大阪公立大学 授業カタログのロゴ

Project TryAngleは学生スタッフによる大学公認のシステム開発チームです。 利用者の観点からより便利になるよう、学生自身の手で新システムの開発などを行っています。

ios_share

2025年度/1AJK027001

【木1】化工有機化学 <後期>

(公大) / 有機化学 (府大)

化学工学において,有機性の化合物の特徴,構造,反応性,合成・分析方法を理解することは非常に重要である。そのため, 炭素の分子軌道, 混成軌道, 共有結合などの基礎概念を説明し, 多種多様な有機分子の構造や性質について, 体系的な把握ができることを目指す。次いで, 各論では, アルカン, シクロアルカン, ハロゲン化物, アルコール, エーテル,アルデヒド,ケトン,カルボン酸とその誘導体などの構造, 合成, 反応, および性質について説明するとともに,赤外分光法,核磁気共鳴法による有機化合物の分析方法を解説する。

担当教員氏名
野村 俊之大高 敦
科目ナンバリング
AJKCHE22024-J1 (公大) / BCCHE2729-J1 (府大)
授業管轄部署
工学部
授業形態
講義
開講キャンパス
中百舌鳥
開講区分
週間授業
配当年次
2年 (公大) / 2年 (府大)

注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。

単位数
2単位 (公大) / 2単位 (府大)

