2025年度/1BPA002001 (公大)
【集中講義】研究倫理(医学系研究倫理) <前期>
研究とはどういう営為なのか、研究の倫理問題とはどういうものか、研究に関わる研究者の責任とはどういうものか。研究における公正と責任ある研究活動について基礎的知識を学ぶ。また、看護研究を行うために求められる責任と行動について、研究計画・成果発表・査読に至るまでの研究プロセスを試みることで、責任ある行動について学習する。なお、研究倫理を、科学研究を遂行するために科学者が守るべきモラルと見なされることが多いが、研究倫理は、学術研究を遂行する際の規制・ルールと同義ではない。むしろ、研究の背後にひろがる真理を探求する「科学」や「科学技術」という営為、「科学研究者コミュニティ」のあり方、産業・経済・政治と深くかかわる「科学システム」そのもののあり方を問うものであるため、授業は「倫理」科目として対話を重視した形態とする。
- 科目ナンバリング
- BPYNUR51002-J1 (公大)
- 授業管轄部署
- 看護学研究科
- 授業形態
- 講義
- 開講キャンパス
- 阿倍野
- 開講区分
- 集中講義
- 配当年次
- 1年 (公大)
注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。
- 単位数
- 2単位 (公大)
注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。
- 到達目標
- 本科目は、よき研究者になる・よき研究者であろうとすることはどういうことかを、大学院生一人一人が探求し始めることができることを目標とする。
- 各授業回の説明
- 成績評価方法
- (1)到達目標の達成度について評価を行う。 (2)評価方法は、前半(第1-8回)・後半(9回-16回)の各最終レポートを50%の比重で総合的に評価し、担当教員の合議により最終評価とする。 (3)合格(単位修得)のための最低基準は、(2)の最終評価60%以上である。
- 履修上の注意
- 受講前にAPRIN e-learningプログラムを受講してください。
- 教科書
- 必要なテキストは、適宜紹介する。
- 参考文献
- 必要な文献は、適宜紹介する。
- オフィスアワー
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
- 教員への連絡方法(メールアドレス等)
- - 外部公開シラバスのためデータがありません / Please use UNIPA syllabus -
授業 | 授業内容 | 事前・事後の学習内容 |
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第1回 | (鹿野)ガイダンス・研究倫理にまつわる用語:研究倫理・研究公正・専門職倫理 | 【事前学習】「研究倫理」という言葉やそれに関連する言葉について各自で調べておくこと 【事後学習】「研究倫理」として何が問題になるか、またその周辺でどのような問題があるかを把握し、他者に説明できるようにすること |
第2回 | (鹿野)研究のデザイン・計画(1) :目的と方法 :リスクとベネフィット :研究と診療 | 【事前学習】各自、自分が研究を行う際の手順や対象、必要なものなどを整理しておく 【事後学習】研究計画のフレームワークに、自身の研究を当てはめて整理できるようにすること |
第3回 | (鹿野)研究のデザイン・計画(2) :プライバシー :権利の尊重 | 【事前学習】自身が関わる研究の対象や研究参加者、研究協力者としてどのような人がいるかを列挙しておくこと 【事後学習】研究対象者の権利保護の観点から、具体的に誰の何に気をつけるべきかを他者に説明できるようにすること |
第4回 | (鹿野)研究のデザイン・計画(3) :包摂と排除 :参加への報酬 :倫理審査 | 【事前学習】自身が関わる研究の対象や研究参加者、研究協力者としてどのような人がいるかを改めて整理しておくこと 【事後学習】研究対象者の利害の観点から、具体的に誰の何に気をつけるべきかを他者に説明できるようにすること |
第5回 | (鹿野)研究の遂行・データの収集(3) :インフォームド・コンセント① :意味のある説明 | 【事前学習】自身が関わる研究にインフォームド・コンセントを得る機会としてどのようなケースがあるかを確認しておくこと 【事後学習】意味のある説明を研究の実践においてどのように具体化する方法を案出すること |
第6回 | (鹿野)研究の遂行・データの収集(4) :インフォームド・コンセント② :意味のある意思決定 | 【事前学習】自身が関わる研究にインフォームド・コンセントを得る機会の具体的な流れや手順を想定して整理しておくこと 【事後学習】意味のある意志決定を研究の実践においてどのように具体化する方法を案出すること |
第7回 | (鹿野)研究結果の報告と影響 :利害関係 :発表倫理 :社会・文化的影響 | 【事前学習】各自、自身が研究を行った場合の、成果の報告の仕方とその成果が誰にどのような影響を及ぼしうるかを検討しておくこと 【事後学習】自身の研究がもつ利害関係や社会・文化的影響について他者に説明できるようにすること |
第8回 | (鹿野)小括—研究の倫理的計画— :エシックスバイデザイン :研究の倫理 | 【事前学習】これまでの授業を踏まえて、研究や開発において「倫理的な」研究計画を提案すること 【事後学習】研究や開発において「倫理的である」ことをどのようにして研究計画に落とし込むか、その具体的な方法を案出すること |
第9回 | (服部)看護を探求する科学の営み―近代(西洋)医学という学問から考える― | 【事前学習】これまでの授業の内容を復習しておくこと 【事後学習】本日の対話の内容を振り返り、自身の中の疑問を説明できるようにすること |
第10回 | (服部)看護を研究するということ① :近代以前の看護から考える | 【事前学習】これまでの授業の内容を復習しておくこと 【事後学習】本日の対話の内容を振り返り、自身の中の疑問を説明できるようにすること |
第11回 | (服部)看護を研究するということ② :近代以降の看護を制度化・プロフェッショリゼーションから考える | 【事前学習】これまでの授業の内容を復習しておくこと 【事後学習】本日の対話の内容を振り返り、自分の疑問を説明できるようにすること |
第12回 | (服部)看護を研究するということ③ :看護現象の研究方法を考える | 【事前学習】前回の内容や自身の疑問を確認しておくこと 【事後学習】本日の対話の内容を振り返り、自身の中の疑問を説明できるようにすること |
第13回 | (服部)よき研究者になる・よき研究者コミュニティとはどういうものかを考える | 【事前学習】前回の内容や自身の疑問を確認しておくこと 【事後学習】本日の対話の内容を振り返り、自分の疑問を説明できるようにする |
第14回 | (服部)演習:研究計画のグループディスカッション① | 【事前学習】これまでの資料を復習し、研究計画書の例やひな型を調べておくこと 【事後学習】授業を踏まえ、倫理指針に沿って研究を計画できるようにすること |
第15回 | (服部)演習:研究計画のグループディスカッション② | 【事前学習】これまでの資料を復習し、研究計画書の例やひな型を調べておくこと 【事後学習】授業を踏まえ、倫理指針に沿って研究を計画できるようにすること |
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Updated on 2025/6/23 6:42:22