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2025年度/1BJG008001 (公大)

【水3】放射線医学・防護学特論 <後期>

授業計画に毎回の「準備学習」を掲げたので、これらを参考に準備学習を行うこと。

担当教員氏名
朝田 良子
科目ナンバリング
BJGNRE62004-J1 (公大)
授業管轄部署
工学研究科
授業形態
講義
開講キャンパス
中百舌鳥
開講区分
週間授業
科目分類
専攻研究科科目(B群)
配当年次
1年 (公大)

注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。

単位数
2単位 (公大)

注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。

到達目標
本講義の目的は、放射線、および放射性物質の物理・化学的な基本性質を理解した上で、放射線が生体にどのような影響を及ぼすのかを説明できるようになることである。 さらに、前述の放射線による生物影響を理解した上で、放射線防護の基本理念を説明できるようになることである。そのために、放射線による生物影響の分子機構、発がん機構、放射線のリスク管理並びに診断・治療への応用等を踏まえた放射線防護学について理解することを目標とする。
各授業回の説明
授業授業内容事前・事後の学習内容
第1回<導入講義>(目標)放射線医学・防護学の基礎としてのα線、β線、γ線と物質との相互作用、さらに放射性壊変について説明できるようにする。放射線と生体物質の相互作用、および放射性壊変について調べておくこと。
第2回

<放射線医学・防護学の基礎>

(目標)放射線線量の概念と放射線による致死効果を定量的に判定するための生存率曲線とその基礎理論としてのヒット理論について学び、平均致死線量について説明できるようにする。
線量と単位、および標的理論とヒット理論を調べておくこと。
第3回<直接作用、間接作用および生物効果の修飾>(目標)放射線の生物効果の修飾要因としての酸素効果、防護効果、線量率効果、線質、さらに放射線の直接作用と間接作用の違いを説明できるようにする。ラジカル、および放射線の生物効果の修飾要因について調べておくこと。
第4回

<細胞の放射線感受性>

ベルゴニー・トリホンドーの法則や細胞周期における放射線感受性の違いについて説明できるようにする。また、放射線による細胞死の種類や特徴、さらには細胞死に至らない亜致死および潜在的致死損傷からの回復について学ぶ。
増殖と分化、細胞周期について調べておくこと。
第5回

<放射線による染色体異常>(目標)放射線により誘発される染色体異常の種類、特徴、生成機構、および生体に及ぼす影響について説明できるようにする。

放射線による染色体異常を調べておくこと。
第6回<DNA損傷とその影響・DNA修復> DNA複製時の誤り、紫外線や変異原性物質によるDNA損傷のメカニズムと生物個体に及ぼす影響、及びDNA修復のメカニズムについて学ぶ。DNA複製の機序、DNA複製時の誤りについて予習しておくこと。
第7回<放射線によるDNA損傷と修復・放射線治療>放射線によるDNA損傷及びその修復のメカニズムについて、また放射線治療に必要なLETとRBEの概念と放射線治療のメカニズムについても学ぶ。DNA複製時・複製後の誤りの修復について予習しておくこと。
第8回<放射線による人体影響>放射線による人体影響として確定的影響、および確率的影響について、放射線防護学に立脚した知識を学ぶ。確定的影響、確率的影響について予習しておくこと。
第9回<放射線発がん>放射線による発がんの機構について、がん遺伝子、およびがん抑制遺伝子等の概念を踏まえて学ぶ。がん発生の機序について予習しておくこと。
第10回<放射線防護の実際とホルミシス> 数ある放射線防護品や防護方法の有効性、ホルミシス効果について学ぶ。 低線量射線の影響とホルミシスについて予習しておくこと。
第11回<放射線防護体系とその適用>ICRPの考え方とは?線量限度とは?外部被ばく、内部被ばくとは?事故被ばくなどの緊急時の対応の仕方とは?これらを理解し、一般人に説明できるようにする。手持ちのテキスト(放射線概論など)の放射線防護の稿をよく読んでおく。
第12回<食品の放射性物質による汚染>食品の基準値の考え方とは?米は?牛肉は?キノコは?海産物は?学校給食は?これらの概念を理解し、一般人に説明できるようにする。農林水産省や厚生労働省のホームページにアクセスし、食品の基準値に関して調べておく。
第13回<福島第一原発事故による健康影響>低線量放射線による健康影響をどう考えたらいいのか?なぜ専門家でも意見が異なるのか?リスクゼロは可能なのか?これらについて理解し、さまざまな立場からの意見についてその立場を比較して説明できるようにする。低線量放射線による健康影響に関する文献を予習しておく。
第14回<医療被ばくの現状>なぜ医療被ばくには線量限度がないのか?CTの普及と被ばく線量の関係は?CTの原理とは?PETの原理とは?これらの原理を理解し、説明できるようにする。医療における放射線利用の現状について調べておく。
第15回<放射線の利用とリスクの考え方>放射線は工業、農業、医療に広く利用されていることを紹介し、その利便性とリスクとの関連性を理解する。さらにこれらに今後どのように付き合っていくべきかを議論する。放射線の工業、農業、医療に関して調べておく。
授業内容
各回の授業内容に記載済み。
事前・事後学習の内容
上記記載済み
成績評価方法
到達目標の達成度に基づいて成績評価を行う。 以下の配点で評価し、60点以上を合格とする。 1)課題レポート:70% 2)講義で課す確認シート:30%
履修上の注意
各回の講義内容に関する予習をインターネット検索を利用して行っておく。講義の後は資料の内容についての文献検索などを行い、追加の資料を読み込むことにより知識の定着と拡充を図ることを強く勧める。
教科書
指定なし 授業開始時に適宜資料を配布・提示する。

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参考文献
・「放射線生物学」改訂3版 江島洋介・木村 博(共編) オーム社 ・「放射線概論—第1種放射線試験受験用テキスト」 柴田徳思(著)通商産業研究社 ・「放射線取扱の基礎」日本アイソトープ協会
オフィスアワー
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その他
(関連科目)最新放射線安全管理学特論

Updated on 2025/8/2 6:28:51

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