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2025年度/1AHF014100 (公大)

【木1】基礎有機化学 <前期>

生命現象は化学反応の集積です.そこで,生命現象を理解するためには,化学反応を理解する必要があります.そこで,本講義では,これらを理解するために必要な,有機化学反応の基礎的な反応機構を中心に講義する.特に,1)ハロゲンかアルキルの置換反応および脱離反応,2)アルコール,アミン,エーテル,エポキシドの置換反応および脱離反応,3)カルボン酸誘導体の求核アシル置換反応,ならびに,4)アルデヒドおよびケトンの求核付加反応について講義する.

担当教員氏名
円谷 健
科目ナンバリング
AHFCHE22002-J1 (公大)
授業管轄部署
理学部
授業形態
講義
開講キャンパス
杉本
開講区分
週間授業
配当年次
2年 (公大)

注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。

単位数
2単位 (公大)

注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。

到達目標
本講義では,生命現象を理解するために化学反応のメカニズムに関する基礎的な知識を習得することを目標とする.具体的には,以下の能力を身につけることを達成目標とする. 1.ハロゲン化アルキルの置換反応と脱離反応についてその反応機構を正確に理解し,それぞれの反応機構を説明できること.また,それぞれの反応条件における生成物を正確に予想できること. 2.アルコール,アミン,エーテル,およびエポキシドの置換反応と脱離反応についてそれぞれの反応機構を正確に理解し,説明できること.また,これらの反応の生成物を正確に予想できること.さらに,芳香族炭化水素の発がん性を予想し,その理由を説明できること. 3.カルボン酸誘導体の求核アシル置換反応について,その反応機構を正確に理解し,説明できること.また,これらの反応の生成物を正確に予想できること. アルデヒドおよびケトンの求核付加反応について,その反応機構を正確に理解し,説明できること.また,これらの反応の生成物を正確に予想できること.
各授業回の説明
授業授業内容事前・事後の学習内容
第1回全体のイントロ,ハロゲン化アルキルのSN2反応 (目標)SN2反応の反応機構を理解し,その特徴を説明できる.また,ハロゲン化アルキルのSN2反応における反応性の違いを説明し,立体化学について説明できる.教科書p307〜318の内容を事前に読んでおく.
第2回ハロゲン化アルキルのSN1反応 (目標)SN1反応の反応機構を理解しその特徴を説明できる.ハロゲン化アルキルのSN1反応における反応性の違いを説明し,立体化学について説明できる.さらに,SN2反応とSN1反応の相違点と類似点について説明できる教科書p318〜327の内容を事前に読んでおく
第3回ハロゲン化アルキルの脱離反応(E2反応およびE1反応) (目標)ハロゲンかアルキルのE2反応およびE1反応について,その反応機構を理解し,説明できる.E2反応および”E1反応におけるハロゲン化アルキルの反応性の違いを説明できる.教科書p327〜335の内容を事前に読んでおく.
第4回ハロゲン化アルキルの反応条件による反応生成物の違い (目標)それぞれの反応条件においてハロゲン化アルキルがSN2/E2反応あるいはSN1/E1反応のどちらを起こすか,また,置換反応のみか,脱離反応のみか,あるいは置換反応と脱離反応の両方を起こすかについて説明できる.また,溶媒効果について理解し,説明できる教科書p335〜345の内容を事前に読んでおく.
第5回アルコールの置換反応および脱離反応 (目標)アルコールの置換反応(SN1反応およびSN2反応)および脱離反応(E1反応およびE2反応)について反応機構を理解し,説明できる.教科書p353〜364の内容を事前に読んでおく
第6回アルコールの酸化反応,エーテルの求核置換反応 (目標)アルコールの酸化反応における生成物を正確に予想できる.エーテルの求核置換反応(SN1反応およびSN2反応)の反応機構を理解し,説明できる.教科書p364〜371の内容を事前に読んでおく.
第7回エポキシドの求核置換反応,アレンオキシドの発がん性 (目標)エポキシドの求核置換反応についてその反応機構を理解し,説明できる.また,それぞれの反応条件における生成物を正確に予想できる.さらに,芳香族炭化水素の発がん性を予想できる.教科書p371〜386の内容を事前に読んでおく.
第8回第1回?第7回の復習(練習問題の解説) (目標)ハロゲン化アルキルの置換反応および脱離反応,アルコール,アミド,エーテル,エポキシドの反応について習熟する.事前に配布済みの練習問題(第8章および9章)を解いておくこと.
