2025年度/1AJF009001
【月5】電気回路学演習 (1組) <前期>
(公大) / 電気回路学基礎演習 (1組) (市大)
電気回路学に関する演習をおこなう。電気回路学は回路関係の科目の最も基礎となる科目である。 電気回路学では受動素⼦(抵抗,キャパシタ,インダクタなど)からなる交流回路を主に取り扱う。正弦波定常状態では電圧や電流はフェーザで表され、回路素子はインピーダンスやアドミタンスで表せるので、これらを利用した回路解析の演習をおこなう。さらに種々の回路方程式の作り方、続いて線形回路網で成り立つ諸定理(重ね合わせの理、等価電源の定理など)に関する演習をおこなう。最後に⼆端⼦対回路に関する演習をおこなう。演習を通じて講義内容の理解を深め、運用能力を養う。講義内容に応じて三相交流や過渡現象に関する演習も実施する。
- 科目ナンバリング
- AJFELE21009-J2 (公大) / TMEEP2201 (市大)
- 授業管轄部署
- 工学部
- 授業形態
- 演習
- 開講キャンパス
- 中百舌鳥
- 開講区分
- 週間授業
- 配当年次
- 2年 (公大) / 2年 (市大)
注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。
- 単位数
- 2単位 (公大) / 1単位 (市大)
注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。
- 到達目標
- [1] フェーザ,インピーダンス等を駆使した回路解析ができ、正弦波交流との関係が説明できる [2] 有効電力や力率などの電力に関する用語を説明でき、回路解析に運用できる [3] 枝電流法,閉路電流法,節点電位法を適⽤して回路方程式を作成し、解くことができる [4] 重ね合わせの理,テブナンの定理等を適⽤して問題を解くことができる [5] ⼆端⼦対回路の各種⾏列を求めることができ、行列表現された二端子対回路を含む回路が解析できる
- 各授業回の説明
- 事前・事後学習の内容
- 事前学習
- 事後学習
- 成績評価方法
- 到達目標の達成度について評価を行う レポート 84点,演習用ノート 16点 合格は,総合点 60点以上 レポートの提出方法 : Learning Management System ( LMS と略,Moodle を想定 ) を利用して提出 ノートの提出方法 : 提出方法・提出期間について LMS を通じて周知する
- 履修上の注意
- 電気回路学(白藤先生の講義科目)を受講すること
- 授業に関する連絡や資料配布に LMS を利用するので適宜参照すること
- 演習用のノートとして B5 サイズのノートを用意すること ( ルーズリーフは不可 )
- 教科書
- 金原粲監修 「専門基礎ライブラリー 電気回路 改訂版 」(実教出版)ISBN:9784407340372 配布資料も併用
- 参考文献
白藤立 「電気回路学基礎」 (プレアデス出版)
電気回路の本は多い(よく見ると細部や順番が微妙に異なっている) 平易な順に並べると次のようになる
橋本洋志 「電気回路教本(第2版)」 (オーム社)
菅 博, 堀井仙松 「図説 電気回路要論」 (産業図書)
藤井信生 「基礎から学ぶ電気回路」 (電気学会)
- 大野克郎,西哲生 「大学課程 電気回路 (1)(第3版)」 (オーム社)
- 平山博,大附辰夫 「電気学会大学講座 電気回路論(3版改訂)」 (電気学会)
篠田庄司 「回路論入門(1)」 (コロナ社)
C. A. デソー, E. S. クウ 「電気回路論入門 上・下」 (ブレイン図書出版)
平易な本は図が多く,具体的なイメージがつかみやすいメリットがあり, 高度な本は情報量が多かったり,抽象度が高かったりして理解が深まるメリットがある 教科書が難しく感じるならば,平易な本をざっと読むことで見通しが良くなることが期待され, 教科書が物足りない場合には,高度な本で詳しい理解に達することができる
自分のレベルや必要に応じて本を選べるようになると,将来,未知のジャンルの本に挑戦する際にも役に立つ 電気回路学は,通常,電子回路学,電気電子計測学,電気機器学,電力工学などの基礎とみなされるが 物理学との関係という意味で,次の本は興味深い- 高橋秀俊,藤村靖 「高橋秀俊の物理学講義 物理学汎論」 (ちくま学芸文庫)
- オフィスアワー
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- 教員への連絡方法(メールアドレス等)
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- その他
- 「工学部要覧」の「授業科目の単位、単位制」の項目をぜひ一読して下さい 2単位の科目は「90時間の学修を必要とする内容」で構成されることが標準となっています 1コマ90分は2時間と換算されるので,それを15週(15回)受講すると合計30時間です 90時間に到達するには,予習+復習に費やす60時間が必要となるといえます 60時間も費やさなくても大丈夫かもしれませんし,一方で60時間では足らない場合もあるでしょうが いずれにしても授業時間30時間だけでは不十分ということをイメージして下さい
授業 | 授業内容 | 事前・事後の学習内容 |
---|---|---|
第1回 | ガイダンス 直流回路 | ⼆端⼦素⼦,オームの法則,分圧,分流,理想電圧源,理想電流源,内部抵抗を考慮した電源回路とその等価回路,抵抗での消費電⼒,電⼒量 |
第2回 | 交流回路(時間領域) 交流回路(複素表⽰) | 正弦波,実効値,R, L, C 各回路素⼦の正弦波に対する応答,RL 回路,RC 回路 複素数の直交形式および極形式,複素平⾯,正弦波交流の複素数表⽰ |
第3回 | 交流回路 (記号的計算) | 正弦波と複素数との相互変換,フェーザ,インピーダンス,アドミタンス,リアクタンス,コンダクタンス,サセプタンス |
第4回 | 交流回路(直並列回路) | フェーザを用いた交流回路の解析 ( RL 直列回路,RL 並列回路,RC 直列回路,RC 並列回路 ) |
第5回 | 交流回路(電⼒) | 瞬時電⼒,有効電⼒,無効電⼒,⽪相電⼒,複素電⼒,⼒率 |
第6回 | 交流回路(RLC回路) | 直列共振,並列共振,Q値,半値幅 |
第7回 | 相互誘導回路(変成器) | 相互インダクタンス,変成器の基礎式,T形等価回路,結合係数,理想変成器,巻数比,理想変成器での電圧と電流の関係式 |
第8回 | 回路の⽅程式(直流回路) | キルヒホッフの法則 ( KCL, KVL ),枝電流法,閉路電流法,節点電位法 |
第9回 | 回路の⽅程式(交流回路) | 閉路⽅程式,節点⽅程式 |
第10回 | 線形回路の諸定理(直流回路) | 重ね合わせの理,テブナンの等価回路,テブナンの定理,ノートンの等価回路,ノートンの定理 |
第11回 | 線形回路の諸定理(交流回路) | 重ね合わせの理,テブナンの等価回路,テブナンの定理,ノートンの等価回路,ノートンの定理 |
第12回 | ⼆端⼦対回路(1) | インピーダンス⾏列,z パラメータ,直列接続 アドミタンス⾏列,y パラメータ,並列接続 |
第13回 | ⼆端⼦対回路(2) | 相反性,相反回路,⼆端⼦対回路への電源と負荷の接続,縦続⾏列,縦続接続,ハイブリッド行列 |
第14回 | 交流回路(特殊な回路) 交流回路(電力の伝達) | ブリッジ回路 最大供給電力 |
第15回 | 交流回路(特殊な回路) 過渡現象 | Δ-Y 変換 直流電源での過渡応答,時定数 |
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Updated on 2025/8/6 6:17:52