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2025年度/3S04163000 (市大)

【集中講義】生化学2 <後期>

生体内で重要な役割を担う分子の構造と機能を化学の言葉で理解するための基礎を培う科目である。タンパク質とともに生命 活動に必須となる糖質、脂質、および核酸の構造を解説し、脂質や核酸の代謝と光合成を概説する。さらに、生命体としての 根幹である遺伝子の発現と複製、転写と翻訳について講義する。(ヴォート著 基礎生化学 第5版 8~10, 19, 20, 24~26 章)。尚、本講義はオンデマンド・遠隔講義を基本とする。

担当教員氏名
藤井 律子天尾 豊
科目ナンバリング
SDBIO6301 (市大)
授業管轄部署
理学部
授業形態
講義
開講キャンパス
杉本
開講区分
集中講義
配当年次
3年 (市大)

注意: 配当年次は学部・学科によって異なる場合があるので、UNIPAで確認してください。

単位数
2単位 (市大)

注意: 実際の単位数は学部・学科によって異なる場合があるので、必ずUNIPAで確認してください。

到達目標
生化学1,2の講義を通して生命現象を分子レベルで理解し、化学の言葉で説明できるようになることを目指す。生化学2で は、生体分子としての糖質,脂質および核酸の構造と生体における機能、生体膜を介した物質輸送の分子機構、光合成の分子 機構と遺伝子の発現・複製・転写・翻訳の分子機構について、教科書等の資料を用いて概要を説明できるようになることを目指す。
各授業回の説明
授業授業内容事前・事後の学習内容
第1回単糖と多糖(1):教科書 8章 8.1.単糖、8.2.多糖 糖類は生体内でエネルギーを生み出す物質であるほかにも、 核酸や含水ゲルを構成したり、抗原抗体といった認識作用を生み出す極めて重要な生体構成要素である。本講義では、糖類の化学構造と命名法、結合方式、反応性、生体によく見られる糖類の構造と機能を概説する。【事前学習】教科書の該当箇所をよく読み、章末問題に目を通しておくこと。 【講義中】ノートを取ること。 【事後学習】講義中に指定された設問に答え、章末問題の指定箇所を解いて解説を理解すること。講義中に取ったメモをもとに、まとめを作成すること。
第2回単糖と多糖(2):教科書8章 8.3. 糖タンパク タンパク質に糖が結合して複雑な構造体を作る糖タンパクの構造や結合性、機能について概説する。また、細菌の細胞壁の構造や、ABO式血液型の仕組みなどについても概説する。【事前学習】教科書の指定箇所をよく読み、章末問題に目を通しておくこと。 【講義中】ノートを取ること。 【事後学習】講義中に指定された設問に答え、章末問題の指定箇所を解いて解説を理解すること。講義中に取ったメモをもとに、まとめを作成すること。
第3回脂質と生体膜(1):教科書 9章 9.1.脂質、9.2.脂質二分子膜 水に不溶で油に可溶な物質は全て脂質(lipid)と分類され、 生体には多様な構造の脂質が存在する。本講義では、脂質 (脂肪酸、中性脂肪、脂質類)の構造と命名法と基礎的な物性を概説し、生体膜の基本構造である脂質二分子膜の構造と物性を学ぶ。【事前学習】教科書の指定箇所をよく読み、章末問題に目を通しておくこと。 【講義中】ノートを取ること。 【事後学習】講義中に指定された設問に答え、章末問題の指定 箇所を解いて解説を理解すること。講義中に取ったメモをもとに、まとめを作成すること。
第4回脂質と生体膜(2):教科書 9章 9.3. 膜タンパク質、 9.4. 膜の構造と形成 生体膜は、膜脂質による脂質二分子膜を基本構造とし、そこに様々な膜タンパク質が埋め込まれたものである。本講義で は、生体膜を構成する膜タンパク質の構造的特徴と物理的性質および、膜タンパク質が脂質二分子膜に組み込まれながら合成され、目的の場所に輸送される分子機構を概説する。【事前学習】教科書の指定箇所をよく読み、章末問題に目を通しておくこと。 【講義中】ノートを取ること。 【事後学習】講義中に指定された設問に答え、章末問題の指定箇所を解いて解説を理解すること。講義中に取ったメモをもとに、まとめを作成すること。
第5回膜輸送:教科書 10章 生体は、生体膜で細かく区画化されており、必要なものを必要なだけ通過させるシステムが存在する。本講義では、生体膜を介した物質輸送の分子機構を概説する。【事前学習】教科書の指定箇所をよく読み、章末問題に目を通しておくこと。 【講義中】ノートを取ること。 【事後学習】講義中に指定された設問に答え、章末問題の指定箇所を解いて解説を理解すること。講義中に取ったメモをもとに、まとめを作成すること。
第6回脂質代謝:教科書 20章(主に20.1. 脂質の消化、吸収と輸送、20.2.脂肪酸の酸化、20.3. 脂肪酸の生合成) 脂質はエネルギー生産効率が高い優秀なエネルギー源であるが、基本的に親水的である生体内に取り込み輸送するには工夫が必要である。本講義では脂質の輸送にかかる分子機構、酸化によるエネルギーの取り出しと生合成について解説する。【事前学習】教科書の指定箇所をよく読み、章末問題に目を通 しておくこと。 【講義中】ノートを取ること。 【事後学習】講義中に指定された設問に答え、章末問題の指定 箇所を解いて解説を理解すること。講義中に取ったメモをもとに、まとめを作成すること。