第9回カルボン酸誘導体の求核置換反応(1) (目標)カルボン酸誘導体の求核置換反応の反応機構を理解し,説明できる.カルボニル化合物の構造的特徴および脱離基の違いによるカルボン酸誘導体の反応性について説明できる.教科書p456〜467の内容を事前に読んでおく.
第10回カルボン酸誘導体の求核置換反応(2) (目標)塩化アシル,エステルの求核置換反応,および酸触媒によるエステルの加水分解反応の反応機構を理解し,説明できる.教科書p467〜478の内容を事前に読んでおく
第11回カルボン酸誘導体の求核置換反応(3) (目標)カルボン酸の求核置換反応について理解し,説明できる.酸触媒によるアミドの加水分解反応の反応機構について理解し,説明できる.また,カルボン酸誘導体の合成法について説明できる教科書p478〜493の内容を事前に読んでおく.
第12回ケトンおよびアルデヒドの求核付加反応(1) (目標)ケトンおよびアルデヒドの求核付加反応の反応機構を理解し,説明できる.特にケトンおよびアルデヒドとGrignard 反応剤との反応の反応機構を理解し,説明できる.さらにエステル,塩化アシルとGrignard反応剤との反応の反応機構を理解し,説明できる.教科書p500〜513の内容を事前に読んでおく.
第13回ケトンおよびアルデヒドの求核付加反応(2) (目標)アルデヒドおよびケトンとヒドリドイオンとの反応の反応機構を理解し,説明できる.また,塩化アシル,エステルとヒドリドイオンとの反応の反応機構を理解し,説明できる.さらにケトンおよびアルデヒドとアミンとの反応によるイミン,エナミンの生成反応の反応機構を理解し,説明できる.教科書p513〜519の内容を事前に読んでおく.
第14回ケトンおよびアルデヒドの求核付加反応(3) (目標)ケトン,アルデヒドの酸触媒による水和物の生成,アセタール,ケタールの生成反応の反応機構を理解し,説明できる.?, ?-不飽和ケトン,アルデヒドと求核剤の反応の生成物を予想できる.教科書p520〜526の内容を事前に読んでおく.
第15回第9回~第14回の復習(練習問題の解説) (目標)カルボン酸誘導体の求核置換反応,ケトン,アルデヒドの求核付加反応について習熟する.事前に配布済みの練習問題(第11章および12章)を解いておくこと.
第16回期末試験授業全体の範囲の復習をすること。
事前・事後学習の内容
授業の理解には予習・復習が不可欠です.シラバスに毎回の授業内容に対応する教科書のページ数を記載しているので,予習として教科書の該当部分を読み,授業で扱う内容について大まかに把握して授業を受けること.また,復習として,授業でやったところの教科書・ノートを読み返して内容をしっかりと理解するように努めるとともに,教科書の該当する箇所の問題を解き理解を深めること. 毎回の講義の最初に、前回の講義内容に関するミニテストを実施し、その解説を行うことで理解を深める。また、各章の終了時には練習問題およびその解答例を配布するので,これらについても必ず演習を行い,理解を深めること.なお,質問がある場合にはメールで問い合わせるか,授業終了時に質問してください.
成績評価方法
授業への出席は成績評価の前提条件であり,出席そのものは評価の対象とはしない.授業計画に掲げた目標の達成度で成績を評価する.合格(C以上)となるためには,掲げられた目標を達成することが必要条件である.成績評価は,小テスト(40%)および期末試験(60%)の結果により行う.
履修上の注意
本授業の内容は、授業担当者の実務経験を活用したものである。
教科書
教科書 ブルース 有機化学概説 第3版 Paula Y. Bruice著 大船泰史ほか 監訳 (化学同人)

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参考文献
・ブルース 有機化学(第7版)上・下 Paula Y. Bruice 著 大船泰史ほか監訳(化学同人)
オフィスアワー
- 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
教員への連絡方法(メールアドレス等)
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その他
(関連科目)基礎有機化学A (1年次前期),基礎有機化学B (1年次後期),生物有機化学(2年次後期),生化学1(2年次前期),生化学2(2年次後期),生体分子機能化学(2年次前期)

Updated on 2025/6/26 6:36:52

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