2025年度/1AJF012001
【火2】量子力学2 (1組・電子材料) <後期>
(公大) / 量子力学Ⅱ (1組・電子材料) (市大)
電子デバイスをはじめ、我々の日常を取りまく物質は、原子、電子によって構成されている。電子物理工学を学び活用するには、そのような粒子の従う量子力学を理解し、特に、物質の性質の基礎となる電子の状態を求める必要がある。量子力学は、電磁気学や統計物理学などとならんで電子物理工学の基礎を構成する学問体系のひとつである。量子力学に必要な数学も復習し、3次元のシュレディンガー方程式を理解し、水素原子中の電子の状態を学び、電子の状態に必要な角運動量、同種粒子系や対称性について理解を深める。さらに、解析的に解けない電子間の相互作用がある場合の近似法について、摂動論について学び具体系への応用力を養う。
- 担当教員氏名
- 杉田 歩
- 科目ナンバリング
- AJFPHY21012-J1 (公大) / TMAPL2202 (市大)
- 授業管轄部署
- 工学部
- 開講キャンパス
- 中百舌鳥
- 開講区分
- 週間授業
- 配当年次
- 2年 (公大) / 2年 (市大)
注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。
- 単位数
- 2単位 (公大) / 2単位 (市大)
注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。
- 到達目標
- 電子物理工学を学ぶための基礎として、3次元空間における量子力学のシュレディンガー方程式の基本的な性質に習熟し、具体的問題への応用ができるようにその解法に習熟する。以下の能力を身につけることを達成目標とする。 1. 3次元空間中の中心力場中にある粒子のシュレーディンガー方程式に習熟すること。 2. 水素原子中の電子の軌道の分類と具体的な関数形を説明できること。 3. 角運動量とその固有値と固有状態の関数形を説明できること。 さらに、角運動量の合成の具体的な計算ができ、粒子のスピン角運動量について説明ができること。 4. 電子や、原子などの量子力学的な粒子が多数集まった時の対称性について説明ができ、その性質を利用した具体的な問題を解くことができること。 5. 厳密に解けることができない問題に対して、近似法として摂動論について、説明ができ、具体的な問題に応用できること。
- 各授業回の説明
- 成績評価方法
- 授業目標(達成目標)の達成度で成績評価を行う。合格となるためには、 授業目標のすべての項目に関する基本的な問題が解けることが必要である。 成績評価に占める割合は、レポート3割、定期試験7割とする。 定期試験の内容とレポート課題は関連しているので、レポート課題を着実にこなすことが重要である。
- 履修上の注意
- 授業時間だけでは、この講義の内容を理解し、その理解を定着させることはできません。授業の復習は必要です。ほぼ毎回比較的簡単なレポート課題が課されるので、それを中心に授業の復習をして下さい。また、量子力学演習とも内容が関連しているので、量子力学演習にもしっかり取り組んで下さい。
- 教科書
- 特に指定する教科書はなし
- 参考文献
中島貞雄著、「量子力学II」(岩波書店) J. J. Sakurai著「現代の量子力学」(吉岡書店) 猪木、川合著「量子力学 I,II」(講談社)
- オフィスアワー
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- 教員への連絡方法(メールアドレス等)
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
授業 | 授業内容 | 事前・事後の学習内容 |
---|---|---|
第1回 | 量子力学Iの復習 | 問題演習など |
第2回 | 調和振動子と生成消滅演算子 | 問題演習など |
第3回 | 調和振動子の波動関数 | 問題演習など |
第4回 | 調和振動子系における物理量の期待値、行列表示 | 問題演習など |
第5回 | 量子系における角運動量 | 問題演習など |
第6回 | 角運動量演算子の固有状態 | 問題演習など |
第7回 | 球面調和関数 | 問題演習など |
第8回 | 3次元球対称系の取り扱い | 問題演習など |
第9回 | 水素原子 | 問題演習など |
第10回 | 原子の構造と周期表 | 問題演習など |
第11回 | 近似法 摂動論の考え方 | 問題演習など |
第12回 | 固有値問題に対する摂動論 | 問題演習など |
第13回 | 時間発展に対する摂動論 | 問題演習など |
第14回 | 多体系 テンソル積 同種粒子系 | 問題演習など |
第15回 | 角運動量の合成、スピン軌道相互作用 | 問題演習など |
第16回 | 定期試験 |
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Updated on 2025/7/17 6:22:40