第7回ヌクレオチド代謝:教科書23章 ヌクレオチドは塩基、単糖とリン酸が結合した構造をもつ物質で、DNA、RNAといった核酸の構成成分であると同時に生体エネルギーの担い手でもあるため、その濃度は高度に制御されている。本講義では、ヌクレオチドの構造を復習し、その生合成、分解、調節の分子機構を概説する。【事前学習】教科書の指定箇所をよく読み、章末問題に目を通 しておくこと。 【講義中】ノートを取ること。 【事後学習】講義中に指定された設問に答え、章末問題の指定箇所を解いて解説を理解すること。講義中に取ったメモをもとに、まとめを作成すること。
第8回中間試験 第1回から第7回の講義内容について到達度を確認する。また試験解説を行う。【事前学習】第1回から第7回までの講義ノートを見直し、講義中に指定された設問や、章末問題の指定箇所を見直し、理解しておくこと。 【事後学習】第1回から第7回までの講義内容を確認し、復習すること。
第9回光合成(1):教科書19章19.2明反応【事前学習】光合成の光が関わる反応過程の概要をあらかじめ理解しておく。 【講義中】配布資料に必要な情報を記入する。 【事後学習】講義の最後に示す講義のポイントを復習し理解を深める。
第10回光合成(2):教科書19章19.3.暗反応【事前学習】光合成の糖生成反応過程の概要をあらかじめ理解しておく。 【講義中】配布資料に必要な情報を記入する。 【事後学習】講義の最後に示す講義のポイントを復習し理解を深める。
第11回核酸の構造(1):教科書24章24.1. DNAらせん 核酸の構造(2):教科書24章24.4. DNAとタンパクの相互作用 DNA:複製・修復・組換え(1):教科書25章25.1. DNA複製の全体像、25.2. 原核細胞のDNA複製【事前学習】DNAらせん構造・相互作用するタンパク質・原核細胞のDNA複製の全体像の概要をあらかじめ理解しておく。 【講義中】配布資料に必要な情報を記入する。 【事後学習】講義の最後に示す講義のポイントを復習し理解を深める。
第12回DNA:複製・修復・組換え(2):25.2. 原核細胞のDNA複製【事前学習】原核細胞のDNA複製の概要をあらかじめ理解しておく。 【講義中】配布資料に必要な情報を記入する。 【事後学習】講義の最後に示す講義のポイントを復習し理解を深める。
第13回DNA:複製・修復・組換え(3):教科書25章25.6. DNAの組換え 転写とRNAプロセシング(1):教科書26章 26.1.原核生物におけるRNA転写【事前学習】DNAの組換え、原核生物におけるRNA転写の概要をあらかじめ理解しておく。 【講義中】配布資料に必要な情報を記入する。 【事後学習】講義の最後に示す講義のポイントを復習し理解を深める。
第14回転写とRNAプロセシング(2):教科書26章 26.2.真核生物におけるRNA転写、26.3. 転写後プロセシング【事前学習】真核生物におけるRNA転写とRNA転写後プロセッシングの概要をあらかじめ理解しておく。 【講義中】配布資料に必要な情報を記入する。 【事後学習】講義の最後に示す講義のポイントを復習し理解を深める。
第15回第9回から14回までの講義内容の復習【事前学習】第9回から14回までの講義で理解不十分な部分をまとめておく。 【講義中】配布資料に必要な情報を記入する。 【事後学習】講義の最後に示す講義のポイントを復習し理解を深める。
第16回期末課題 第9回から第15回までの講義内容について到達度を確認する。また課題を解説する。【事前学習】第9回から15回までの講義内容を配布資料とともに十分理解をしておく。 【事後学習】課題内容について復習する。
成績評価方法
第1~8回の講義: 【評価内容】「糖類,脂質、核酸の構造と生体における機能について、教科書等の資料を用いて概要を説明できる」という到達目標の達成度について評価を行う。 【評価方法】毎回の講義への積極的な取り組み及び課題 20%、中間試験 80% 【合格のための最低基準】教科書を参照しながら、糖類,脂質、核酸の構造と生体における機能、生体膜を介した物質輸送について、自分の言葉で正しく説明できること。 第9~16回の講義: 【評価内容】「光合成の分子 機構と遺伝子の発現・複製・転写・翻訳の分子機構について教科書等の資料を用いて概要を説明できる」という到達目標の達成度について評価する。 【評価方法】毎回の講義への積極的な取り組み及びレポート 20%、期末課題 80% 【合格のための最低基準】教科書を参照しながら、光合成の分子機構と遺伝子の発現・複製・転写・翻訳の分子機構について、自分の言葉で正しく説明できること。
履修上の注意
生化学1を履修しておくこと。関連科目である有機化学4の履修を強く推奨する。 教科書を購入して講義には毎回持参すること。
教科書
教科書 東京化学同人 ISBN 9784807909254   D. Voet, J. G. Voet, C. W. Pratt 著, 田宮 信雄, 八木 達彦, 遠藤 斗志也, 吉久 徹 訳 「ヴォート基礎生化学 第 5版」

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参考文献
化学同人 ISBN 9784759815849 P. Y. Bruice 著, 大船 泰史, 香月 勗, 西郷 和彦, 富岡 清 監訳「ブルース 有機化学 上」第 7
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Updated on 2025/7/17 6:55:51

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