解が著しく不足している、事例問題について検討すべき事項を多く見落としているといった場合には、この条件を満たさない。
- 履修上の注意
- 特になし。六法は必ず持参すること。
- 教科書
- 教科書は特に指定しない(授業開始前に勉強しておきたい人には、大塚裕史=十河太朗=塩谷毅=豊田兼彦『基本刑法Ⅰ総論[第3版]』(日本評論社、2019)をとりあえず挙げておく)。毎回講義レジュメを配布する。 判例教材として、山口厚=佐伯仁志編『刑法判例百選Ⅰ総論[第8版]』(有斐閣、2020)。
- 参考文献
- 推奨する参考書(教科書を含む)については、初回の授業で説明する。 春季休業期間中または大型連休期間中に、高橋則夫『刑の重さは何で決まるのか』(筑摩書房、2024)を通読しておくことを推奨する。
- オフィスアワー
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- 教員への連絡方法(メールアドレス等)
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
授業 | 授業内容 | 事前・事後の学習内容 |
---|---|---|
第1回 | ガイダンス | シラバスの熟読 |
第2回 | 刑法と刑罰 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第3回 | 罪刑法定主義 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第4回 | 犯罪論の体系 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第5回 | 構成要件要素 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第6回 | 因果関係(総説、事実的因果関係) | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第7回 | 因果関係(法的因果関係、判例の展開) | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第8回 | 正犯性 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第9回 | 不作為犯 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第10回 | 違法性総論 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第11回 | 正当行為 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第12回 | 正当防衛と緊急避難 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第13回 | 正当防衛の成立要件 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第14回 | 緊急避難の成立要件 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第15回 | 被害者の同意 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第16回 | 有責性総論 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第17回 | 故意 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第18回 | 事実の錯誤(具体的事実の錯誤) | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第19回 | 事実の錯誤(抽象的事実の錯誤) | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第20回 | 過失(総説、過失構造論) | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第21回 | 過失(過失犯の成立要件、判例の展開) | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第22回 | 違法性の意識 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第23回 | 責任能力 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第24回 | 未遂犯の処罰 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第25回 | 不能犯と中止犯 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第26回 | 共犯の基礎理論 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第27回 | 共同正犯 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第28回 | 教唆犯と幇助犯 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第29回 | 共犯の諸問題 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第30回 | 刑法の適用範囲と罪数 | 講義資料の確認、教科書・体系書の熟読、授業内で扱った判例の確認 |
第31回 | 定期試験 | なし |
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Updated on 2025/6/28 6:19:29