2025年度/1BJF062001 (公大)
【集中講義】酵素工学特論 (化学バイオ工学分野) <後期>
酵素は選択性に優れた生体触媒であり、通常の化学反応では困難な反応を、温和な条件下で効率よく化学反応を触媒する性質を持つため、広く産業利用されている。産業利用に際して、有用酵素の探索、安定化、反応系の工夫や選択、作用条件の最適化などは、重要なポイントとなる。一方で、酵素や酵素生産に用いる微生物の利用については、社会的、経済的制約も存在するため、コンプライアンスを意識した研究開発、生産、利用が必要とされる。本講では、酵素の基本的な性質から応用・利用に至るまでに必要な事柄を幅広く筋立てて解説する。
- 科目ナンバリング
- BJFBIO55015-J1 (公大)
- 授業管轄部署
- 工学研究科
- 授業形態
- 講義
- 開講キャンパス
- 杉本
- 開講区分
- 集中講義
- 科目分類
- 化学バイオ工学分野B群科目
- 配当年次
- 1年 (公大)
注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。
- 単位数
- 2単位 (公大)
注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。
- 到達目標
- 食品や工業原料の生産や資源の効率的利用など、多彩な産業利用において実績を有する産業用酵素を、酵素工学、酵素化学に関わる基礎的事項から、有用物質製造のための事例などを理解し、産業化を念頭においた酵素の工学的研究の進め方について、知識や理解を深めることによって、自らこれら内容を説明できることを目標とする。
- 各授業回の説明
- 事前・事後学習の内容
- 講義内容に関する専門書や論文を読み理解を深めること。
- 成績評価方法
- 授業の到達目標の達成度で評価する。到達目標の達成度90%以上はAA、90%未満80%以上はA、80%未満70%以上はB、70%未満60%以上はCと評価する。成績評価は、レポート(50%)および授業態度(50%)で、それぞれの内容を総合的に評価することによって行う。合格(単位修得)のための最低基準は、酵素工学における基本的な事柄を適切に説明できるとともに、その知見を利用したアプリケーションを適切に提案あるいは解説できることとする。
- 履修上の注意
- 将来,食品,医薬品,化粧品,化成品などの製造やそれを目指した研究において役立つ知識や考え方などを講義する。
- 教科書
- テキスト 適宜、資料を配布する。
- 参考文献
- 参考書・参考資料等 田中渥夫、松野隆一 著『酵素工学概論』(コロナ社)1995年 井上國世 編『初めての酵素化学』(シーエムシー出版)2016年 虎谷哲夫、北爪智哉、吉村 徹、世良貴史、蒲池利章 著『酵素-科学と工学-』(講談社サイエンティフック)2012年 小宮山 眞『酵素利用技術大系』(エヌ・ティー・エス)2010年 岡田茂孝、北畑寿美雄 監修『工業用糖質酵素ハンドブック』(講談社サイエンティフック) 1999年
- オフィスアワー
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- 教員への連絡方法(メールアドレス等)
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- その他
- 人数制限を行うこともある。その場合は化学バイオ工学分野の学生を優先する。
授業 | 授業内容 |
---|---|
第1回 | 酵素研究と利用の歴史 |
第2回 | 酵素触媒と酵素反応の特徴 |
第3回 | 速度パラメータと酵素利用 |
第4回 | 酵素反応系と平衡 |
第5回 | 酵素利用とpH、温度 |
第6回 | 酵素利用と溶媒 |
第7回 | 固定化生体触媒 |
第8回 | 糖質と関連酵素の特徴 |
第9回 | 糖質関連酵素を用いた有用糖質の生産 |
第10回 | 合成化合物と酵素 |
第11回 | 油脂用酵素とプロテアーゼ |
第12回 | 検査・試薬用酵素 |
第13回 | 資源の有効利用 |
第14回 | 酵素開発のポイント |
第15回 | 酵素利用の展望と課題 |
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Updated on 2025/7/16 6:56:41