注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。

到達目標
化学工業において,有機化合物からなる製品は数多くあり,それらを製造するためには,反応系の選択、反応器の設計,精製物の分離・精製方法の確立等が必要となる。有機化学は有機化合物からなる製品を造るために必要な基礎学問である。本講義では,履修生が,以下に示す1~10の項目を習得をすることを授業目標とする。 1.炭素原子の構造と混成軌道を理解できる。 2.有機化合物の構造式を書け,命名法により化合物を特定できる。 3.アルカン,シクロアルカンの構造,性質,反応特性が習得できる。 4.アルカンや芳香族化合物の性質,反応特性,反応機構が習得できる。 5.アルコール・エーテルの構造,性質,合成法,反応特性,反応機構が習得できる。 6.アルデヒド・ケトンの構造,性質,合成法,反応特性,反応機構が習得できる。 7.有機反応の種類を理解し,反応機構や遷移状態を予測することができる。 8.カルボン酸とその誘導体の構造,性質,合成法,反応特性,反応機構が習得できる。 9.アミンの構造,性質,合成法,反応特性が習得できる。 10.赤外分光法と核磁気共鳴の理論を理解し,分析結果を解析できる。
各授業回の説明
授業授業内容事前・事後の学習内容
第1回講義の概要、有機分子の構造と結合 炭素の電子配置,混成軌道を理解する。電気陰性度と極性共有結合の概念を理解する。酸と塩基の定義について特にLewisの定義を理解する。マクマリー有機化学概説 第1章を熟読
第2回有機化合物命名法、アルカンの構造 官能基の概念を理解する。アルカンの異性体を全て書き出すことができ,その命名法を習得する。炭素酸素結合の回転と立体配座を理解し,立体異性体の概念を習得する。マクマリー有機化学概説 第2-12章の命名の部分を熟読
第3回アルケンの性質 アルケンの命名法を習得する。シストランス異性体とEZ命名法を通して、Cahn-Ingold-Prelog則を理解する。有機反応の種類と機構を理解する。反応エネルギー図と遷移状態を図を通して理解する。マクマリー有機化学概説 第3章を熟読
第4回アルケンの反応とラジカル重合反応 アルケンへの付加反応であるMarkovnikov則を理解する。アルケンの付加反応を反応中間体であるカルボカチオンの安定性から考察する。共役ジェンの反応,アルキンの反応を理解する。アルキンの命名法も習得する。マクマリー有機化学概説 第4章を熟読
第5回芳香族化合物の性質と反応 ベンゼン環の構造と電子配置について理解する。芳香族化合物の命名法を習得する。ベンゼン環の吸電子置換反応について理解する。置換基効果について理解する。Friedel-Crafts反応について理解する。マクマリー有機化学概説 第5章を熟読
第6回ハロゲン化アルキルの反応(命名法と簡単な合成法) ハロゲン化アルキルの命名を習得し、その反応性を理解する。マクマリー有機化学概説 第7章を熟読
第7回ハロゲン化アルキルの反応(求核置換反応、脱離反応) ハロゲン化アルキルの求核置換反応と並行して起こる脱離反応についての動力学やその反応機構を理解する。マクマリー有機化学概説 第7章を熟読
第8回アルコールの性質と反応 アルコール,フェノール,エーテルの命名を習得する。アルコールの水素の酸性度とその反応性を理解する。アルコールの合成や反応、エーテルのWilliamson合成と反応,フェノールの合成と反応を理解する。マクマリー有機化学概説 第8章を熟読
第9回中間試験(1-8週のまとめ)第1週から第8週までの復習をしっかりする。
第10回アルデヒドとケトン(求核付加反応) アルデヒドとケトンの命名法を習得する。アルデヒド・ケトンの求核付加反応とsp2炭素の関係を理解する。アルコールの求核付加によるアセタール生成とカルボニル保護基について理解する。各種アルデヒド・ケトンの求核付加反応を理解する。マクマリー有機化学概説 第9章を熟読
第11回カルボン酸とその誘導体の合成と反応 カルボン酸とその誘導体の命名法を習得する。カルボン酸とその誘導体の性質を理解する。各種合成法と反応性を理解する。マクマリー有機化学概説 第10章を熟読
第12回カルボニル化合物の縮合反応(ケトエノール互変異性) ケトーエノール互変異性を理解する。カルボニル化合物のα置換反応と縮合反応についてエノールの反応性の観点から考察する。マクマリー有機化学概説 第11章を熟読
第13回カルボニル化合物の縮合反応(アルファー炭素の性質) カルボニル化合物のα置換反応と縮合反応についてエノールの反応性の観点から考察する。アルドール縮合,クライゼン縮合を理解する。マクマリー有機化学概説 第11章を熟読
第14回アミン 窒素を含む有機化合物の性質と反応性を理解する。アミンとその誘導体の命名法を習得する。芳香族アミンの性質とその多様な反応性を理解する。マクマリー有機化学概説 第12章を熟読
第15回スペクトルによる有機化合物の同定 質量分析法,紫外線可視分光法,赤外分光法,核磁気共鳴分光法の原理を理解し,未知化合物の同定法を習得する。マクマリー有機化学概説 第13章を熟読
第16回定期試験(10-15週のまとめ)第10週から第15週までの復習をしっかりする
事前・事後学習の内容
事前学習としては、その回に予定されている内容を教科書、参考書で予習し、前回までの講義資料で復習しておく。事後学習としては、講義当日に配布した資料、該当部分の教科書、参考書を用いて復習する。また,授業ごとに課するレポートは必ず次回の授業までに解答し提出するだけでなく、解説された内容も十分に復習する。
成績評価方法
定期試験については、授業目標(達成目標)の1)~10)の達成度で成績評価を行う。 出題範囲が第1週から第7週の範囲からの中間試験(30点満点),出題範囲が第8週から第15週の範囲からの期末試験(30点満点),毎回の授業内で行う小テスト(計40点満点)により評価する。60点以上を合格(C以上)とする。合格(評価C)となるためには、到達目標1)~10)を60%以上習得し実践できることが求められる。
履修上の注意
対面講義を行います。ただし、新型コロナウイルス感染症の状況により,オンライン授業に切り替える場合もあります。 授業支援システムを注意して確認してください。
教科書
マクマリー 有機化学概説 第7版

Loading...

参考文献
適宜講義中に指示します マクマリー有機化学(上)(中)(下) ボルハルト・ショアー現代有機化学〈上〉〈下〉 モリソン・ボイド有機化学(上)(中)(下) など
オフィスアワー
- 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
教員への連絡方法(メールアドレス等)
- 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
その他
(関連科目)化学無機・物理化学,基礎有機化学,基礎化学実験,物理化学序論,分析化学B,物理化学IIB

Updated on 2025/7/20 6:33:44

ページ上部へ戻る